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らっかみ!新春☆初夢宝船フェア2020! ~紅編~
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【これもひとつの】
「……刃の煌めきが導くままに」
「刃の煌めきが導くままに」
「剣の王の御心のままに……」
彼らは一様に傅き首を垂れるが、瞳は空虚にして心は未だ遥けき彼方へ旅だった先代の影を探している。
「……よい。面を上げよ」
剣の王の威光など在って無きがごとしだ。怠惰な平穏の世に、剣聖の加護を求む者も途絶えて久しい。
形骸化した王国の一体何を継いだかと言えば、背に負う十三振りの剣の輝きくらいのものだ。かつての英傑らが文字どおりに心血を注ぎ込んだ魔剣たちは常に剣の王へと付き従い、意のままに刃の煌めきを示すだろう……その時が来たならば。とはいえこの時勢に、亡国の憂いなど虚ろな空言も良いところだ。
「下がれ。しばし、何人も入れるな」
「は、しかし公務が」
「行け」
執務の多くは王が携わらずともつつがなく進むだろう。
行き場のない焦燥を胸に持て余し、王は微睡む。窓の外には雲一つない青空が広がっている。
魔剣の十三振りがざわめき始めたのは、王位を受け継ぎ半年も経った頃だった。
「あれは……なんだ?」
碧緑の輝きを放つ星が天空より飛来し、東の国境付近に広がる農耕地へ墜ちたのだ。
星は瞬く間に王国を侵食し始めた。農耕地を暗い暗雲が呑み込んだのを皮切りに、星の輝きと色を同じくする無数の結晶を地に育て、周辺の領民らは正気を失い農具を手に手に巡回を始めた。近づく者には騎士であろうと王族であろうと奇声を上げ襲いかかり、中央で未だ光帯びる星の欠片を守るのだ。中には体躯に異変を発し、おどろおどろしい異形へと姿を変ずる者さえ現れた。
異変は領地へ遍く広がり、農耕地は今や異界と化し、歪められた空間は迷宮の体を成した。勇壮なる騎士の一隊が斥候の任を受け異界へと分け入ったが、戻った者は一人としてなかった。
「で。あれへ踏み込めと申すのだな」
「は、お役目なれば。刃の煌めきが導くままに」
身体で退路を断ちながら、家臣らはぬけぬけと言い放つ。ごくつぶしの王など必要ないと顔に書いてある。もし王が異界に呑まれれば、己らのいずれかが新たな王に成り代わる腹積もりだろう。
(まあ、それもよいか)
彼らの思惑は外れるはずだ。なぜなら王は異邦より訪れた星がもたらす終末を、魔剣の震える刃が伝えた警鐘により悟っていた。
王たる自身が潰えた瞬間、領土は星の輝きに埋もれ、領民ことごとくは思考無き獣と化すだろう。我が国土は星の租界となり、やがては諸国をも呑み込んでゆくだろう。
(それもよいさ)
魔剣が導くまま、異界へと足を踏み入れた。
どこにでもある小村には碧緑の結晶が巣食い、住人らの成れの果てが襤褸布を纏ったまま背から伸びた二本の長大な鉤爪を振るう。
「刃よ。魔なりし英傑らよ、我をどこへ導くのだ?」
掌をかざす。意思持つ魔剣の十三振りは宙を滑り、容易く異形を乱れ裂く。
剣の王たるゆえんが、この操剣術だ。王族のみが英傑の魂に触れ、操る術を伝えてきた。左と思えば左に、右と思えば右に、剣は帯のように連ね舞う。
「なるほど。はは、存外爽快なものだな」
王の思うがままに剣は翻り、異形を斬り伏せていった。
天を仰ぐ。異界に空はなく、虚空に浮かぶ巨大な結晶はかの星の欠片だろうか。風は逆巻き天地は狂い、異形の成りかけは農具を携えた領民の殻を破ろうとやみくもにもがき、そんなものがずらり並んでは王を虚ろに見据えていた。
無数の瞳に浮かぶのはいずれも、狂気だ。
「はは。ははは」
己も呑まれようとしているのか。王は笑った。笑い、手をかざし剣を閃かせ、笑った。
「ははは、そう、別によいのだ、終わっても。黴の生えたお役目を後生大事に抱え込むなどつまらぬ、王の責務など知ったことではない。はは、自由だ。我は自由だ。この命打ち捨てたとて後悔は、……?」
ぴたり。十三振りの魔剣が、不意に動きを止めた。
「? 英傑らよ、何を」
身をひねり異形の鉤爪を紙一重で避ける。剣はぴくりとも動かなかった。
「魔剣よ、何故翻らぬ?」
狂気の瞳に取り囲まれ、王の背筋には冷たい汗が伝った。生まれて初めての感覚だった。
「う……動け、魔剣よ、何故! 我は古の血脈を継し正当なる剣の王……、うおおおおっ!」
咄嗟に魔剣の一振りを直に手に取り、横一線に振るう。異形は胴を断たれ、碧緑の飛沫が地を濡らした。
「……生きよと……? 導きに倣い、役目を果たせというのか?」
剣を振るう。振るう。薙ぎ払う。突き刺し、叩きつけ、みっともなく暴れ倒す。最低限の剣の心得はあった。
「定められし宿命……か? これが? 王の成すべきことと?」
星が輝きを増し、唸りを上げる。
手にした剣を掲げれば、残る十二振りも背に展開する。やはり彼らは、王の意思と共に在るのだろう。
「まあ……それもよいか」
王は健やかに笑った。
十三振りの礎となった英傑らにはそれぞれに勇ましい逸話があるが、王家の口伝でことに強く語られるのはやはり、第一の魔剣。白と黒の外套を纏った
始まりの剣の王
であろう。
かの王は茜色の光と共に、此処ではないどこかから現れたという。過去と未来を縦横に駆ける力があったとか、先を見る予知の慧眼を備えていたとも言われるが、定かではない。
確かなことは、あの日碧緑の輝きを切り裂いたのは紛れもなく、この第一の魔剣であった。当代の剣の王の掌に収まり、凄絶な剣技で星を砕いたのだ。
「刃の煌めきが導くままに」
「刃の煌めきが導くままに」
「よい。面を上げよ」
傅き首を垂れる者たちの瞳に宿るは今や、紛れもなく憧憬と崇敬に彩られている。
後に王家が百代を数えてもなお、彼を真なる剣の王と呼び称える声は絶えなかったという。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年01月01日
参加申し込みの期限
2020年01月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年01月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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