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◆南校舎・三階教室
異変に巻き込まれた生徒たちは、水位から逃げるようにして三階へとあがっていた。
行き場が徐々に狭まっていくうえ、もともとそう広くない校舎である。それぞれ違うところにいた生徒たちが合流するのにさほど時間はかからなかった。
「深雪、他に人はいたか?」
3年1組を仮の拠点としていた
八神 修
は、戻ってきた友人の
霧生 深雪
に声をかけた。星ヶ丘寮の隣同士に住まう彼らは、学年の差を超えた友情を築いている。年下の友人の言葉に、いや、と霧生は小さく頷いた。
「見て回った限りではこれで全員だ。そして……白石も、この校舎にはいない」
そう告げると、霧生は静かに教室に集まった面々を見回した。
白石というのは霧生と同じクラスの少女である。彼女が原因ではないかという彼の直感を八神は信じていた。
御剣 刀
と
小山内 海
、
旅鴉 月詠
と
戌井 創
。南校舎で見つかったのは自分たちを含めこの6人だけであるようだった。もっとも、運悪く一階からスタートしてしまって溺れた者がいなければ、の話だが。
「そうか……。俺も窓から様子を見ていたんだが、北校舎にもいくらか人がいるようだった。原因があちらにある以上、俺たちも北に移った方がいいと思う」
言いながら、八神は窓の外の北校舎に目を向けた。その距離は二十数メートルほど。距離だけ見ると泳ぎが得意なものならば難なく渡れるが、いかんせん今は状況が悪い。豪雨の中、水面は激しく揺らぎ水深もかなりある。おまけに着衣での水泳ときた。服を脱ぐことは可能であるが、女性陣の手前、あまりあらわに脱ぐことも脱がせることも避けたかった。
……といっても、小山内はなぜか脱げたスカートの代わりに制服の上着を巻きつけただけという心許ない出で立ちであり、旅鴉に至っては下着の上に濡れたワイシャツを着るという、ある意味で裸より扇情的な格好をしている。極力女性陣に目を向けないようにしつつ、八神はひとつ咳払いをしてみせた。
「全員が無事に北まで泳ぎ切るのは難しいかもしれない。だから戌井とロープを作ったんだ」
「カーテン、だいぶ裂いちゃったよね。でもこれでかなり長いヤツができたから」
戌井がカーテンで作ったロープを指して言った。先ほど一人で即席の筏を作った彼にとって、ロープを作るなど容易い作業であった。
「僕の筏もあるし、女の子でも溺れることはないと思うよ」
戌井が小山内と旅鴉の方を見て、安心させるように笑顔を見せる。
その様子に小山内は小さく頷いて何かを訴えようとしたが、うまく表現できなかったのか途中でかくりと肩を落としてしまう。そんな彼女に、旅鴉が肩を叩いて何かを差し出した。
「これを使うといい。スケッチブックが使えないもの同士、一緒にこの状況を乗り切ろう」
そう言って旅鴉が渡したのは、一本の油性ペンだった。
この状況下ではスケッチブックは役に立たない。しかし念のためにと空き教室で数本の油性ペンを拝借していたのだ。
小山内はぱっと顔を明るくしてそのペンを受け取ると、旅鴉に小さく頭を下げた。
ようやく言葉を得た彼女は、いつもの筆跡で机の上に文字を綴っていく。
『ロープよういしてくれてありがと。わたしはだいじょうぶ。でもだれがどうやってこのロープをわたす?』
その根本的な疑問に、あ、と気付いたように面々は顔を見合わせ、その視線は自然と八神に向けられる。
小山内からの問いかけに、八神は決まりが悪そうな表情を浮かべてみせた。
「そう、そこなんだ。危険は承知だけど、この中で一番泳ぎが得意な者に行ってもらいたいと思う」
もちろん他にいないなら俺が行くつもりだ、と力強く頷きながら。
「俺が行こうか? 泳ぎは得意だし、校舎間の行き来くらいならできる」
八神の言葉に、それまで黙々と話を聞いていた御剣が名乗りを上げた。その言葉に霧生も頷いてみせる。
「ああ、それがいいかもな。シュウは体力的にちょっと不安かもしれないだろ?」
「あ、あの距離くらいは問題ない。それに泳ぎができないという訳じゃない……が、まあ」
霧生のからかうような口調についむきになった八神だったが、すぐに調子を取り戻して咳払いをする。
「行ってもらえるなら助かるよ。御剣なら大丈夫そうだしな」
「おっと、一人じゃ不安だから俺も行くよ」
霧生はそう言うと、早くも制服の上を脱いだ。
「先に行って、白石のこと探したいんだ」
その言葉に、他の面々は小さく頷いた。傍迷惑な天変地異の原因が自分のクラスメイトとなれば、気が気ではないのだろう。霧生の言葉に、分かった、と八神は了承した。
「万が一どちらかが溺れても、二人なら助けられるしな。じゃあ、危険なことを任せて申し訳ないが、よろしく頼む」
八神はそう言うと、二人にロープを渡した。その横で、戌井が自作の筏を用意する。
「これにつかまったら、もしものことがあっても沈むことはないはずだから。がんばって!」
「ありがとう戌井。これがあればなんとかなりそうだ」
御剣は信頼しあう友人の戌井からその浮き具を受け取ると、長距離の泳ぎに備えてズボンを脱いだ。
その無防備な様子に、君、と呆れたような声をあげたのは旅鴉だ。
「女子の前でずいぶんとデリカシーがないな」
「ん? あ、ああ悪い……」
そちらに顔を向けると、軽く肩をすくめる旅鴉、そしてその隣では、赤らめた顔をあわあわと手で覆い隠す小山内の姿が。
その指の隙間から見えるきれいな青い瞳と目があって、
(……えーと、それ、見えてるよね)
内心のツッコミは声に出さず、御剣はその瞳に軽く頷くとズボンを手近な机の上に置いた。
◆南校舎三階・廊下
霧生が校舎を見て回る少し前。
一足先に北校舎に人影を見つけたのは
千鳥 雅人
だった。
(ん? ……あれ、女の子?)
目を凝らして見ると、どこの教室かは分からないけれど確かにそれは女子生徒だった。窓を濡らす雨に遮られてはっきりとは見えないが、その表情は悲嘆に暮れているように見える。
(ま、まさか逃げ遅れた子なのかな? だとしたら早く助けないと……!)
もう水嵩は二階を完全に飲み込んでしまった。三階が浸水するのも時間の問題だ。
北校舎と南校舎の距離はさほど離れている訳ではない。けれどその大雨の中、無事に泳ぎ切れるだろうか。
千鳥は窓に駆け寄ってその距離を見つめた。二十数メートルほどの距離。これがプールの時間ならば、きっと大したことのない長さに見えたことだろう。しかし今は状況が違う。下手したら濁流に飲まれて覚えれてしまうだろう。
でも、でもあの子はあのままじゃ溺れてしまう。
おっとりとした顔立ちにいつにない決意をにじませると、千鳥は手近なペットボトルを浮き具代わりに手にすると、窓を開けて窓枠に足をかけた。水位はもう三階の窓枠の下あたりまで来ている。このタイミングを逃したら、もう北校舎へ渡るチャンスはないだろう。
大きく深呼吸を一回。肺に目いっぱいの空気を吸い込むと、千鳥は窓枠を蹴って水面に飛び込んだ。
その体は勢いのままずぶずぶと水面のずっと下へと沈んでいく。とにかく浮上しなければ。そう千鳥が思ったとき、水をかくまでもなく彼の体はふわりと自然に浮かび上がっていく。両方の手にしていたペットボトルの空気が彼の体を押し上げてくれたのだ。
(ペットボトルとはいえ、バカにならないな。持っててよかった)
正直気休め程度にしか思っていなかったが、その何の変哲もない二本のボトルのお陰で一命を取り留めた。ぷはっ、と水面から顔を出すと、その状態でペットボトルの空気を頼りに泳いでいく。
水泳の時間と違って、服を着たまま泳ぐということは想像以上に困難だった。ただでさえ若干重さのあるブレザーは、水を吸って重りのように千鳥の体にまとわりつく。ほっそりした彼の体で泳ぎ切るには困難な状況であったが、それでも千鳥は前を見据えるのをやめようとはしない。
泣いてる女の子を放っておくだなんて軟弱なこと、したくなかったから。
決死の思いで校舎まで泳ぎ着くと、千鳥は窓枠に手を掛けた。幸い辿りついた窓は閉まっておらず、そこから腕に力を込めて体を引っ張り上げる。
「ど、どうにか……泳ぎ切った……」
窓枠を乗り越えて室内に入り込むと、壁を背もたれにずるりと座りこんで荒く息を着く。思った以上の運動だった。
入り込んだのは三階の視聴覚室。そこの床もすでに浸水が始まっているようで、くるぶしの辺りまで水が浸っている。
「たしかこの部屋にいたように見えたんだけど……?」
水を吸って重くなった上着を脱ぎ捨てると、下のワイシャツも絞りながら千鳥は辺りを見回した。薄暗い視聴覚室に人の気配は感じられない。
あの少女が自ら移動しない限り、この階のどこかにいることは確かだ。彼は窓枠に手をかけて立ち上がる。まだ疲弊は回復していなかったが、なにせもう時間がないのだ。
視聴覚室の近くには音楽室がある。ひょいと覗きこんでみたとき、ふと女の子の声が彼の耳に届いた。
それは静かな、すすり泣くような声だった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
冒険
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月17日
参加申し込みの期限
2013年08月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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