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寝子島高校
魔界調停室:WIRED
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【十字路の邂逅】
悪魔に魂を売り、魔技とも絶技とも称賛される尋常でない腕前を手に入れたギタリストの逸話を、耳にしたことがあるだろうか。
男が出会ったのはもしかしたら、このような悪魔であったのかもしれない。
「我が名は神魔『ヴィネ』。今後ともよろしくお願いいたします」
顔は白獅子。頭にはシルクハット。ステッキ代わりの洋傘を携え、慇懃に一例する様は紳士だが、背の翼を見れば紛れもなく悪魔のようだ。
ふわぁ、と
神嶋 星志郎
は真ん丸の目をきらめかせた。何だか
愛用のカプセルギア
にそっくりなのだ。
「本当に、悪魔さんなのです! こちらこそ、よろしくお願いするのです♪」
ワイヤードする、とは絆を結ぶことだという。『魔界調停室:WIRED』において、それは神魔の願いを叶えてやることでもある。
子どもらしい適応力と行動力で、星志郎はこのゲームに乗ることにした。
「それで、ヴィネさんのお願いは何なのです?」
「ええ。実はこの人界に、既知の悪魔がおりましてね」
聞けば要するに人探し、いや悪魔探しが、彼の望みであるようだ。
「久しぶりに様子を見に来たのですが……眠っているのか。あるいは、何かに封印されているのかもしれません。どうにも正確な位置が分からず、困っておりました。よろしければ、探すのを手伝っていただけませんか?」
躊躇うこともなく、星志郎は揚々と答えた。
「分かったのです、お手伝いするのです! それで、どんな悪魔さんを探せばいいのです?」
「彼の名は『オリアス』。自由に姿を変えられる力を持っているので、今はどんな格好をしているやら」
分かっているのは名前と、ヴィネには何となく彼の気配を感じ取ることができるらしい、というくらいだ。それもオリアスが何らかの器物などに姿を変えていたとしたら、気配は曖昧になったり希薄に感じられたりすることもあるという。
とはいえ近づけば近づくほど、その精度は上がってゆくそうだ。
なかなかに大変そうではある。が、
「さあ、オリアスさんを探しに行くのです!」
「よろしくお願いします、セイシロウ」
念のため自宅の中も隈なく探してから、二人は連れ立って外へ出た。
星ヶ丘から、旧市街方面へ向け歩く。
道すがらに、ヴィネとは話も弾んだ。
「そうですか、お兄様は音楽を嗜むのですね。それは素晴らしい」
「お兄ちゃんの弾くヴァイオリンの音は、素敵なのです! 凛としていて、静かなのに情熱的で、聴いていると落ち着くのにわくわくしてきて……」
身振り手振りを交えて語る朗らかな表情に、ヴィネの獅子面も緩む。
「私も音楽が好きでしてね。以前はオリアスと共に音を奏でたものです」
「そうなのですね……! 僕も聞いてみたいのです!」
悪魔のかき鳴らす弦楽器の調べを夢想する。それはとても素晴らしいことだろう。
そして思う。自身も音楽を奏でることができたなら。
例えば……尊敬してやまない兄と並び立ち、演奏することができたなら。
「……! 聞こえる。感じる」
シーサイドタウンへ入り、寝子島高校の脇を通りがかった時だった。
「オリアスさん?」
「しっ。耳を澄ませてください」
獅子面が穏やかに微笑む。
ヴァイオリンだ。音の出どころはどうやら、寝子島高校らしい。
そしてヴィネのみならず、星志郎にもまたその音色には心当たりがあった。
「これは……お兄ちゃんのヴァイオリン……?」
「なるほど。どうやら我々は、導かれたようですね」
ヴィネの探す悪魔、オリアスは、星志郎の兄が持つヴァイオリンに変じ、彼と共に在るらしい。
「強い絆を感じます。オリアス、貴方は自分の居場所を見つけたのですね……」
尋ねれば、ヴィネは彼と会うつもりはないという。恐らくは向こうにも、その存在は、意思は伝わっただろうはずだから。
満足げにうなずき、ヴィネは星志郎へ言った。
「ありがとう、セイシロウ。私を見い出したのが貴方でなかったら、私はオリアスを感じることさえできなかったでしょう」
「そんな。僕は何も」
「貴方には、礼をしなければ。我が名において、貴方の願いを聞き届けましょう」
しばし、戸惑う。
「僕の願い……」
相手は悪魔、いや神魔だ。どれほどの願いを叶えられるのだろうか?
類稀な音楽の才を得るというのはどうだろう、それこそ兄と並び立てるような。それとも、カプセルギアの操縦の腕前や、高性能なパーツを授かるというのはどうだろう?
「……ヴィネさん」
といって、悩んだのほんの数秒のことだ。
「お姉ちゃんはフルート。お兄ちゃんはヴァイオリン。二人とも、とっても上手なのですが……僕だけまだ、得意な楽器が見つからないのです。僕の楽器を、見つけてくれますか?」
シルクハットを脱ぎ、悪魔は十字路の真ん中で、慇懃に一礼をした。
後日。
両親が贈ってくれたチェロに、星志郎は心を込めて『ヴィネ』と名付けた。
星ヶ丘に響く、ヴァイオリンとチェロの二重奏。ヴァイオリンの音色は実に巧みで、チェロはまだまだ拙い。
しかしやがては、並び立つだろう。
「さてさて。始まったねぇ」
「ええ。始まりましたね」
ビル街の屋上から、『ぐっさん』は腕組みして寝子島の夜を見下ろす。彼のつぶやきは風に消えたが、傍らの『ヴィネ』は深くうなずいた。
「新たな調停者たちの覚醒は、人と神魔の新たな時代をもたらすでしょう」
「ええそうね。そしてそれは、人と神魔の新時代を巡る、戦いの幕開けでもある……」
いかにも楽しそうに、『リリー』は言う。まるでその時が待ちきれないとばかりに。
神魔『ファイラム』はけだるげにため息をつき、
「我々神魔とて出自は様々であるし、思想も嗜好も十人十色であるからな。さて、此度は長い休暇となりそうだ」
「まっ、難しく考えなくてもいいんじゃない~?」
一方、『ルシフェル』と『パインちゃん』は軽い調子で笑い合う。
「新しい時代の調停者は、優秀よ。すぐ馴染んじゃうんだもの。ね?」
「そうそう、流行のゲームアプリを依り代にしたのが良かったみたいね」
「確かにの。だが、悠長に構えてもおれぬぞ?」
『成暖納』がいさめると、神魔としては若いらしい二人は肩をすくめた。
「人を快く思わぬ神魔も多い。彼らとて直に気づくであろう……此方と彼方の再接続に」
「うん。僕らも備えなければね」
太陽神『アポローン』が拳を握れば、『ドッペルゲンガー』も同意を返す。
「調停者を、人を守らなければ。我々はもう、ワイヤードされたのだから」
コンクリートへ打ち鳴らす蹄の音に、彼らは振り返る。
『スレイプニル』は月光の下、憂いと共に宣言した。
「やがて来たる神魔大戦に備え、結ばれたる絆をよすがに、再び招集いたしましょう。新時代の『魔界調停室』を!」
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あとがき
担当マスター:
墨谷幽
ファンレターはマスターページから!
墨谷幽です。『魔界調停室』のリアクションをお届けいたします。
今回は、イラストキャンペーンによるリクエストシナリオでした。
ご指名いただきましてありがとうございました!
さて、否応なく『あのゲーム』を思い出してしまう今回のシナリオです。
ご存知の方も、もちろんご存じでない方もお楽しみいただけるような形として考えてみたのですが、いかがでしたでしょうか。
世界中の神さまやら悪魔やら、オリジナルも含めていろいろなキャラクターと触れ合えるのは、楽しいですよね。
この世にはまだまだ、見たことの無い、出会ったことの無い神魔がたくさんたくさんいることでしょう。
そして最後はなにやら、ちょっぴり不穏な締めくくりでしたけれど。
反響やご要望があれば、続く……かも!
それでは、今回もご参加いただきまして、ありがとうございました。
また次の機会にもお目にかかれますことを、心よりお待ちしております~。
お疲れさまでした!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
ゲーム
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年11月27日
参加申し込みの期限
2019年12月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年12月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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