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#彼女の曖昧な考察 ~ウィッチクラフト~
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【浸潤】
なんとも奇妙な道行きとなりました。
「お化けさん、お化けさん、出てきてくださいなのです~。
出てきてくれたら、
謎団子
と
謎茶
をごちそうするのですー」
スマートフォンを掲げて動画撮影しつつ、この場に彷徨うという何らかの存在を誘き出さんとする、
ゼロ・シーアールシー
。こんな鬱蒼とした森に白装束の少女とあっては、彼女のほうがお化けと見間違えられてしまいそうですけれど、当の本人はこの状況をすこぶる楽しんでいるようです。
「お化けさん、こっちなのですー? それとも、あっちなのですー?」
ふらりふらりと気ままに歩き回る無邪気な少女。
それを挟みこむような位置取りで、それぞれ周囲に目を光らせているのは
サキリ・デイジーカッター
、
旅鴉 月詠
です。
「なんとも、ね。いかにも危険そうなこんな場所に一人で踏み込むとは、胡乱路さんも無茶をする。心配だね」
「ま、友人がこんなところで遊びほうけてるとあっては、連れ戻さざるを得まいよ」
サキリは純粋に、行方の知れない秘子を案じこの場を訪れたようです。底知れぬ闇へ鋭い眼光を投げ入れ、警戒と捜索の目を緩めることはありません。
一方月詠はというと、
「さて此方の魔女どのは、いったいいかなる魔女なのか」
「いかなる魔女、とは?」
サキリが尋ねると、月詠は鷹揚にうなずきます。
「魔女は得てして、専門分野を持つものだ。ここにおびただしく散見される人形や、護符やタリスマンなどのペンタクル。奇妙な図形も。そういったものを調べていけば、彼女が何を研究していたのかが分かるかもね」
月詠もまた、魔女を標榜する者。その知見は探索に大いに役立つことでしょう。
もちろんのこと個人的かつ純粋な興味もあり、月詠はのんびりとした様子ながら、周囲のあれこれの観察に余念がありません。
「ああところで、私は戦闘には不向きでね。生物でなければ対処のしようもあるけれど。物理的な怪異の類が現れた時には、よろしく頼むよ」
「心得てるよ」
頼もしくうなずいたサキリの袖を、ゼロがくいくいと引きました。
「あっちに、おウチがあるのですー」
「お家……?」
確かに、言うとおり。
この鬱蒼とした森にいかにもふさわしい、中世ヨーロッパ風を模した、それは朽ちかけの洋館でした。
黒ずんだ煉瓦造りの壁。くすんだ屋根の赤。物語の中へまさしく魔女の住処としてでも登場しそうな、寝子島にあってはやけにそぐわない建造物でした。
「ふぅん?」
訝しげに眉をひそめ、サキリは不意にかがんで地をなぞります。
「足跡が複数。あの洋館へ続いているようだ。それも新しい……おそらく、このどれかが胡乱路さんか」
「分かるのかい? とすると、他の靴跡は私たちと同様、秘子を救いに来た同胞。かな?」
「多分ね」
月詠には単なる土と草の地面でありながら、サキリには違うものが見えているようです。
迷いなく先に立ち、館へ向かうのはゼロ。
「秘子さんもお化けさんも、きっとあそこにいるのですー。私たちも行くのですー」
「どうやら、選択肢はなさそうだね」
「ああ。それじゃ、魔女のお宅拝見といこうか」
森の暗がりよりもさらに深い闇の中へ、三人は足を踏み入れます。
いつもの夜と、今夜にどれほどの違いがあるものか。
朝鳥 さゆる
はかぶりを振りました。街中で目に付いた、あとくされの無さそうな誰かと互いの汗にまみれるか、薬がもたらす泥のような眠りへ落ちてゆくのか。
さもなくば、胡乱な夜に異形の何者かを相手取り、命そのものを奪い合うのか。
さゆるにとっては、いずれにも明確な違いなどありはしません。
「……虚ろね。どこもかしこも」
灰のように枯れた時間を潰す手段をいくつか挙げてみても、どれもそう変わりはしません。さゆるにとっては空虚で手応えの無い、幻像のようなものに過ぎないのです。
「い、いいの? 勝手に入ってもいいの?」
「決めるのはあたしだわ。一人でそこにいたいのなら、止めはしないけれど」
「ま、待って……!」
もっとも今夜のさゆるは、孤独ではありませんでした。一夜の恋人でも、永遠を誓った相手でもないけれど、ともかく同行者があるのです。
落合 まゆら
は樹上へまるでオブジェのように居並ぶ、何羽ものカラスを不安げに見上げます。あれらが一羽でも鳴き声を上げたなら、身体が破裂してしまいそう。それほどの緊張が、まゆらの内を満たしていました。
何しろ唐突なことでした。気づくと瞬間、この深い森に閉ざされた洋館の前に立ちすくんでいたのです。さゆるが目の前にいなかったら、彼女が自分と同じように脈絡もなくこの場へ投げ出されたのだと聞けなかったら、まゆらは叫び声を喉奥に秘めることさえできなかったかもしれません。
「そう……そうだ。これはきっと、夢なんだ」
アニメならいかにも人ならぬ怪物でも現れそうなこんな館に、好んで踏み込みたくはありません。まゆらは何度となく森を出て、自宅へ帰ろうと試みました。
けれど、うまくは行きません。何度離れようとしても、戻ってきてしまうのです。館の前へと戻ってきてしまうのです。まるでまゆらの訪れを待ちわびているかのように。
「夢なら……夢なら、途中で覚めるはず。こう、決定的なシーンの前に、覚めるはず。あんなシーンやこんなシーンを見る前に、きっと」
「現実逃避もいいけれど。あたしは一人でも構わないのよ?」
「ま、待って!!」
躊躇いもなく足を踏み込むさゆるの後に続き、そろりそろりと両開きの扉をくぐります。
「わぁ~。ゆ、夢の中にしては、リアルな造形ね……」
あくまで夢の中の出来事と思いこむことに決めたらしいまゆらは、さゆるの背が遠ざからないよう足を早めながらも、その内装に目線をとられずにいられません。
小奇麗かつ瀟洒であったろう内壁の至るところには、天井から吊り下げられた護符のようなものが揺れています。長い廊下はところどころ床板に穴が開き、カーペットはぼろぼろ。転がっている無数の人形は、何かの呪いの儀式にでも使われたものであるかのように奇怪です。
「……へえ」
「な、なに? なにかあった?」
ふと足を止めたさゆるが示した先。うっかりそれを目にしたまゆらの膝は震え、よろめいたところをさゆるに受け止められるに至りました。
「何……これ……!?」
廊下の一角にぽっかりと開いた穴。
そこに詰め込まれているのは数え切れない程の、おそらくは小動物の骨。おびただしくぶちまけられたのだろう赤黒い血痕。隙間を埋める人形、人形、人形たち。
夢なら覚めてと、まゆらは祈りを喉から絞り出すことさえできず、ただただ震えるばかり。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年10月15日
参加申し込みの期限
2019年10月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年10月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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