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「あ、あのー、南戸河さん、今いっすかー?」
橙と黒、それに紫。ハロウィンカラーに彩られた夕刻の街で、
南戸河 蔵人
は足を止めた。
「おや、君はたしか――」
「ご無沙汰してるっす! 『プロムナード』の
あんな
っす」
ああそうだった、と蔵人は手をポンと打ち合わせる。
「いやあ、あれ以来顔を見せず申し訳ない。いつかまた行こうとは思ってたんだよ、うん」
「それは嬉しいっすねー。お願いしますよー」
えへへとあんなは揉み手した。セット前のひっつめ髪で、服装は赤いジャージに量販店で買ったジャンパーを合わせているだけ。くりっとした目はそれなりにかわいいが、メイク前かつ鼻が低いこともあって、キャバ嬢にはまったく見えない。
「こんなところで会うとは奇遇だね。どうしたの? 営業活動?」
「いえ実は……ですね……あの、南戸河さん、いや、南戸河先生、お急ぎの用とかあったりしますか、いま!?」
後半になるにつれあんなの口調が加速していったので、蔵人はやや面食らいつつ先をうながした。
「別に急ぎじゃなし、構わないけれどどうしたのかな……」
あんなは
比嘉 桐太
の手を引いてくると、手短に事情を話した。そして、ぴしゃっ、と合掌し拝むように、蔵人に頭を下げたのである。
「お願いしやすっ! 桐太君を家まで送って、ちょっとおうちの様子、見てきてくれませんかっ!」
桐太のほうは無言で、あんなと蔵人の顔をかわるがわる見上げるばかりだ。事態がよく飲み込めていないのだろう。
「ふうむ、なるほどね」
蔵人の勘が警報を発している。ウーカンカンとサイレン音が聞こえるくらいだ。
「……こう言っちゃあなんだが、のんびりしていたらまずいかもしれない」
あんなの顔色がさっと変わるのがわかった。落ち着いて、と蔵人は言った。
「いや、取り越し苦労ならそれが一番なんだけど。ともかく、あんなさん、この子……桐太くんのことは任された」
「マジっすか!? 感謝感激っす! 先生さまー!」
なんだかその場で五体投地しそうな勢いのあんななので、待って待ってと蔵人はなだめて、
「仕事相手じゃないし『先生』はなくていいから。気になるだろうし、あとでどうなったかは教えに行くよ」
「いいえ先生と呼ばせて下さいっす。お店来てくれるなら、あーし思いっきり先生にサービスしちゃうっすよ。パッキーゲームとか」
「え? なにパッキーゲームって?」
「細長いチョコ菓子をですね、向かい合った二人がお互いに反対側からかじりはじめて……」
「ああもう皆まで言うな。大学生のコンパじゃないんだからっ。そういう店じゃないんだろう……っていうかそもそも、こういう話は桐太くんの教育上にもよろしくないぞ」
「サーセン! でもマジ嬉しいっすよ。あーし、ちょっと先生のこと好きになったかもしれないっす」
「はは、気持ちだけ受け取っておくよ」
あっ、もうこんな時間――と、携帯を取りだして飛び上がるあんなに蔵人は手を振った。
「もう行きなよ。笑い話にできることを祈っててくれ」
「お願いするっすよー。先生、あざーっす!」
振り返り振り返りしながらあんなは走って行った。
小動物みたいな子だなあと蔵人は笑って、桐太に呼びかける。
「さて、それじゃあ桐太くん、行くとしようか。ああ、おじさんは南戸河蔵人って言うんだ。よろしく」
うん、と小さな声で桐太は返事した。表情が暗い。
いくら小学二年生といっても、不穏なものは感じているんだろうな。
「真っ暗になる前に帰ったほうがいいよ。さあ行こう」
「でも」
ぽつりと桐太は言った。
「お母さんが、九時くらいまで帰ってくるな、って」
からからと蔵人は笑う。
「なあに、九時ならもうとっくに過ぎてるからね。平気だよ」
でも、と桐太が言うのを見越して言葉をかぶせる。
「といっても
朝の
九時、だけどね。とんちってやつだね。それに、おじさんが一緒なら大丈夫さ」
もちろん蔵人の心のなかのサイレンは一向に鳴りやんでいないのだけれども、面に出すわけにはいかなかった。
「この通りをしばらくまっすぐだね? 曲がるときになったら教えて」
走り出したいのはやまやまだが、できるだけ落ち着いた歩調で道をゆく。
「ちなみに私は絵本とか書いてて……知らない? あの本とか」
かつて手がけた絵本のタイトルをいくつか挙げてみた。一番自信のある作品は無反応だったが、三つ目が桐太のアンテナに引っかかったらしい。
「『そら、あおいそら』の!」
桐太が顔を輝かせるのがわかった。さっきまで沈んでいたのが嘘のようだ。
なんとも誇らしいじゃないか。絵本作家としての私も捨てたもんじゃないぞ――ふふん、と鼻息して蔵人は言う。
「そう、あの本の文章を書いているのがこのおじさんなんだよ」
「もってるよ、あの本!」
とまで言ったところで、みるみる桐太の元気はしぼんでいった。
「あ……でも、前の家においてきたんだった。前の家にはお父さんがいるけど、もう会えないし……」
いけない、と思い蔵人は、もう一段明るい声で申し出る。
「その本ならたぶん、おじさんちの倉庫に数冊あったはずだ。今度一冊あげるよ」
これで逆転だ、と思いきや、
「いらない。あれは小さい子むけの絵本だもん」
まったく悪気なく桐太は言うのである。さすが子どもだなあ、と蔵人は苦笑いするしかない。
とはいえ彼の尊敬は勝ち得たようだから、まずはそれでよしとしよう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年10月23日
参加申し込みの期限
2019年10月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年10月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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