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\ オーバータイム!/
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寝子島高校
膝をかかえて、空を見上げて
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師走、ああ、師走。
もう師走気がつけば師走、今年ももうすぐさよならバイバイ、アディオス・シニョーラまた逢う日まで。
なんてこったと
伊賀 解理
は、頭を抱えてしゃがみこみたい気分だった。
まあそういうわけにもいくまいから、ていうか街中でそんなことすれば救急車呼ばれかねないから、仕方なく黙って浮かぬ顔で、ダッフルコートのポッケに両手を入れて黙々と歩くのだ。
哀しい。悲しい。
色んな行事やイベントがあったはずなのにその時の記憶がほぼないまま気が付けばもう十二月――。
けれど解理は知っている。こうなったのには理由(わけ)があるのだと。
少し前、いわゆるシルバーウィークの時期に解理は北海道に帰省して両親と話した。進路に悩む解理に、憧れの北風貴子が「しっかり話し合ってきなさいな」と背中を押してくれたからだ。
相対した両親に、解理は正直に告げたのである。
寝子島に残りたい、と。
残って、落神伝説についてもっと調べたいと。
両親は感情的になりはしなかった。ましてや頭から否定することもなかった。
ただ、すなおに認めることもなかったのである。かわりに、「それは将来を賭けてまで調べる価値があるのか証明しなさい」と解理に問うたのだ。
このとき解理は即答できなかった。考える時間がほしいと告げるにとどめ、逃げるように島に戻ってきたのである。
――うう、親がそう訊いてくるのは当たり前といえば当たり前なんだけど……。
でもなんと言えばいいのか。
悩んでいるうちにタイム・フライズ・ライク・アン・アローというわけで、とうとう年末になってしまったというわけだ。
師走、ああ、師走。
やっぱり頭を抱えてしゃがみこみたいっ! 人通りのないところだったらいいよね!?
「どうしたの伊賀さん……なんか、顔色悪いけど」
「はあうううう! 貴子さあああん!」
わしっと思わず、すがりつくようにして解理は
北風 貴子
に抱きついた。黒いムートンコートを著た貴子だ。蜃気楼じゃない、本当に来てくれたのだ。
はらいのけられるかと思いきや、よしよし、と貴子は解理の頭を撫でてくれたのである。
「はい落ち着いて落ち着いて。なんだか久々だったけど、元気してた?」
「元気じゃなかったけど元気になりました! いま!」
「なんとかニウムを補給したから?」
「
そう! 貴子ニウム!
」
「大きい声で言わないでよそれ私の名前なんだから……もう……」
とにかくなんか食べましょう、お腹すいちゃった、と貴子は言った。
全国チェーンのイタリアンファミレス、取り分け用のピザはすぐ来たが、解理はまだ手を付けていない。
「……っていう顛末で、寝子島に残るという僕の計画には暗雲がたちこめているわけですよ」
なるほどねえ、と貴子はドリンクバーから運んできたジンジャエールに唇を付ける。
「考えてみれば当然の質問ね。ご両親からすれば、大切な解理さんの人生にかかわることだから」
「貴子さんならわかってくれると思いますけど」
と言いながら、なんとなく解理はピザにタバスコを振りかけている。
「もれいびと一般人じゃ認識してる事実がちがうから、その価値を証明するのは生半可な労力じゃないんです」
まだタバスコを振っている。
「いっそ島に両親を連れてきて目の前でビームを撃とうかとも考えたけど、それはそれで大問題だし……」
ようやく振り終えて一口した。ファイヤーダンスみたいな辛さになっているはずだが、幸か不幸か現在の解理の心は沈んでおり、味覚はどこかに置き忘れたようになっている。
「なんてことをぐだぐだ考えるうちに、こうなってしまった、って感じです」
「なるほど、これはプレゼンの必要がありそうね」
「プレゼン?」
「要するに、ご両親を説得する材料を集めたほうがいい、ってこと」
「応援してくれるんですか!? もしかしたら『そんなに悩むのならせめて大学くらい地元に戻ってみては』とか言われるかと思った」
「まさか。あなたの気持ちはわかってるから」
「うおおおん! 貴子さあああん!」
テーブル越しに両手で、解理は貴子の両手を握った。
「はいはい騒がない」
もう貴子も慣れっこなのか、軽くいなすにとどめている。
「一応、自分で調べたり体験したことを元に、ある程度まとめてはじめてるんです。でも意味があるのかという気がして……疲れてたんですが、はっきり『プレゼン』と言ってもらえてまたやる気が戻ってきました」
「それはよかった」
貴子はにこりとした。手をふりほどこうともしない。だから解理は手に力を込めたのである。
「で、このまま貴子ニウムの補充をいたしたく思ってるんですよ貴子さん!」
「会話だけじゃだめなの?」
「接触のほうが推奨行動です! 最近貴子さんと会わなかったせいで、貴子ニウムは枯渇寸前なので……早急にプリーズミー」
「もうー。こうやって握っておけばいいのね?」
「イエース! トレビアーン!」
「なによそれ」
あははと貴子は声を上げて笑ったのだった。
「それで伊賀さん、プレゼンの資料集めくらいなら、手伝ってもいいから」
「貴子さん……」
じわっと涙がにじみそうになる。けれどこらえて、解理は思った。
貴子さんが応援してくれるんだ。手伝ってくれるとも言ってる……張り切るぞ! プレゼン!
貴子ニウムという表現は、解理にとっては決して大げさではない。つないだ指先から、命のエネルギーが流れ込んでくるとわかるから。
貴子さんと会う時間が僕の癒しになってると実感できる。
だから忘れない。
――さっき、僕のこと『解理さん』と呼んでくれたことを。
それは伊賀家の両親との対比で、名前呼びしだたけだと解釈もできる。でも、それよりは親しさの現れだと思うほうがいい。
そして今日はもうひとつ、貴子から忘れられない言葉をもらった。
「あなたの気持ちはわかってるから」
そんな意味じゃないんだろう。
だって僕はノン……なんだろうかね、
あんな夢
見といて!
……やはり貴子さんと同棲エンドする夢は僕の心が限界だというサインだったんだな。
さすがに夢で見たような関係は無理だけど、これからもこうして貴子さんと一緒にいるためにも頑張らないと……。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年02月03日
参加申し込みの期限
2020年02月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年02月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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