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<零神探訪・後日談>紅き街にて
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●火祭り
鳴り響く銅鑼の音に、
小山内 海
は紅い提灯が並ぶ街並みを描いたスケッチブックを閉じた。
(私たちがやったあれがお祭りになってるなんてね。あの時は大変だったけど……どれくらい前だっけ?)
すごく前のようにもほんの少し前のようにも思える。
お化け提灯事件後、毎月事件があったのと同じ日に行われるようになったという『火祭り』は、大通りにぶら下げた無数の赤い提灯を刃引きの剣や棒などで叩き壊すというものだ。提灯に火はついておらず、あの事件のときのように火事に気を遣う必要はない。提灯を叩き壊すというのがよほどストレス発散になったのか、楽しい、厄払いにもよいとかいった評判が瞬く間に広がって、ほんの数カ月で観光客だけでなく地元民も心待ちにする祭りに急成長したというのだから驚く。
(たしかあの時みたいに提灯を叩き壊していくんだったよね。よし、がんばるぞ)
このために、以前ここで入手した三節棍を持って来たのだ。
使い方覚えてるかな、と三本の棒を連結したその武器を振り回してみる。
久々の感触。
二度、三度、ぎこちなさもあり、的を外すも、すぐに勘を取り戻してゆく。
深く踏み込む。
太ももまで深くスリットの入ったスカイブルーのチャイナドレスの裾が翻る。
スパン、と三節棍が空を裂き、気持ちよく提灯を一撃。
(これ、なかなか爽快かも。もっともっとやるぞー)
「あら、海じゃない。なかなか様になってるわね」
ユチェンと連れ立ったブリジットが手を振っている。
海は『楽しいよ!』と言葉で伝える代わりに、手を振り返した。
火祭りでは、提灯そっちのけで模擬試合的なバトルをしはじめる人が出るのも恒例になっている。
海にも手合わせしないかと誘いがあったが、『そういう荒事はちょっと……』と身振り手振りで断った。
(ふう、ちょっと疲れちゃった。屋台で何か飲み物を買って一休みしようっと)
◇
「れっどらんたんにーDirect Attack! ぽこしゃかーするマス!」
トワ・E・ライトフェロゥ
も長い棒を手に無邪気にランタン叩きを楽しんでいる。
えいえい、と上段から叩くスタイルは、スイカ割りに似て微笑ましい。
「こんな楽しそうな event だったとわーカエデばかりずるいのデス!」
ぷっくりと頬っぺたを膨らませる。
「今回はトワも楽しむのデス! 異論は認めるマス!」
ぽかすかぽかすか。
思う存分ランタンを叩き潰すトワ。
ところがすぐに聞こえると思っていた異論がいつまでたっても聞こえてこない。
「……オヨー? いつの間にかカエデが居ないのデス」
カエデがいないのではない。
トワがまた迷子になってるのである。
「シカシテこれもいつものことデス! 次はあの大きいランタンに とつげき! するの! デス!」
えいやー! と真っ赤な太陽のように大きなランタンへ突っ込んでいくトワ。
棒を振り下ろそうとした瞬間、そのランタンが袈裟斬り状に斜めに真っ二つになる。
「ホワッ!?」
真っ二つになったランタンの向こうにいたのは、中国の華麗な伝統劇「京劇」に出てくる女優ように、凛としいてかつ愁いのある美女。長身で切れ長の目をした彼女は、ショートカットの黒髪を艶やかに舞わせて刃引き済みの刀を振るい提灯を次々に切り裂いていく。
朝鳥 さゆる
であった。
はじめはただ見物していただけだったのだが、ナンパしようとする輩が次々現れ、その度氷点下の視線の刃を向けて無視したり、「既に売約済みだから、他を当たって」などと気だるげに返すのに飽きたのである。
刃引き済みの刀を渡されたのは成り行きだったが、振い始めたら止まらなかった。
(……これも所詮時間つぶし)
胸のうちの冷静さとは裏腹に、提灯をぶち壊しまくるその剣戟の熱量たるや、他を圧倒するほどすさまじい。
「よう姉ちゃん、手合わせ願おうか」
人波を押しのけて現れたのは武蔵坊弁慶か牛魔王かというような筋肉質な大男。どうやら前回の覇者らしく、人々は期待に満ちた目でふたりを取り囲み、どこぞから軽妙な声の審判まで現れる始末。
「そんなに華奢じゃあ、こいつでぶったたくわけにゃいかねえな」
大男は手加減とばかりに手にした棍棒を投げ捨てた。
くいくい、と挑発するように指先を折る。
刃引き刀のさゆるに対して素手で充分という舐めた態度に、さゆるは白けた気持ちで背を向けた。
「おい、そりゃあねえだろ。楽しもうぜ姉ちゃん」
大男が跳びかかってくる。
さゆるは振り向きざまに低く屈み、その腹にまっすぐ刃引き刀の剣先を突き出す。
「なっ」
大男は目を見開いた。その反射速度は常人とは思えぬほど速く、何が起きたのか把握できたのは仰向けに倒れ、胸板の上にドンっと麗しい踵が食い込んだあとだったからだ。
「い、い、一撃ィィーーー!! 強い! 強すぎる!!」
野生の審判が甲高く叫ぶ。
勝負はついた。大男の顔からはすっかり戦意が失せていた。
起き上がり、やるな姉ちゃん、と握手を求められるもさゆるは無視し、颯爽と踵を返してその場をあとにする。その立ち居振る舞いの冷酷さがまた美しく……背後で女性たちがきゃあきゃあと歓声を上げている。
「ちょっと待って!」
若い女性が一人追いかけてきて腕を掴んだ。
「貴女、ものっすごく恰好良かったわ! スカウトさせてもらえない!?」
紅火楼の元娼妓の娘のひとりだった。ずっと寝ていたさゆるはこの女性からはじめて紅火楼が劇場として再出発しようとしている話を聞くこととなる。
「応援はするわ。ただ申し訳ないけれど……」
紅火楼で男役として活躍してほしいという彼女の願いは丁重に断らせてもらった。
娘は名残惜しそうにさゆるの後ろ姿を見送っていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
前回シナリオ
<零神探訪>ぬばたまの絶対零秘史(ブラック・ヒストリア)
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
NPC交流
定員
20人
参加キャラクター数
13人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年02月18日
参加申し込みの期限
2020年02月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年02月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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