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魔界調停室:WIRED
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【月の影】
「不思議なことがあるものだね」
「うん。本当にね」
まるで他人事のように、
桜 月
はつぶやいた。同行者は、鏡合わせのようにうなずいた。
『魔界調停室:WIRED』にて呼び出した神魔は、あたかも双子のように月とうりふたつの少女だった。
蒼く月光に輝く王冠をかぶり、透きとおるような羽を背負っているにしても、だ。
「で、君は何者なのかな。悪魔? 月の神様?」
「私は、神魔『ドッペルゲンガー』。私と出会っても死ぬことはないから、安心していいよ」
「それは助かる」
月と月。二人は闇夜を仰ぎ、月光を浴びながら星ヶ丘を歩む。夜半を過ぎた通りに人気は無く、星空はただ二人だけのものだった。
彼女は月と同じように微笑み、同じ抑揚で語る。
「君の夜歩きを、毎夜のように見かけていてね。何だか気になっていたんだ」
日光に耐性のない月の肌は、昼間の外出を歓迎しない。必然、月が出歩くのは日も沈み、うっそりと街が静まる頃合いだ。
そんな月を、彼女はいつも眺めていたという。
「星明かりの下を行く君は、この上なく神々しく、美しい存在として映った。己の形を持たない私という存在には尚のこと、まぶしくてね」
「それで私と同じ姿に?」
「うん。きっと、憧れというやつかな」
何だか、くすぐったい。
言い様はどこかストーカーめいてもいたが、彼女には淑女然としてあたたかい気づかいが見られたし、月が気味悪く思うことはなかった。むしろ光栄なくらいだ。
「それで……どうするんだったかな。『ワイヤード』だっけ」
「うん、そうだ。それだよ。どうだい? 私は役に立つと思うよ、誰にだって化けられるし」
彼女の言う便利な能力が決め手ではない。
月は彼女に、もっと個人的な友情を求めたいと思った。
「私の願いは、もはや叶ったといっていい。こうして君との夜歩きを堪能しているからね」
「なら、もう少し付き合ってもらおうかな」
怪訝な顔を浮かべた彼女に、月は夜の散歩の続きを促した。
彼女は月を美しいと言ったが、月にとっても彼女は美しかった。
それらは月自身の写し身であるからだと彼女は言ったが、月には彼女の内面に感ずる気品や佇まい、仕草や立ち居振る舞いに至るまで、それらが彼女に本来根差した清廉さの体現と思えた。
「ああ……これは素晴らしいね」
なびく髪を片手で留め、彼女は感嘆する。
星ヶ丘マリーナで眺める海は、月のお気に入りの一つだ。それを彼女と共有できるのが、ことに嬉しかった。
「海面に浮かぶ月と、夜空に浮かぶ月。この対比がデザインのアイディアをくれるんだ」
「なるほど。君の名のとおり、イメージの源泉となるわけだね」
そのまま海辺を歩き、ぐるりとキャットロードまで。この時間にまだ煌々と灯る明かりに、彼女の瞳は輝いた。
「ここのお店は朝の四時くらいまで営業していてね。飲み会帰りや終電を逃したサラリーマンを主に相手にしてるんだが、私も時々寄らせてもらうんだ」
そんなありがたいカフェで、あたたかいお茶とクレープを買う。君は何が食べたい? と尋ねると、当たり前のように、君と同じものを。と言った。
「少し寒いな。けれど寒いからこそ、このお茶のあたたかさがありがたい」
「うん、そうだろう。気が合うね」
「そりゃ、私は君のドッペルゲンガーだからね」
笑う彼女に、月は首を傾ける。そうだろうか。月はやっぱり彼女に、彼女自身を感じてならない。
やがて夜は更け、わずかに漂っていた雲も晴れ、星たちは月影とともに輝きを増してゆく。
「さて、そろそろ帰ろうか。少し歩き疲れてしまったから」
「それなら、私が送っていくとしよう」
「うん? 送るって……、うわ!」
月と同じ顔をしていながら、やはり神魔のなせる業だろうか。彼女は月をひょいと抱え上げ、翼を打って空へと舞い上がった。
「少し寄り道をしていこうか」
言うが早いかぐんと加速し、二人は洋上へ。
「す……すごい! こんな散歩は初めてだよ」
「お気に召してもらえたかな」
「もちろん。楽しいな、デザインのアイディアだってどんどん浮かんでくる!」
例えば……彼女がこうして宙を舞う時、どんな衣装が映えるだろうか? 星や月明かりにきらめくサテン生地はどうだろう。宝石をあしらうのもいい。風になびく薄手のストールなんていいかもしれない。それとも……。
「うん、いい案が浮かんできたよ。できたらプレゼントするね」
「いいのかい? それは楽しみだな」
さらに寄り道して、九夜山のてっぺんから夜の寝子島を見下ろし、星ヶ丘へと戻った。
彼女の瞳に映り込んだ鮮やかな宇宙を、月はきっと忘れないだろう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
ゲーム
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年11月27日
参加申し込みの期限
2019年12月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年12月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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