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◆北校舎三階・階段付近
鯉をその手に握りしめた少女、
晴海 飛鳥
は寝かされたまま一向に目を覚まそうとしなかった。
いつ水が満ちてくるか分からない状況。さすがに目を離すわけにはいかず、彼女を助けた
逆巻 天野
はやむなくその隣に腰掛けていた。
三階校舎の階段付近。水嵩はもう階段を超えて廊下まであふれ始めている。
「……えーと、そろそろ起きてくれないかな。おーい」
ぺちぺちと頬を叩いてみるものの、反応はない。いざとなれば人工呼吸もするつもりだったが、幸いにもその胸は小さく上下している。ただ単にショックで気を失っているだけなのだろう。
とはいえ、三階の階段付近も徐々に水が増してきている。このままじゃまずいから彼女を抱えて屋上へ避難するか、と思い始めたときだった。
水没してしまった二階へ下る階段から、ざぱぁ、と大きな水しぶきが上がる。驚いてそちらに顔を向けると、長い黒髪をべたりと濡らした少女が立っていた。ふう、と漏らした息遣いにはどこか余裕が感じられる。溺れていた訳ではなさそうだ。
どうしたことか少女は空手着を着用しており、その厚手の生地は透けることなく彼女の肌をしっかりとガードしていた。立ち上がる少女に、逆巻は声をかける。
「君は?」
「あら、やっと人に会えたわ」
逆巻の視線に、その少女――
神無月 ひふみ
は凛々しい顔に少し安堵の色を見せて言った。
「私は三年の神無月。下の階で溺れている人がいないか探していたんだけど、大丈夫みたいだったわ」
「そうか、ならよかった。僕も気になってたんだ」
神無月の言葉に、逆巻はクールな表情を崩さないまま軽く息を着いた。
それにしても、水で満たされた一階、二階を見て回るのはかなりの重労働だったはずだ。華奢な見た目に反してずいぶんとタフである。
「ところであんたは……って、そこに倒れてるの、あーちゃんじゃない!」
言いかけたところで、神無月は逆巻の隣に横たわる晴海の姿に気づいたようだった。慌てて駆け寄ると、その肩を揺らす。
「どうしよう、だ、大丈夫なの? 溺れてたの?」
「ああ。でも水は飲んでないし、呼吸も正常だから命の心配まではないと思う……君たちは知り合い?」
晴海を呼ぶその親しげな呼称に、逆巻は尋ねる。
「知り合いどころじゃないわ、幼馴染よ! あーちゃん、ねえあーちゃん起きて!」
必死の形相で幼馴染の肩を揺さぶる神無月。その耳慣れた声に反応したのか、気を失っていた晴海はううん、と小さく息を漏らした。
ややあって、その大きな瞳がゆっくり開かれる。
「あれ? ひーちゃん? なんでひーちゃんが?」
まるで寝起きのようにぼんやりとした晴海の言葉に、神無月は大きく息をついた。
「よかったぁ……。あんた、溺れててそこの彼に助けてもらって」
そう言って神無月が指した先には――誰もいなかった。
「……あれ? いない」
先ほどまで確かに逆巻がいた場所を見つめながら首を傾げる神無月。
その隣で、そうだ、と晴海が大きな声を上げた。
「そうだひーちゃん! 僕ついにUMAを見つけたんだよ、UMA!」
「はぁ? UMA? あんたこの状況下でまだそんなこと言ってんの?」
相変わらずの幼馴染に、思わず素で神無月は呆れた声を出した。しかしそんな彼女にはお構いなしといった様子で、手に握りしめていたそれを差し出す。
「ほら! これ!」
晴海の手に握られ、びちびちと未だ元気に跳ねる鯉。
その実に活きのいい様子に、神無月はあっけにとられた。
「ちょっと……それ、ウチの池の鯉じゃない! どうしてこんなところに!」
その特徴は見間違えるはずもない。神無月の家で飼っている鯉であった。テオが自分たちを召喚したとき、手違いで一緒に連れてきてしまったのだろう。
「え? 鯉? UMAじゃなかったの! そんな……じゃあもっと探しにいかないと!」
立ち上がって水の中に入ろうとする晴海を、神無月は慌てて押しとどめた。
「あんた溺れてたのよ、そんなこと言ってる場合じゃないでしょ! ……ええそうよ、そんなこと言ってる場合じゃないわ、こうしてる間にもうちの鯉が……!」
果たしてこの水浸しの空間に、どれほどの鯉が泳いでいることか。
その途方もない状況に、神無月はがっくりと肩を落とした。
◆北校舎・南校舎間
もう二階は水没してしまっているようだ。
維都月を助けたあと、
桃原 空音
は校舎間を泳いで水没者がいないか見て回っていた。
校舎の間には八神の呼びかけで作られたロープが張られており、どうやら南校舎にいた人たちはそのロープを頼りに北校舎へと渡っていたようだ。
(よかった、もう溺れてる人はいないみたい。そろそろ私も戻らないと)
体がすっかり冷え切っている。体力ももう限界に近い。早く戻ろうと北校舎に向かって泳ぎ始めたときだった。
ぴし、と突然ふくらはぎを鋭い痛みが襲った。かと思えば筋が硬直したように動かない。
その感覚に桃原は顔を青ざめさせる。そう、足を攣ってしまったのだ。
(えええ、そんな漫画じゃないんだからこんなタイミングで足攣るなんて、え、嘘ぉ!)
気のせいだと思い込もうとしたが、無理して動かすと堪えがたい激痛が走る。片足の力を失った桃原の体は、それまでの順調な泳ぎが嘘のように沈み始める。
(やだっ、溺れる……私死ぬの? そんな、撮り溜めしてたニャンダムまだ観終わってないし、新刊ネタだってまだいっぱいあるのに!)
死を意識した瞬間、彼女の脳裏には様々な思い出が駆け廻った。いつも見ている漫画やアニメ、書きかけの原稿。
そして彼女が意識を失う瞬間、最後に浮かんだのは……。
北校舎の屋上には、熊の皮をかぶった少年がひとり立っていた。
(……やっぱり、俺の力じゃ天候を変えるのは無理か)
ここは、テオがこの大雨の原因を隔離するために作りだした空間である。この空間では大雨の原因となるろっこんの力に支配されているのだろう。
邪衣 士
は雨を吸って重くなった熊の皮をいったん脱ぐと、小さくため息を着いた。
校舎間の水位はどんどん上がっている。このままだと校舎ごと沈んでしまうのも時間の問題か。
と、そのとき、邪衣は校舎の間の濁流の中に、小さな人影が浮かんでいるのに気が付いた。
「あれは……桃原?」
思わず熊皮を投げ捨てフェンスに駆け寄ると、その姿はまぎれもなく桃原のものであった。
「あのバカ、なんで溺れてるんだよ! ……くそっ」
邪衣はフェンスをよじ登って飛び越えると、屋上から水面に向かって臆することなく飛び込んだ。
数メートルほどの高さがあったせいで、着水の衝撃は激しかった。しかし自分まで溺れている場合ではない。夢中でもがいて水面から顔を出すと、桃原の方へと泳ぎ始める。
「桃原! おい桃原!」
ようやく彼女のもとにたどり着く。必死に肩を揺さぶってみるが、いくら名前を呼んでも返事がない。
しかし今の状況では窒息しているのか気絶しているのか判断がつかない。邪衣は呼びかけを諦めると、先に校舎を目指すことにした。人を抱えて泳いだことなどなかったが、泣き言を言っている場合ではない。
校舎にたどり着くと、桃原を背負って三階の窓枠に手を掛けた。人一人の体重に加えて、水を吸った服が信じられないほどの重さを持って体にまとわりつく。渾身の力をこめて、邪衣は体を窓枠の中に滑り込ませた。
「桃原! おい桃原、起きろ! おい!」
床に横たわらせた桃原を揺さぶるが、相変わらず反応はない。邪衣はギョッとしてその口元に手を当てると、顔を青ざめさせた。
「嘘だろ、息してない……くそっ!」
呼吸が止まった人への応急処置は保健体育の授業で習った。体育館のマットの上で、みんなでキャーキャー騒ぎながら練習した、そう、あの……。
もう躊躇っている時間はなかった。邪衣は意を決すると、横たわる桃原の顔に自分の顔をゆっくり近づけた。
ごめん、と胸中で声にならない詫びを告げながら。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
冒険
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月17日
参加申し込みの期限
2013年08月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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