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どうしてもせりあがってくるウフフという笑みを押し殺しながら、郵便ポストに隠れるようにして、
七枷 七海
はホビーショップ『クラン=G』を外からとっぷりと観察した。
大きな店だ。
閉店したファミレスを居抜きで買い取り、カードゲームやプラモにフィギュア、カプギア、ラジコン、ボドゲにTRPG、それら関連の書籍など、とかくインドアホビーに特化した大型店舗に仕立て上げたものだという。本土にもこういう店はあったし小さかったころの息子を連れて行ったこともあるけれど、かつて見たものはもっとこぢんまりした、それこそ雑居ビルの一角あたりで細々と営業していた印象があった。
タップシューズを履いて地雷原を歩くような足取りで、そろりそろりと七海はポストの背後から抜け出だすと、またそろりそろりと店に近づいていった。新作カードゲームの広告を貼ったA看板(横から見るとアルファベットの『A』の字に似ているからこう呼ばれている)の後方に身をかがめ、TRPGの名を記したノボリに身を紛れさせ、だるまさんがころんだのソロプレイをするかのように。
見つかったらきっと死ぬほど嫌がられるだろう、そういう確信があるにはあった。
でも、どうしても息子の働く様子を、七海はうかがっておきたかった。こっそりとでいい。草葉の陰からでもA看板の陰からでも、なんでもいい。
小学生時代の記憶、いやもっと言えば赤ちゃん時代の記憶が心のビデオにまだくっきり残る息子が、いまはもう立派な高校二年生で、人生初のアルバイトに挑戦しているなんて……。
やっぱ一回くらいはムチュコタンの働いてる姿、見てみたいって思うのは親として当然やん!?
中学校の卒業式以来の涙が、目の縁ににじみそうになる。
親として母として、どうしても目に焼き付けておきたかった。
しかし七海は一児の母、ましてや高校生の息子がいるほどの年齢にはとても見えない。
手にエコバッグ、バッグからは長ネギ、ぺったんこにしたゴミ袋みたいな桃色のライトダウン着て、ひっつめ気味にまとめただけのシンプルな髪型は、『ザ・おかん』の称号を冠するに十分なハウスワイフっぷりだが、それ以外がアンバランスなまでに幼い。背はちっちゃくて肌はすべすべで、なによりとてつもない童顔で、中学生はおろか小学生に間違われそうな姿なのだ。事情を知らない人からすれば、初のゲームショップに圧倒されて入店をためらっている少女としか映るまい。
かくしてスニーキングミッションを遂行し、店のガラス戸までたどりついた七海だったが、店内の様子を眺めるや「あれ?」とつぶやいた。
ゲームショップ言うてたから、なんや、あのピコピコしたもんとかばっかりやと思ってたけど、全然違うんやねぇ……カード? とか人形とか一杯や。
ゲームにまったく興味のない七海からすれば、コンシューマーゲーム類は全部『ピコピコしたもの』なのである。ところがその『ピ』の字もない店構えは彼女に、オーストラリアに初上陸したクック船長もかくやのフレッシュなカルチャーショックを与えていた。
どうやら息子の姿は見えるあたりにはないらしい。店の奥なのかそれとも、今日はシフトに入っていないのか。
こうしていても仕方がない。我が子がいたら息を殺して観察するし、いなければ彼の職場をつくづくと見学することにしよう。意を決して七海は『クラン=G』の自動ドアをくぐった。
店を出て行く三つ編みの少女とすれちがって、
「こんばんはー」
最初の『こ』を高めにそこから音程を下げて、語尾の『は』でまた半オクターブ上がる、そんな関西アクセントとともに店に入る。
「……え? あれ!? ああ、いらっしゃいませ」
モップを片手にした少女がひとりきりで立ちつくしている。すぐそばにはモップ絞りのついたバケツ。緑のエプロンの胸のあたりには、堂々たる『G』の白文字があった。
ははあ、あの子がオーナーの娘さんやね。
おうちの手伝いしてえらいわぁ、と七海は目を細めた。そのくらいの情報は七海も息子から得ている。
仕事疲れだろうか、ぼんやりした様子の千絵だったが、七海の姿を認めるとしゃんとして、
「まだ閉店時間じゃありませんよ。ちょっと汚れを見つけたので拭いているだけですから。どうぞごゆっくり」
にこっとスマイルを見せる。
「なにかお探しですか?」
うちの子を捜しとるねん、ここでバイトしとう――とスラスラ答えたいのはやまやまだったが、店内にはムチュコタンがいる可能性もあるわけで、さすがの七海もそれは言い出しかねた。
「えーとなぁ……」
あごに人差し指をつけて考える。
この店に自分が興味があるものが見つかるだろうか。あと、バイト中かもしれぬ息子に見つからない方法はあるだろうか……? と逡巡するも、
ドタッと大きな音を聞いて七海は我に返った。
「大丈夫ですか!?」
泡を食った様子で千絵が飛んでいく。鼠色のスーツを着た男性客が、モップがけ途中の濡れた床を踏んで転んだのだった。
「痛たたたた……」
腰をさすりながら中年男性は立ち上がった。
額に絆創膏を貼っているが、これはもちろん今できた怪我ではないだろう。
「あーあー……大変や!」
七海も千絵につづく。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年10月23日
参加申し込みの期限
2019年10月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年10月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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