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◆南校舎二階・廊下
二階校舎の水は、もう胸のあたりまで嵩が増している。
ほとんど泳ぐようにして歩いていた
御剣 刀
は、前方で不自然に水面が揺らめいているのに気付いた。
「……ん? なんだあれ」
目を凝らしてみると、それは人だった。小柄な女の子が、今にも沈みそうになりながら必死に水面から顔を出している。
「お、おい! 大丈夫か!」
ちんたらと歩いている場合ではない。廊下を蹴って泳いで彼女に近寄ると、その体を抱き上げて水面から引っ張り上げた。浮力もあって、その華奢な体はびっくりするほど軽い。
この状況で悲鳴も上げないその少女に、まさか水でも飲んだか、と御剣はその顔を慌てて覗き込む。
「…………!」
怯えきった青い瞳と目が合った。見覚えのあるその顔は、友人の
小山内 海
のものだった。
「お、小山内! 大丈夫だったか?」
彼女は驚いたように目を見開いていたが、御剣の姿を認めると小さく何度もこくこくと頷いてみせた。よほど怖かったのだろう、彼の肩を掴む手にも自然と力が込められる。
「水は飲んでないみたいだな、よかった……。今から三階の踊り場に向かうから、しっかりつかまっててくれ」
御剣の言葉に、彼女は小さく頷いた。
彼女は幼い頃の病の影響で声を出すことができない。いつも意志伝達に使っているスケッチブックは持っていないようだった。もっとも、こんな状況になってしまえばスケッチブックも役には立たないだろう。普段より心許なげな彼女の肩に手を回すと、踊り場に向かって泳ぎ出した。
水は踊り場への階段の中ほどまであがっていた。数段目辺りから小山内でも足が届いたようだったので、そこで御剣は手を離した。無事辿りついたことに安堵の息を吐く。
「いきなり訳分かんない状況だけど、無事でよかったよ。もう少しで溺れるとこ……ろ……」
彼女に目を向けた御剣は、口にしていた言葉を思わず途切れさせた。
べったり張り付く制服のシャツは、もはや白というよりはありのままの肌色が透けて見える。それだけならまだよかったが、下半身はもっとありのままだった。どこでどうしたのかスカートが脱げてしまったようで、シャツの向こうに透けて見えるブラと同じ色のショーツの色が目にまぶしい。まぶしすぎる。
不自然に硬直してしまった御剣に訝しんだ小山内は、彼の視線――つまり自分の体を恐る恐る眺め、声にならない悲鳴をあげた。
「な、なんでスカートが脱げるんだよっ! ちょっと待ってろ……ほら! これ!」
御剣は手早く制服の上着を脱いで絞ると、なるべく小山内の方を見ないようにして手渡した。乱暴にぎゅっと絞ったブレザーはしわだらけでとても着れないような有様になってしまったが、彼女の腰巻代わりくらいにはなるだろう。
「……あと、服も絞ったら? 風邪引くぞ」
御剣がそう言うと、小山内は困ったような顔をして指を差すジェスチャーをしてみせた。しばし考えたのち、後ろ向けってこと? と尋ねると、こくこくと頷いてみせる。
もうほとんど透けちゃってるから今更なんだけどな……と思ったことは口に出さず、御剣はやれやれと後ろを向いた。
スケッチブックがなくても意外とどうにかなるもんだな、と思いつつ。
◆南校舎三階・教室
三階教室にいた
戌井 創
は、他の生徒たちと比べて状況に若干の余裕があった。
「うわ、これぜったい溺れてる人いるよね……どうにかして助けないと!」
といっても、小柄な彼には誰かを担いで泳ぐというのは少々厳しい。ならばと彼がとったのは、浮き具の制作だった。
空のペットボトル、大きめのビニール袋、板の切れ端など、三階教室を回って片っ端から集めて回っていた。これをロープで縛れば、簡易的だが筏代わりになるだろう。さすがに人が乗れば沈むかもしれないが、浮き輪代わりに使えば数名の支えくらいにはなりそうだ。
「へへ、僕ってけっこー頭いいかも」
自らのアイディアにやや得意げになりつつも、ロープ代わりになるものはないかと教室を見回す。
といっても、ロープなどそうそう置いてあるものではない。そこで目についたのが、窓にべたりと張り付いてもはや何の意味も成していないカーテンであった。これを切って使えば、浮き具を互いに縛ることくらいはできるだろう。
(緊急事態だし……うう、仕方ないよね)
ごめんなさーい、と心の中で謝りつつ、戌井は手近にあったハサミでカーテンを細かく切り始めた。じょぎじょぎとハサミを通すたびに若干の申し訳なさが込み上げるが、今はそんなことを言っている場合ではない。
ペットボトル同士を互いにしっかり結びつけると、更にその上に木の板を乗せて体重をかけやすくする。そうして出来た小さな筏同士を連結するように更にロープで結わえつける。ひとつの筏にはせいぜい一人の体重しか支えられないくらいであったが、それをいくつか作れば即席とはいえ立派な浮き具であった。
「よし、これでとりあえず二階に人がいないか見てこよう」
出来あがったそれを引きずって二階へと降りていくと、水嵩はまた一段と増していた。戌井の身長ではもう首の辺りまできているはずだ。
そんな廊下を、必死に水面から顔を出しながら前に進んでいる女子生徒の姿が見えた。彼女の身長は戌井よりも更に低いようで、もうほとんど頭まで沈みかかっている。
「大丈夫? ほら、こっち!」
筏を一つ取り外すと、それを持って戌井は彼女のもとへと急いで泳いでいった。ほとんど沈みかけているその体をひっぱりあげると、浮き具につかまらせる。一命を取り留めた銀髪のその少女は、安堵したようにふう、と小さく一息着いてみせた。
「ありがとう、お陰で助かった」
思いのほか落ち着いた声音でそう告げたのは、
旅鴉 月詠
だった。
突然二階に放り出された彼女は必死に三階を目指していたが、その小柄な体のせいでうまく進めずにいたのだ。
「ううん、無事みたいでよかったよ。とりあえず三階に行こう」
お互いに小柄だったのが幸いしたのか、筏は二人の体重を支えてもなお沈む様子はなかった。
二人で水をかきながら三階を目指していく中、旅鴉が口を開いた。
「この雨、原因はなんだと思う?」
「原因? そうだ、何かこれには原因があるはずなんだったね」
戌井はこの状況をどう乗り切るかで頭がいっぱいだった。旅鴉の言葉に、思い出したように思考を巡らせる。
「私が思うに……きっと誰かが泣いているんだな」
窓の外を見ながら、旅鴉はぼそりと小さくそう言った。
え? 泣いてるって? 戌井はそう聞き返そうとしたが、その前に彼の足が唐突に地面を踏みしめた。三階の階段に辿りついたのだ。
「ふう、ひとまず三階に着いたね。ほら、早く上がりなよ」
一足早く着いた戌井が、旅鴉に手を差し伸べる。どうも、と彼女はその手に縋って立ち上がった。
そこでようやくあらわになった旅鴉の体に、戌井は思わず言葉を失った。彼女の手を掴んだまま体を硬直させる。
「……ん?」
泳ぎにくいからという理由で、旅鴉は制服を脱いでいた。
彼女が今身につけているのは、ライトグリーンのスポーツブラとショーツのみ。それは質素でお世辞にも色気があるとは言えない下着であったが、濡れたその肢体も相俟って、思春期の男子高校生の頭を沸騰させるには充分なものだった。
ああ、とそこで思い出したように旅鴉は自分の体を見下ろす。が、特に気にした様子は見せない。
「……まあ、見ておくなら今のうち、とだけ言っておこうか」
ふっ、と小さく笑いながら言う彼女に、戌井は脱いだ自分のワイシャツを押しつけた。
「ちょ、み、見るとか、見るとかそんなんじゃないから! 見ちゃっただけだから! ほらこれで隠して!」
旅鴉よりもよほど恥ずかしがりながら、戌井は顔を真っ赤にして言う。
その様子を内心でおもしろがりつつ、旅鴉は彼のその精一杯の好意を受け取った。
「ありがとう。じゃあこれはもらっておく」
その彼女のどこか余裕めいた振る舞いに、何を勘違いしたのか戌井は顔を赤くしたまま大声で言った。
「どっ、どどど童貞っぽいとか! 言うなし!」
……言ってない、何もそこまで言ってない。
胸中でそうツッコミつつ、ふっ、ともう一度小さく笑ったような息を漏らすと、旅鴉はそのシャツに腕を通した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
冒険
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月17日
参加申し込みの期限
2013年08月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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