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虫の知らせというのか。
小学二年生の桐太に案内され、彼と母親が住むアパートにたどり着いた蔵人は、頬の内側に酸っぱいものを感じた。
なんだろうこの感じ――。
全体的に錆色をしたアパートは廃屋かと思うほど古くて、絶妙の角度で街灯の光からも外れている。この建物だけぽっかりと、ポケットの中のような黒みに落ち込んでいるように見えた。
ぞぞと鳥肌が立った。
悪い予感がする。
いやむしろ悪い予感しかしない。
気のせいだと自分に言い聞かせ、蔵人は一階、北の隅にあたる部屋の前まで来た。
「桐太くんカギ持ってる? ……ありがとう、開けるよ」
桐太からドアの鍵を受け取り、ぐるりと回した。
ドアノブを引いて、えっ、と小さく声を漏らす。
引き戸が動かない。内側から固定されているらしい。力を込めて動かしてもベリっとした反応があるだけ。ガムテープで貼り付けたような感触だ。いや、まちがいなくガムテープで貼られている!
すうっと体温が下がっていくのがわかる。なのに額にはふつふつと汗が浮かんできた。
「こいつぁまずいぞ。やめてよこういうの!」
ドンドンドンと拳で蔵人はドアを叩いた。
「開けて下さい比嘉さん! 開けて!」
それで素直に開くはずがなかった。
「ええい、ドア破るよ、非常事態だ!」
それ体当たり! と勢いよくぶつかるも、ガムテープにとどまらず、向こう側になにか積まれているらしくびくともしない。
「うわぁ、やばいやばいやばい」
警察に電話か!? いや消防署か!?
そこにどだだっと、水色の服を着た女性が駆け込んできた。
「え? 君は?」
「『プロムナード』から来た者ですっ!」
華露蘿はぜえはあと荒い息まじりに声を上げた。
「あんなさんに頼まれて様子を見に来たら……これって……!」
桐太らしき少年を華露蘿は見る。可哀想に、下唇を噛んで震えているではないか。桐太がどこまで事情を理解できているかはわからない。だが、ただならぬことが起こっているのはわかっているはずだ。
「このお風呂の窓のサッシ……窓からテープの切れ端が見えるけど、内側にテープ貼ってない!? お風呂だけじゃない、他の窓の継ぎ目も全部……!」
華露蘿が指さすと、間違いないと蔵人は応じた。
「つまり」
かがんで、隣の部屋のドア脇に置かれた植木鉢をつかんでいる。
「窓そのものを破るのが一番だ!」
渾身の力で蔵人は、カーテンのかかった窓に植木鉢を投げつけた。
威勢良く砕けるかと思いきや、妙に低めの
『ごっ』
というような音を立てて窓は割れた。
こうなったら構うものかと、蔵人は別の植木鉢をとって窓を砕きにかかる。ようやくバリバリという音が立つ。ほどなく窓はほぼなくなった。無我夢中で窓枠によじのぼり、足をじたばたさせて室内に入ろうと試みる。
「手伝います!」
華露蘿が背中を押してくれた。
転がり落ちるようにして部屋に飛び込んだ蔵人は、恐れていた匂い――火鉢の匂いだ――を嗅いでむせた。
「うわぁ、やばいやばいやばい!」
最悪の予想が的中したのだ。ハンカチで口元を覆って走る。
「お母さんどこ? ドア……換気……!」
真っ暗な室内ながら玄関までひと飛びすると、超人的な力でバリケードになっていた家具類をおしのけ、乱暴にガムテープを剥がして蔵人はドアを開けた。
「手伝って! 窓全部開けてぇぇえ! 桐太くん口覆って! なるべくしゃがまないように!」
桐太が部屋の電気をつけたので、蔵人は畳部屋に横たわる若い女性を発見した。
「外! 外連れてくから!」
母親を抱き上げると、韋駄天のごとき速さで蔵人は外に飛び出す。
「あと119番! ええと!」
「もう呼んでます!」
自分のスマホを持ち上げて華露蘿が答えた。すでに彼女は桐太も連れだしていた。
明るい場所に横たえて桐太の母親――
比嘉 美佳
の顔色を蔵人は確認した。紫がかっているではないか。だがかすかに胸が上下している。息がある!
「こういう時って警察も呼ばないとなの? いやまずは救急車だってば!」
気が動転して蔵人は両手を頭に乗せた。トレードマークのハンチング帽はどこかに落ちたらしいのだが気付いていない。
「ヤバい焦るわ! ああーはやくきてー」
まもなく救急車かパトカーか、サイレンの音が遠くに聞こえ始めた。
そこから先の数分間のことを、蔵人ははっきりと覚えてはいない。
ただ、
「私も事情よくわかってないし桐太くん混乱してるから……!」
と説明して、
「桐太くん一緒に救急車乗って病院行こう! おじさんもついてくから!」
と叫び桐太の腕を取って、救急車内の白い椅子に腰を下ろしたことだけは、なんとなく記憶している――。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年10月23日
参加申し込みの期限
2019年10月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年10月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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