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だ ま さ れ た。
自身の置かれた状況を理解したとき、
豊田 華露蘿
の脳裏にうかんだのはこの五文字だった。ひとつひとつが自分の背丈ほどもあるコンクリート製のオブジェのように、それはもう重くカタくはっきりと。
そもそもは店長から、
「今日は仕事が早く済んだから、キャットロードにでも寄り道して帰ればいいよ」
なあんて妙に好もしい話が出た時点で疑ってかかるべきだったのだ。昔の少女漫画の登場人物なら回想場面と対比させた現在の自分が「あーんアタシのバカバカバカっ!」と叫びクシャ顔で頭をかかえるところである。
なのにしかし少し前の自分は、
店長もたまにはいいこと言うねえ!
なんてのんきに考えていたのである。脳天気にしてノーフューチャーだ。
罠だなんて知らずのこのことキャットロードまで来た華露蘿を待ち受けていたのは、クラブ『プロムナード』随一の美女
夕顔
だった。愁いを帯びた表情、泣きぼくろ、和服テイストのある黒いドレス、そのいずれもがたまらなく色っぽい。
「瑠住(ルース)ちゃん」
こぼれそうな笑顔とともに夕顔は華露蘿の源氏名を呼び手招きしている。そうして、小首を傾げつつも近寄ってきた華露蘿の両肩に、
「待ちきれなくてお迎えに来ちゃった。来てくれて助かるわ」
船の係留フックでもかけるがごとく、力強く左右の手を乗せたのだった。まるで、
逃がさないよ
とでも言っているかのように。
「えーと、夕顔さん? なんの話ですか」
「なに言ってるの瑠住ちゃん、今日も手伝いに来てくれたんでしょ? 文具店の店長さんから連絡があって」
「え? そんな話ぜんぜん……」
「
今日、人手不足なのよ本当に助かるわあ。
九鬼姫ちゃんも恋々ちゃんも休みだし、新人さん入れても定着してくれないし……」
夕顔さん、妙に声大きいし絶対わかってて言ってるよね?
ていうか店長……最初からそのつもりだったでしょ!?
かくて華露蘿は、『だ ま さ れ た』と確信したのだった。
「もちろんバイト代は今日もはずむから。アーナンドさんまだ体調万全じゃないんで一人でも戦力がほしいの」
夕顔は背中を押してくる。
蜘蛛の巣に引っ掛かったアゲハ蝶って、きっとこんな気持ちなんだろうね――。
紫色のため息。かくて華露蘿は子牛のように、ドナドナドナと『プロムナード』へと運ばれていくのだった。
とはいえ店のバックヤードに入るころには、華露蘿は
瑠住
として、夜の職業人の顔になっている。
まあ、何だかんだでお世話になってるのも事実だし、観念してプロムナードのお手伝いをしよう。
「着替えは、左から二番目のロッカーに入ってるから」
「はい」
夕顔に告げられてロッカーに進み、さすがの華露蘿も息を呑む。
……って、名札ついてるし!
これまで空きロッカーだったと思しきところに、『瑠住』とかわいいフォントで、新品の名札がちゃっかりと入っていた。
どんどん囲い込まれてる気分……。
ぐるりと力強く振り返り、いくらなんでも準備よすぎでは――と華露蘿は言おうとしたのだが、
「なあに?」
金剛力みたいな目力の持ち主と視線がぶつかってしまって、あわてて言葉を飲み込んだ。
「おはよう、瑠住ちゃん」
ギョーカイらしく夕方でも挨拶は『おはよう』だ。しどろもどろ気味に華露蘿もおはようございますと返す。
紗央莉
だった。あいかわらず、フォトレタッチソフト要らずのゴージャスな容貌、今日は髪をアップにしているが、これがまた痛快なほどに似合っている。栗毛の美しいこと睫毛の長いこと、女王様チックな表情もあいまって、ドレス姿なのに乗馬鞭を握らせてみたくなる。
「今日もよろしくお願いします」
「よろしくねー。もしかしたら今日、何回か瑠住ちゃんにヘルプ頼むかも~」
きゃっきゃと嬉しそうな紗央莉はとてもフレンドリーなのだが、この人に対しては、口にしたらアウトな地雷がいくつかあることを華露蘿は知っている。なので、
「およばずながらがんばります」
と至極穏便に返した。
「ヘルプのときは頼りにさせてもらうね。だってお得意さんばかりなんだもん、今夜の私の予約客」
「はいっ!」
反射的に華露蘿は姿勢を正した。紗央莉のきらきらした瞳から、
『ヘマしたら……わかってるでしょうね?』
という無言の圧力を感じ取ったからだ。
また後で、とあくまで口調だけは優しく紗央莉は奥へと消えた。
前に店のシフト表などを計算ソフトで作り直したから、華露蘿は店のことはある程度わかるようになっている。
今夜は週の中日(なかび)なので店は空く傾向にある。したがって嬢は少なめなのだ。
しかしこういう日にかぎって、紗央莉指名の常連のような大口客が姿を見せることは珍しくない。店がすいているからこそ、好みの嬢をしっかりキープできるという考えがあるからだろうか。
とにかく、本日はドレスを着て瑠住となって接客だ。
飲み過ぎないようにするぞ! と内心ひそかに誓っていた華露蘿のところに、
「せ、セーフ……っす」
息も絶え絶えなあんなが姿を見せた。がしゃんとタイムカードを押して、壁にもたれゼエゼエと言っている。全速力でここまで来たらしい。
「どしたん? こんなギリギリなんてあんならしくないね」
顔をのぞかせたのは、くわえ煙草の
まみ子
だ。店では幼いルックスを活かし合法ロリキャラとして紙芝居みたいな口調で話す彼女だが、バックヤードの声は煙草焼けしておりドスが利いている。
「それが」
少し迷った様子ながらも、あんなは事情をすべて明かした。
「なるほど、それはその子の母親のオトコがらみだね……って即答できたらいいけど」
どうも気になると言いながら、まみ子は二本目の煙草に火を付けた。
思うんです、と華露蘿は言う。
「お母さんが子どもを遠ざけたがるのは……子どもを危険から遠ざけたいときじゃないか、って」
まみ子とあんなは顔を見合わせた。
「瑠住、ご苦労だけど行って様子を見てこれる?」
まみ子の決断は早かった。
「紗央莉さんのヘルプ? あたしがやるから任せて。あの人の客層だとあたしみたいなのは合わないけどさ、こっちもキャリア長いからなんとかするよ」
「やっぱりあーしが行ったほうが……」
言いかけたあんなに、まみ子はぴしゃりと言いのける。
「まみ子は予約客がいるでしょ? ただでさえギリなんだからさっさと着替えてメイク!」
もとより華露蘿はそのつもりだったので、二つ返事で引き受ける。
「じゃあボク、行ってきます!」
慌てているせいか、一人称が『ボク』になっていた。
ドレス姿だが構うものか、あんなから位置情報を携帯電話に転送してもらうと、華露蘿は靴だけスニーカーに履きかえ店から飛び出した。
「なにもなかったらすぐに戻ってきますから!」
お願いしますというあんなの声、行ってきなというまみ子の声を背に受け、華露蘿はドレスの裾をつかみながら走った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年10月23日
参加申し込みの期限
2019年10月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年10月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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