スペース・ウォーズ！｜リアクション

スペース・ウォーズ！

●和平交渉の結果は

　カエリアンに案内され、響タルトは獅子唐ケンジと共にカエリアン陣営へ。
　その最中、平原では仙藤紫が指揮し、仙藤蒼が指揮する戦車師団とカエリアン歩兵部隊が戦闘中。
　自軍が劣勢なことに悲し気な顔をするカエリアンだったが、ケンジが早く和平交渉をしたいというので急ぐ。

　激戦地から離れたところにカエリアン陣営がある。
　テントは幼児がなんとか入れる大きさなのでケンジとタルトは外で待機。
　カエリアンは「和平交渉を申し出たトカゲックス副官を連れてまいりました」と報告。
　戦闘中に何を！　と怒鳴るが「僕達の話を聞いてください、お願いします」と頭を下げて必死に頼むケンジに根負けし、手短に話すように促す。
　ケンジが話し始める前に、タルトは「第三勢力が出現したって聞いたよ」と言う。
　その勢力の宇宙戦艦は超大型で、乗組員や戦闘機を操縦するパイロットもかなり大きい種族だと説明。
「相手はすごく大きいから、カエルとトカゲが手を組んでも敵いそうもないと思うな」
　両種族滅亡より和平して楽しく過ごした方がいいんじゃないかな？　とタルトはカエリアンとトカゲックスに提案する。
　ものすごく大きい戦艦。もしそれが、この惑星に来たらどうなるか……。
　そんなことを考えたカエリアン兵士は、一瞬に顔色が悪くなった。
「タルトさんが言う第三勢力がこの惑星に不時着するようなことになれば、カエリアンとトカゲックスは危ないです。そうなる前に和平を！」
　両種族の生存を強く望むケンジは、和平すべくですと力強く宣言した。
　カエリアン達は、戦闘中の総参謀長、戦車師団長の意見をここに連れてきて改めて交渉しようともちかけた。
　紫と蒼を迎えに行く間、トカゲックス士官は自軍陣営にいる兵長を連れてくると言い一旦この場を去った。
「すぐに和平とはいかないだろうけど、時間をかけて話し合えばできると思うな、僕は。ケンジくんもそう思わない？」
「そう……ですね」

　しばらくして、カエリアンは総参謀長の紫、戦車師団長の蒼を連れて戻ってきた。
　それから少し遅れ、トカゲックス兵長がやって来た。
　タルトは、仙道姉妹に士官から聞いた銀河毛むくじゃら帝国のことを掻い摘んで話し始めた。
「そんな勢力があったなんて。今は宇宙で戦闘しているけど、ここに落ちたら厄介なことになるわね」
　不時着した場所が戦闘区域だとカエリアン、トカゲックス双方の被害が拡大するのではと懸念する紫。
「惑星での戦闘を中断し、カエリアンとトカゲックス共闘でその勢力を制圧すべきじゃないかしら」
　蒼の意見に、それしかないようねと紫は同意する。
「和平協定、という名目の共闘はどう？　事態が収拾したら、改めて和平協定をすればいいと思うのだけど」
「私もお姉ちゃんと同じ意見。この戦いが落ち着かないと和平できないでしょう？」
　仕方がないようですね、と観念したケンジは「それでいきましょう」と仙道姉妹の和平条件を了承した。
「そうしないとＢＬを楽しむ……もとい、カエリアンとトカゲックスが仲良くなれないもんね」
　こうして、桃色惑星平原においてカエリアンとトカゲックスの一時停戦が決まった。

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