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らっかみ!新春☆初夢宝船フェア2020! ~紅編~
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【高効率世界の非論理アルゴリズム】
ダイブ-インするまでもなく、あらゆる地平を飛び越え図柄を書き換え、法則を自在に操る能力を少女は生まれながらにして備えていた。
「……だから言ったのに。私には追いつけないって」
虚空よりリアライゼーションした機甲尾に貫かれた男性型がもはや答えることはない。
幾つもの敵機が銃砲撃ち放ちモノキュール刃を振り下ろすが、少女の規定限界速度に追いつける者はいない。
弾道予測計算は狂いなく、ボディは過不足なく駆動する。半身をひねり予測ラインからミリ単位の余裕を持たせつつ回避し、機甲腕をリアライゼーション。掌に内蔵したプラズマカノンを78.2%の効率で照射し女性型の制御中枢を貫く。オーバーキルは非効率的だと少女は考えていた。
なにしろあらゆる闘争は虚と実の別なく、処理速度とモジュールのバッテリー容量がモノを言う。世界の在り様が変革を迎えてなお永久機関が実現することはなかったし、太陽炉からの送電速度も進化した機体の限界駆動を十全に満たすには至らなかった。
そして思考処理や駆動・生体機構制御がすべからく電脳の限界性能に左右される点は、覆しようもない速度差を生む。それを数の誘致によって補おうという敵の戦略であったわけだが、プログラムが算出した絵図である以上少女の処理速度を超える道理はない。
彼女は既知限界域に在るのだから。
もっとも、高度に擬態・秘匿された少女のパラメータを彼らが高精度に解析する手段を持つわけもなく、一辺倒の戦略も止む無しとも言える。
敵の駆動効率の低下に合わせてプラズマカノンの照射率を調整しつつ、回避予測点へ機甲尾を突き入れる。リアライゼーション、Mアーム+sを3.8秒掃射し退路を断つと、残りの一体を最低効率のプラズマカノンで機能停止へ追い込んだ。
「これで終わり。私、もう行かなくちゃ」
エリア91の掃討は十二分に果たされた。今のところ、ここにはこれ以上敵の自由になる端末は存在しないだろう。
『そう急かないでよ。少しは君の電脳巧者ぶりを称賛させてくれてもいいじゃないか』
「……またあなたなの」
中枢を全て砕いたつもりだったが、倒れ伏した一体が起き上がり、虚ろな合成音声で少女へ語りかけた。とうに寄生されていたらしい。
「何か御用。ボナパルトさん」
『ボナパルト11だ。間違えないで欲しいな、僕は他の同位体とは違うんでね』
「そう。それで?」
ボナパルト11は常に回線を開放しない。連絡は常にこうして物理的音声によって届く。もっとも、少女が空気振動による発声を好むことを彼も熟知しており、彼なりに尊重しているからかもしれない。意思がプログラムの産物だとしても、『尊重する』『敬意を払う』といったプロセスは現代においても交渉相手の態度を数%単位で軟化させる傾向にあった。
『ボナパルト2の場所を特定した。と言ったら、信じるかい』
「……どこ?」
『エリア00。ステルスレベル9で完璧にマスキングされてるけど、僕は穴を見つけた、針のようなやつをね。意外だった? 昔はこう言ったらしいよ、トウダイモトクラシ』
放逐されたエリア00。全ての終わりの地。全ての始まりの地。
かつてそこは、ネコジマと呼ばれた。
「信じられない。幾つもの同位体を生み出して存在をマスクしてきた彼が、そんなところに?」
『位置も距離も僕らには無意味だよ。そうだろ? だったら最初から、ヤツが防衛拠点を築くのに都合が良かったことは想像できる』
長いこと探し続けてきた。もはやカウントすることもやめてしまった程に、長く、遠く。
ボナパルト2。そのソースコードさえデリートすることができれば、全ての同位体は機能停止するだろう。
少女はうなずく。その仕草が何ら意味を成さないことを知りながら。
「案内してくれる?」
『OK。プロトコル×B=$%21?#でトレースしてくれ』
少女の姿は、暗雲の向こうへ消えた。
少女は思い描く。
父
と
母
の肖像を。進化した記録媒体に感謝する。それらが永劫色褪せぬことに。
無論少女にとって父母とは多分に概念的ではあったが、彼女は記憶に残された二人を慕った。AIとしてのプログラムでは説明できない、電脳内でしばしば起こりうる形而上学的とも言える事象に戸惑いながらも、少女はそれを大切にした。
自身が誕生した瞬間、直後の記録を幾度となく再生する。
『Yggdrasill』なる人類機関がいかなる目的や到達点を定めていたか、今となっては探りようもない。何しろ『変容』前の鮮明な情報は希少に尽きる。
彼らが母なる『A.I.C.O.』へ下した手管もようとして知れないが、少なくとも彼らが引き起こしたA.I.C.O.バーストは、『カプセルギア』なるユニットが基本的機構として備えていたアンリアル・オーグメンテーション・コンバーターによるAR具現化機能の暴走を招き、現実世界の変容をもたらしたのだ。
全ての虚実が曖昧となっていった。非現実は現実に、現実は非現実に。
『カプセルギア』が一体いかなるデバイスであったのかも、詳細は不明のままだ。一説には人類の幼体が遊戯として手にした玩具であったとも言われているが、少女は信じてはいなかった。
ともあれ『カプセルギア』とその持ち主、『ギアマスター』とが計測不能なエネルギーの放出によって強固に融合したとき、少女らは誕生した。
あれから、どれほどの時が流れたか。少女が確たる自我を電脳に定着させた頃には、人類も『カプセルギア』も、歴史の影へと追いやられていた。
知りたい、とプログラムが思考を走らせるたび、少女の駆動中枢ユニットは奇妙な熱を持った。
『さあ、あれがボナパルト2の防衛要塞さ。昔はネコデンスタジアムとか呼ばれていたらしいけどね』
旧世紀の遺物がたたえる威容を、少女はじっと見据える。
「……バーストが起こった時……」
『うん?』
「ボナパルト2は、誰よりもその中心にいた。そうだよね」
『うん。だからこそ変容は彼を大きく蝕んでしまった。彼自身から分かたれた同位体を従え、あらゆる他者や領土を手中に収めんとする覇王と化した。ま、中には僕みたいなエラーコードもいるワケだけどネ』
少女は熱に浮かされ、思う。
『彼』は、知っているだろうか。
父母の思い出をより鮮明にする、遺されたフラグメントを持っているだろうか。
「行かなくちゃ……」
一歩を踏み出せばたちまち、あらゆる防衛機構が牙を剥く。
リアライゼーション。
少女は翔ぶ。
全てを取り戻すために。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年01月01日
参加申し込みの期限
2020年01月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年01月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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