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\ オーバータイム!/
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携帯戦記カプセルギア マスター・ワンを討て
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【それから】
無機質な部屋。今は何もない部屋。
クーは、少し前までの喧噪を思い返します。
何ら変化のない、淡々として平坦な日々の中へ、突然乱入してきたカプセルギアたち。
胸躍るバトル。全力でぶつかり合うことの心地良さ。
(……あれが、きっと……たのしい、っていうこと)
クーにとっては、初めての感覚でした。
そしてカプギアたちは、クーへ不思議なことを問いかけました。
ここを出るつもりはないのか、と。もっと子どもらしく、学校へ通ったり、みんなで遊んだり、ギアバトルしたり……そんなふうに暮らしたくはないのかと。
(かんがえたことも、なかった……)
すぐに答えることができなかったのが、今ではなんだか歯がゆく思えます。
「おい。おい、何をぼんやりしてやがる。いつも言ってんだろう、聞かれたことにはすぐに答えやがれ。愚図め」
真っ赤なテーラードスーツを着込んだ、赤い髪の男。赤い蛇柄のネクタイを締め、赤いサングラスをかけた男の名前を、クーは未だに知りません。
「侵入者はなかったか、と聞いたんだ。警備部の連中、妙な報告よこしやがって……カプギアに襲われた、とかなんとか。ふざけた話だ」
クーはただ、首を振りました。直感的な判断。あるいは自分自身の思い、というものでしょうか。
なぜだか、教えたくない、と思ってしまったのです。
「ちっ。そうだな、お前なんぞに聞いた俺がバカだったよ」
男はつまらなさそうに部屋を見回し、ふと、壁のラックに飾られている壊れかけのカプセルギアに目を留めました。
「この出がらし、まだ捨ててねえのか。データは取り尽くしちまったし、気まぐれでくれてやったが……汚ねえな。どれ、俺が捨てといてやるか」
「…………!!」
クーは男が手を伸ばす前に慌ててカプギアを取り、胸に抱き込みます。
ふるふる。首を振りました。
「はん。ま、子守り役くらいにゃなるか」
肩をすくめて、男は出ていきました。
ほう、と安堵の息をついて、手のひらを開きます。
ぼろぼろ。がたがた。ひび割れ多数、今にも崩れてしまいそう……けれどもうずいぶん長いこといっしょにいるような気がする、大事な友だち。
「……ぼなぱると」
クーはその名前を、ようやくにして知りました。
数日後。風の原公園にて。
瑠樹と洋子に呼び出された雪人は、あいも変わらず無表情……というか、今日はちょっぴり仏頂面にさえ見えます。
先日のことを考えれば、無理もないかもしれません。
「何か用? 僕、忙しいんだけど」
「ごめんなぁ。牧君にあげたいものがあるんだよぉ」
「あげたいもの? 僕に?」
おもむろに瑠樹が手渡したのは、小さな小箱。
洋子が横から、なんだか控え目に口を挟みました。
「りゅーきの発案でね。本当はレプリカを向こうに置いてきて、本物をなんとか寝子島へ送るって計画だったんだけど……」
「あの子、気に入ってるみたいだったもんねぇ」
「?」
ぱか、と小箱のフタを開けた瞬間。
雪人はびくりとして、固まりました。
「……これ……」
「海堂さんに、オレのカメラも向こうで作ってもらってなぁ。ボナパルトを撮ったんだぁ」
「撮影した3Dデータをもとに再現した。もちろん見た目だけで、動かすことはできないが」
それは確かに……マスター・ワン。ボナパルトでした。傷や汚れ具合までぴたり一致しています。
瑠樹のカメラで撮影したデータから、向こうの3Dプリンターで機体を再現し、ユグドラシルから寝子島への荷物に紛れ込ませて発送する。そんな手はずでした。
けれどボナパルトは既に人の手にあり、雪人は結局、あの女の子に委ねることに決めました。
「その代わり、になるか分かんないけど。牧君に受け取ってほしかったんだぁ」
へにゃりと笑った瑠樹と、手の上のボナパルト・レプリカを、呆けたように何度も見比べて。
雪人はどこか潤んだ瞳を瑠樹へ向けたかと思うと、おもむろにくるりと踵を返し、
「ま……もらっておくよ。アリガト、って言っとくかな」
そっけなく言って、すたすたと歩いていってしまいました。
けれどその言葉尻がちょっぴり震えていたことには、瑠樹も洋子も気づいたことでしょう。
「喜んでくれたかねぇ?」
「ああ、たぶんね。まったく、いつもなんでもないフリをするんだ、あいつは。クールぶってさ」
瑠樹と洋子は顔を見合わせて、くすりと笑い合ったのでした。
家路を急ぐ少年の手の中には、蘇ったかつての相棒……大切な友だちの確かな感触。存在感。
あいつとは、違うけれど。それでも。
それでも少年の足取りは、夕暮れにぽうん、と弾みました。
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あとがき
担当マスター:
墨谷幽
ファンレターはマスターページから!
墨谷幽です。
『マスター・ワンを討て』、リアクションをお届けいたします。
今回は、もしかしたら一部の方は気になっていたかもしれない、ボナパルト『2』の理由にまつわるお話でした。
牧 雪人くんのひねくれ具合は時に皆さんを惑わせることもあるかもしれませんが、今回明かされた過去もまたその一因となっているのかもしれませんね。
とはいえ、彼の思い煩ってきたあれこれにも一区切りがついたようですし、今後も皆さんの友人であり、頼れるギアマスターとして付き合ってくれることと思います。
素直じゃない彼ですけれど、仲良くしてあげてくださいね。
それでは、今回もご参加いただきましてありがとうございました。
次の機会にもお目にかかれますことを、心よりお待ちしております。
お疲れさまでした~!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
ゲーム
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年02月10日
参加申し込みの期限
2020年02月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年02月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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