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【寝子祭2nd】前夜祭から後夜祭までフルリヤッヒィ!
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遠く、炎が揺れている。
くるくると踊っては笑いさざめくみんなの声も、星々よりもきらきらと眩しく煌いて空に昇る火の粉も、どこか遠い。
炎の熱も光も届かない校舎に近い花壇の隅に腰掛け、
志波 武道
は何をするともなくひとりきり、ぼんやりとキャンプファイヤーの炎を眺める。
(寝子祭も終わる、な……)
三年生の武道にとって、今年の寝子祭は寝子高生として最後の寝子祭。
(一つ、また一つ)
高校生としてのイベントが終わって行く。
もちろんどのイベントにも全力を尽くしていて、だから達成感は毎回感じているけれど、一人になるととてつもない寂しさに襲われる。
明るい炎の色も、ついさっきまで一緒になって笑い合っていた友達の声さえ色褪せてしまうような感覚さえ覚えてしまう。
(コンテストのテンションどこいった俺)
冷えた唇が自嘲に歪む。手に握り込んでいた缶コーヒーがいつのまにか冷え切ってしまっていることに、身体中から力が抜けるような疲弊感を覚えた。
氷の冷たさのプルタブを開き、冷たいコーヒーをすする。
卒業、という二文字が頭をよぎる。
どうにか視界に入れていた笑い声の溢れるフォークダンスとキャンプファイヤーの会場さえ映らなくなる。寂しさの暗闇に心が沈んで行きかけたとき、首筋にピトッと誰かの冷たい手が触れた。
「うぉ!?」
「……!?」
暗闇の中から無理やりに引きずり出されて悲鳴を上げる武道の後ろ、ほとんど同じ顔をした
志波 拓郎
が声もなく両手を上げる。
出店していた屋台の片付けも一段落、休憩がてらにキャンプファイヤーを見に行こうとした道すがら、なんだかぼんやりした様子の兄の背中を見つけて、
(なんとなくのいたずら心だった、……んだけど)
思いがけず聞いた兄の驚いた声に、逆にビックリしてしまった。
ドキドキする胸を言葉も無く抑える自分を振り返る兄の瞳がどこか強張って見えて、拓郎はほんの僅か眉を寄せる。
「なんだたー坊かビックリしたー!」
こちらを目にした途端、兄のまなざしが笑みに崩れる。いつも通りな明るい笑顔となる。
「んもなぁにーオニーちゃんが恋しくなったのかな」
弾んだ声と共に立ち上がろうとする兄の隣、拓郎は腰を下ろした。兄がしていたように炎を眺める。
立ち上がりかけた腰を再度下ろし、缶コーヒーをすする兄を横目にしばらく見遣り、
「どうした?」
低く、訊ねる。
「何か……あったのか?」
自分を追いかけて来る格好でこの島に、この高校に入って来た兄が、最近は少し減ったものの子供のころからいつもいつも鬱陶しいほどに自分のことを気に掛けていた兄が、自分の知らないところで『フツウ』を守るために危険な目にたくさん遭っていたことを、拓郎は知った。
(……兄貴)
賑わうキャンプファイヤーから、その明るい炎から遠ざかって座り込んでいた兄を拓郎は見る。目をしっかりと合わせる。
「あー……」
気付かれぬよう守り続けて来たはずの弟から、労わるようなまなざしを向けられ、心の内を見抜くように見つめられ、武道は迷った。
ごまかしてしまうことも出来る。出来るけれど、
「……なんだろうな、」
ぽつり、自嘲に歪んだ唇から言葉が零れて落ちた。
「何て言うべきなんだろう?」
心に巣食う寂しさを上手く伝えられず、武道は深く息を吐く。
この一年、楽しみながら負っていた生徒会長の任も次に託した。
全力を尽くしていた水泳部も引退した。
将来の夢も定めた。大学受験もすぐそこまで迫っている。やることはたくさんあって、新しい挑戦は楽しみでしかないはずで、きっと寂しさを感じている暇もないはずなのに、
(本当に楽しみなはず、なんだけど)
「怖いんだろうな」
弟の真直ぐなまなざしにすくい上げられるように、弱音が零れた。
言葉が声になった瞬間、自分の口から落ちた呟きを隠そうとするかの如く口を押える兄を見据えたまま、弟は安堵にも似た笑みを浮かべる。
(……いや、なんか)
普段はどこまでも押し隠そうとする弱気を一瞬とは言え見せた兄の素直さに正直とても驚いた。けれど、
(兄貴も、何かを怖いって思うことあるんだな)
いつも兄の背中を見ていた。守ってくれなくてもいいのに、兄は一歩前に立ってその背に自分を庇ってくれていた。
その背は今、前ではなく隣にある。
「変なとこ見せちゃったなメンゴ」
「別に、変じゃない……」
いつも通りの快活な笑みを見せる兄に、弟は首を横に振ってみせる。
「むしろ安心した」
「ええー」
大袈裟におどける兄の背中を、弟はベシベシと平手で叩いた。叩いた兄の背の冷たさに、思わず手が止まる。ほんの束の間、兄の背を支える。てのひらの熱を分け与える。
「……悔いなく、な。兄貴」
「ありがとな、少し元気でた」
笑う兄の背をもう一度バシンと叩き、弟は跳ねるように立ち上がった。
「オニーちゃんと踊る?」
「……踊らない」
差し伸べて来る兄の手に自分の手をパチンと叩きつけ、弟は笑う。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
51人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年12月07日
参加申し込みの期限
2019年12月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年12月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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