this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
携帯戦記カプセルギア マスター・ワンを討て
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
つぎへ >>
【こども部屋(3)】
「撃つ……撃つ。撃つぞ……」
激しく険しいバトルのさなかに、そんなつぶやきが混じります。
MAKIYUKIが操るボナパルト2の構えた銃口は、震えていました。
みんなが繰り広げる攻防の隙を突き、自らの手でマスター・ワンを射抜く。それで全て、終わるはずです。
けれど、
「……ダメだ。ここからじゃ撃てない!」
白髪の少女、クーは三体ものカプギアを操りながら、こちらの目的にも感づいているようなのです。自らの身体で射線を遮る様子はまるで、背後のマスター・ワンを護っているかのようです。
「では、僕が代わりに撃とう。スピカくんの支援攻撃に紛れて行動すれば、あの子の不意を突けるはずだ」
申し出たのは、凜太郎。
ベレロフォンはアタックとスピードを両立した高機動高火力な機体で、上手く機を掴めば、一瞬で撃ち抜くこともできるかもしれません。
「どうする? 君次第だが」
「っ、それは……」
「それとも。本当は、壊したくない?」
沈黙には逡巡が読み取れます。
もちろんのこと、壊したくなどないでしょう。本心を言えば、取り戻したいと思っているはずです。
けれど彼らは子どもで、相手は大企業ユグドラシルで、おまけに海外にあって。それが現実的でないこともまた、痛いほど理解しているのです。
だからこそ。
「……やって」
「いいんだね?」
「いいよ。いいさ。分かってる……」
瞬間、場が変動し始めます。
三体の敵カプギアは、満身創痍。みんなの猛攻によって追い込まれていて、決着は近いでしょう。けれど目的は、敵を倒すことではありません。
クーの表情が、初めて動きました。はっとした顔を浮かべ、ちらと背後のマスター・ワンを見やります。
「防御は……させない」
エクリプスβが残り数体となったコピーを一斉に集め、朱雀の動きを抑制します。
玄武はすたんぴーど☆まんもすとトルーパーが押さえ込み、Diablo Azulとスカルブーティちゃんが白虎を牽制して動きを封じました。
機は熟して。
「……射抜く!」
ベレロフォンの無駄無弓から放たれた光の矢が真っすぐに飛翔して、マスター・ワンへと吸い込まれていく様はまるでスローモーションのようで、
「う……わあああああ!!」
MAKIYUKIの叫びは、みんなの胸を裂くかのように思えました……けれど。
「あっ……ああ」
「ほいっ、カット成功!」
狙撃をすんでのところで止めたのは、MADOKAのベリアルでした。
炎のバリアに阻まれて矢は霧散し、衝撃でマスター・ワンは棚から転がり落ちたものの、完全に破壊されてはいません。
ぴたり。凍り付いたかのような場の空気に、クーはきょとん、と怪訝そうに首を傾けました。
「いやー。ずっと考えてたんだけどさー」
MADOKAがちらとベレロフォンを見ると、凛々しい甲冑の兜がこくりとうなずきます。恐らく凜太郎は、矢を放つ直前の各機の位置関係や動きなどから、MADOKAが割って入ることを予測していたのでしょう。
「雪人君さ。本当に壊しちゃっていいの?」
「それは……だからっ。これ以上ボナパルトを、ユグドラシルに悪用させないために……!」
『……MAKIYUKI。ユグドラシルはもう、ボナパルトに価値を見い出してはいないと思う。言いにくいけど……もう、ボロボロだから』
重たく紡いだ洋子の言葉どおり。マスター・ワンは見た目にも、もはや完全に壊れる寸前といったところです。少なくとも二度と動くことはないでしょう。
「そそ。もう、必ずしも壊す必要はないよねえ。それに、ね?」
ベリアルが指を差したのは、クーでした。
「こども部屋にぽつんと置かれてる、壊れかけのカプセルギア。これってきっと、誰かの大切な物なんじゃないかなーって。ボクはそう思うんだよね」
その証明のように、クーは床に転がったマスター・ワン……いいえ、ボナパルトをそっと拾い上げると、優しい仕草でほこりを払い、大切そうに胸へ抱き締めます。
そうして、みんなのカプギアたちへ向かってぽそり、小さな声ながらに言ったのです。
「……いちばんだいじな、おともだち。こわさないでくれて、ありがとう」
「!」
はっと息を呑んだのは、MAKIYUKIでしょう。
MASHIROのネージュリェーツがふりふりと手を振り、
「こんな部屋にひとりぼっちだなんて。ユグドラシルもひどいよね……でもさ、せめてボナパルトが、この子の慰めになってたらいいね」
大切な相棒。
共に過ごした、たぶん、もう二度と戻らない時間。
けれど今は手に届かないそれらが、誰かの孤独を少しでも癒しているのだとしたら。
どういった経緯にしろ、今はこの少女の手に渡り、愛されながら安穏とした日々の中にあるのだとしたら。
「そんな言葉で納得するのは、難しいかもしれないが……」
少なくともSHOには、それは希望のように思えました。
「俺は、悪くないと思う。アンタはどうだ? MAKIYUKI」
それきり、MAKIYUKIの言葉はありません。
スピーカーにはただ、押し殺した嗚咽が響くのみでした。
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
携帯戦記カプセルギア マスター・ワンを討て
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
ゲーム
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年02月10日
参加申し込みの期限
2020年02月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年02月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!