this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
膝をかかえて、空を見上げて
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
11
つぎへ >>
「眠い……」
口に出したところで解消されることもないだろうけど、
白 真白
はつぶやかずにはいられない。
まさかあんなに盛り上がるなんて――。
不覚だった。昨日友達と徹夜でゲームをやってしまったからである。適度に切り上げるつもりだったのだが、予断を許さぬシーソーゲーム的展開がやめどきを覆い隠したのだった。
いや、まぁ、楽しかったんだけどね。
それは間違いない。
でも、眠い。
少し仮眠は取ったものの、やっぱり眠い。
視界にたんぽぽの綿毛が舞っているような眠気が続いている。
でも行かないとー。
今日は
紅
ちゃんと遊ぶ約束があるんだから。
うん、ちょっと早いけどもう出よう。
かくて真白は最近のお気に入り、ウサ耳つきパーカーを羽織ってよろめくようにして家の外に出たのだった。
外の冷たい空気に当たれば少しは目も覚めるかも――そんな一抹の希望をいだきつつ、まずは近所のコンビニに寄る。
まっすぐ向かった先は店内の冷蔵庫だ。エナジードリンクがならんでいるコーナーはすぐ見つかった。
きっついのにしよう、そう決めていた。
たぶん、それで乗り切れるはず。
エクストリームとかメガトンとか、そういう形容詞がたくさんついた冷え冷えの缶を手にした。電子マネーで払って店の外に出ると、軒下でさっそく開ける。
飲む。
苦っ!
でも甘っ! 苦甘!?
小さい缶なのでほとんど一息で開けてしまった。血液中に黄金のエナジー粒がしみこんでいくような気がした。と同時に、
「うぅ、さむっ」
キンキンに冷えたものを流し込んだせいだろうか。体温が下がったらしく、思わず真白は両肩を抱き内股をすりあわせていた。
あー、ちょっと目、覚めたかも。
これなら何とか乗り切れそうかな。
間もなく待ち合わせ場所についた。ホビーショップ『クラン=G』、ところがまだ開店時間ではない。店の灯は消えている。おなじみA看板、つまり、新作カードゲームやプラモの広告を貼った立て看板すら道ばたに出ていないではないか。
――それにしても。
真白は目をこすってから店をつくづくと眺めた。
あの怪物、たしか『
マウス
』だかなんだかと名乗っていた男、彼がもたらした破壊などまるでなかったかのように、店は営業を再開している。もちろんマウスが退治された直後はいろいろあったようだが、店が休業していた期間はわずかで、いまやすっかり元通りだ。やりくり上手の看板娘
三佐倉 千絵
(みさくら・ちえ)が、しっかり店に保険をかけていたことも幸いしたらしい。
それは良かった。本当に良かった。店がすぐ再開できそうだと真白から聞いて、紅は思わず涙ぐんでいたくらいだ。
それくらい、紅ちゃんにとっては大切な場所なんだろうね。もちろん私も、『クラン=G』がなくなったりしたらほんと困るし。
真白は大きく欠伸して時計を眺め、開店時間までまだまだ結構あることを確認した。
どこかの店で時間をつぶすというのもいいだろう。
しかし、暖かい場所でじっとひとり待ってたら寝ちゃいそうだし――。
まぁ、ここで待ってればいいかな、と真白は結論を出した。
もう一本買っておいたエナジードリンクをコンビニの袋から取り出し、開けてかたわらに置くと、店の壁にもたれてスマートフォンを手にする。
「時間つぶしにはゲームゲームゲーム、リセマラポチポチポチ……」
即興のメロディをつけ歌いつつゲームを起動した。
眠気と戦い運とも戦い、ほしいキャラやアイテムを求めつづける。
「あっ、今のよく見たら狙ってたやつだったのに……」
うっかりリセットしてしまったのだ。やはり本調子ではない。
「ちぇ、もう一回……」
画面が暗転して、すぐまた点灯した。
あれ? 充電が切れかかってるのかな? 余裕あるはずだけど。
だがすぐ違う、と気がついた。充電が切れかかっているのは、あえていえば自分だ。
「……いま一瞬、意識飛んでた」
これはまずいかもしれない。苦甘のエナドリを一口する。
……そうこうしているうちに、
「おはようございます、白さん」
不意に声をかけられ、真白の意識は現実に引き戻された。
「え? あ? 千絵ちゃん!?」
よだれがこぼれかかっていたことに気付いて口元を拭う。
ホウキを両手で握って、千絵がほほえみかけている。丸い眼鏡に緑のエプロン、胸には白い『G』のロゴ。
「お外でオープンを待たれていたんですか? 寒いでしょう、さあ、まだ準備中ですけどお入り下さい」
「大丈夫?」
もうひとつ声がかかった。
「紅ちゃんも!?」
紅いジャンパー、ベースボールキャップが似合う小顔、ゲーム名が『紅』の本名
芋煮 紅美
が、両手をポケットに入れて立っていたのである。
「もうそんな時間? ごめんね気づかなくて」
「んー、大丈夫よ。まああたしもそこそこ早くきちゃったんだけども、真白ちゃんには負けたってカンジ」
紅はやたら嬉しそうだ。
照れ隠しに真白は咳払いして言った。
「それじゃいこっか」
「いらっしゃいませ。『クラン=G』へ!」
千絵が自動ドアのスイッチを入れてくれる。
「……あ、開店時間まであと少しありますので、しばらくは店内で座ってお待ち下さい」
暖かい店内、清掃の邪魔にならないように、真白と紅はいつものカードゲーム卓ではなく、自販機横に置かれた休憩用のベンチに並んで腰かける。
「朝、開店前のこの静かさが好きなんだ。実はね、あたしときどき、開店準備中に入れてもらってる」
「そうなんだ」
「あたしにとっては、ここが家みたいなもんだから……」
と言ったとき、紅は少し、寂しそうな目をしていた。
「紅ちゃん、それで今日は」
「うん、少しここで遊んでから、街に出て買い物とかしようね。お昼も一緒においしいもの食べよっ。それでも最後には、もう一度『クラン=G』に戻ってきたいんだけど……いい?」
「いいよ、そうしよう」
楽しいだろうな、と真白は思う。カードゲームで遊んで、街で一緒に服を選んで、試着室できゃあきゃあ言ったり、パスタを食べたり、かわいい文具を選んだり……。
だめだ、また眠くなってきた。
「実はね、あたし……」
なのでこう紅が告げたときも、真白は夢うつつの状態にあった。
「もう、これまでみたいには、ここに来れなくなるかもしれない」
「うん……」
「親がさあ、うるさくてね。あたし、あんまり学校行ってないんだ。あんまり、ていうか、全然。転校してから合わなくてさ……ぶっちゃけ引きこもりなんだよ。それで、休みの日になるたび逃げるみたいにここに来てて……あは、人生終わってるよね。でもとうとう、それがダメだとか親が言いだしてて……今日だって……」
軽くうわずった声で話し続けていた紅だが、短く息を吸って、目を閉じた。
真白は寝息を立てていた。そうして、頭を紅の肩に預けていたのだった。
「だから今日はいっぱい遊ぼう、真白ちゃん……目が覚めたら」
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
11
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
膝をかかえて、空を見上げて
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年02月03日
参加申し込みの期限
2020年02月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年02月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!