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- 00月00日生 00歳
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寝子島の風にのって、ぱーたぱた
夏の青空に光は満ちた。
水平線はどこまでも遠い。日盛りの海は、午後の陽光を照らして物憂げに凪いでいる。
柔らかな風が吹き抜ければ、どこもかしこも夏一色だ。
歓喜に全身を震わせ、アイオ・キャンドライトは四肢をぐんとのばす。
水着のワンポイントのリボンが跳ねる。
思わず最大音量で歌い出したいような気分だ。
長く豪奢な白銀の髪を、海からの風が散らす。
ぴんと跳ねた猫の耳が、陽の光にむずがるように揺れる。
星幽塔じゃないのにほしびと姿、ちょっと粋なセンス。
水平線がぼうっとかすんでいくように、人とほしびとのさかいめも、夏のあいだはかすんでしまうようだ。
もう一人、星幽塔からのゲストは塔の精霊、ステラ・ラ・トルレ。
好奇心一杯の彼女、両手を天にかざして、くるくると回転する。
「ステラ、so cute！」
笑いながら一緒にくるくる回る、トワ・E・ライトフェロゥ。
ステラとそろいの水着に、ペアのリボン。一杯のフリルが鮮やか。
二人揃えば、元気の妖精が二人、浜辺でダンスをするみたいだ。
「お招きにあずかり、光栄なの！」
「ドーイタマシテ！ Welcome to Nekojima！」
ビーチサイドで、ちょっと気取って華麗な立礼。
プリンセスふたり、裸足で砂浜を駆けだしたら、ガラスの靴でおしゃまにすました、シンデレラなんかじゃいられない。
「とおりゃああーー！！！」
寝子島の浜辺に、エトランジェがもう一人。
中国は紅燈火街のカンフー少年・申 雨晨。
縁あってトワの窮地を救ったことから付き合いが始まり、今回一緒の海水浴と相成ったのだ。
普段はませたところのある彼だが、夏の陽光は彼を自由にする。
夏の日差しに健康的な素肌をさらし、雑技団ばりの体技をいくつも見せた。
トワやステラたちの、やんやの喝采を浴びてはにかむ笑顔は、年相応のものだ。
――いやー。みんな、元気ですねー。
パラソルの下で、元気な一同を見やる、少し年長の二人組。
髪に飾ったハイビスカスが、風に揺れる。
西瓜の浮き輪に、猫のビーチボール。
ややけだるげに、サマータイムをエンジョイ。
「青春ですよねー」
サングラスをそっと持ち上げる、屋敷野 梢。
伸びやかな肢体、少年と見まごう、実にストイックな肉体美。
今年の水着はかわいらしくきめたので、あまり胸は強調していない。
強調していないのだが。
アイオに視線を送る。
コメントは差し控えて、そのまま視線は横にスライド。
そっとクジラのバルーンを見やる。
（寸胴、メリハリのないボディ）
いくら何でもあれよりはましと、屋敷野 梢嬢、密かに胸を張る。
浜辺で走り回る、まだまだ発展途上の少女二名。
胸回り、腰つきともに、まだまだ幼女の域を脱せず。
今年は梢の勝利。
だが、来年、再来年ともなれば･･････。
本日のささやかな勝利が、明日のあらたな勝利につながるか。
梢嬢の、明日はどっちだ。
「なかなか、良い季候に恵まれたんじゃないかねぇ」
物憂げに呟く、壬生 由貴奈。
紫のビキニが、ミステリアスだ。
彼女くらいになれば、どんな水着だって着こなしてしまう。
今年は華奢でガーリィ。すらりと伸びた手足が少年のよう。
もう少し砂浜でごろごろしたあとは、とびきりのトロピカルフルーツを二人占めだ。
やがて残照が押し寄せ、ビーチは絞りたてのオレンジみたいな色に染まる。
紫紺の空には、本土とすこし意匠を変えた星座が姿を見せるはずだ。
壮麗な夜を控えての、ほんの僅かな、サマータイム。
潮風を胸いっぱい吸い込む。
（いい加減、落ち着くって事を覚えて貰いたいものだが･･････）
そんな一同を眺める、夜海霧 楓。
プロのエージェントとして、無論緊張を切ることはない。
それでも、陽光の下で跳ね回る姫と、その友達を見るのは嫌な気分ではない。
肌を焼かないようにパーカーを羽織り、麦わら帽子を目深に被る。
あまりビーチをエンジョイと言う柄ではない。
それでもーー。
「みんなで写真撮影ですよー！」
「はやく集まるのです！」
せっかくの機会だ。渋面を作ってばかりでは、あとでちび姫になんと言われるかわからん。
必死の引きつり気味の笑顔だって、なに、この陽光のもとでは、ましに見えるだろう。
お気に入りのぬいぐるみや、最高の友達と。
思い思いの最高のポーズと、笑顔で。
陽光がきらめく。
風の気配が満ちる。
夏は今、最高潮。
この瞬間、この時だけの、最高で最高の一枚。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2019年11月30日
- 参加申し込みの期限
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- 2019年12月07日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2019年12月07日 11時00分
