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「トリーーックーー!」
曇天に響き渡るおかしな咆哮に、お菓子な竜が天に向けて撒き散らす金平糖放射に、
ゼロ・シーアールシー
は灰銀の瞳をしばたたいた。さっきまで別の場所で遊んでいたような気がするのに、いつのまにやらお菓子だらけの海岸に立って暴れるお菓子の竜を眺めている。しかもやっぱりいつのまにやら、手には銀色の魔法のステッキらしきものを握っている。
「ゼロは」
緩く波打つ銀の髪をふわりと揺らし、ゼロは純白のワンピースの裾を揺らしておっとりと歩き始めた。
不思議なくらいに不思議な確信があった。
「ゼロは、魔法少女なのです」
今ならきっと、魔法だって使える。
「あんな所に大きなお菓子がありますねぇ……」
「竜さんなのですー」
砂浜にいつのまにか立っていた
巫部 紫苑
に驚いた素振りも見せず、ゼロはこくりと無邪気に頷く。
「美味しそうです」
「美味しそうなのですー」
純白の幼い女の子に弾みながらも丁寧な言葉で話し掛けてから、紫苑はちらりと首を捻った。寝子ヶ浜海岸の方から美味しそうな匂いがすると思った途端、瞬きの次には見覚えのない砂浜に立っていて、しかも纏っていた服が変化している。
背には黒翼、手には真紅の大鎌、頭上には銀のティアラ、SM女王様的にも露出過多な花嫁にも見えるそのセクシー過ぎる衣装は、たぶんきっと魔法少女的なものなのだろう。
「……まあ、そんな事よりお菓子ですお菓子♪」
元より露出には無頓着な紫苑は自分の格好はちらりと見たきり興味を失くす。食べることが大好きな彼女の目をくぎ付けにしているのは、もちろん海岸に降り立ったお菓子の竜。それからついでに、妙に美味しそうな砂浜。
我慢できずに甘そうな砂に指先を触れさせる。くっついてきた砂粒をぺろりと舐めて、紫苑は顔を綻ばせた。甘い。
思わずその辺に転がっていたスイーツ的な流木の端をぱきんと折って齧って、感嘆の声を漏らす。滑らかに甘い、これはチョコレートの木だ。
「美味しい……美味しいです」
竜はとりあえずメインディッシュに据え置いて、まずは周りの砂浜から攻める紫苑の美味しそうな笑顔を、ゼロはじーっと眺める。ちょっと考えて、その場にしゃがみこむ。紫苑を倣ってお砂糖の砂をぺろり、貝殻のかたちしたキャンディをぱくり。
マイペースに美味しい海岸を堪能し始めたふたりの耳に、お菓子の竜の咆哮が再度届くのは少しだけあとのこと。
「トリックー!」
「……あら、」
耳障りな声に、紫苑は亜麻色の髪をなびかせ紅色の瞳をもたげる。
「まだ鳴き声が聞こえますね……」
「なのですー」
「……泣き声にも感じますけど?」
「なのです?」
ちょっと見てきますね、と言うなり、紫苑はひらりと手を閃かせた。その手の動き一つで、紫苑の周りに紫色した炎の蝶が現れる。蝶が羽ばたく度にまき散らす紫の焔をふわりと身に纏わせ、セクシーな魔法少女は大鎌を軽々と片手に空へと舞い上がった。
「あら」
いとも簡単に魔法が操れる自分自身に、紫苑はぱちりと瞬き、ふわりと笑う。
「そういう事も出来ますよね」
どこまでもマイペースに受け入れ、緋色のまなざしを波打ち際へと向ける。熱く見つめるは、お菓子の竜。
「何とも美味しそうです」
歌うように呟き、紫苑は紫の蝶と共に空を翔ける。
「さぁさぁ、そこの大きなお菓子さん」
大鎌をひらりと構え、
「私に食べられて下さいな」
空から竜目がけ、降る。
竜の顎から放たれる金平糖放射を大鎌で防ぐ。シャラシャラと音立てて散る極彩色の小さな飴を掌にすくい、パクリと口に入れれば、紅い瞳が美味しさに輝いた。
空中に身を翻し、振り回されるチョコレートの爪を躱す。根元にかじりついて離れない黒猫のような少女によってほとんど千切られそうになりながらぶん回されたトゲトゲ砂糖菓子の尻尾も寸前で避ける。ひらひらと舞い踊る炎の蝶が硬い飴の鱗や砂糖の尻尾を程よく溶かす。
「やわやわにゃ!」
柔らかくなった尻尾に黒猫な少女が歓声を上げた。がふがふがふ、食べる速度を上げて太い尻尾を根元から一気に齧り落とす。地団駄踏むように踏み下ろされるチョコレートの爪つきの脚にも構わず、尻尾を食らい尽そうとする黒猫少女を執事の少年が抱きかかえる。屈強な狼男が巨大な尻尾の先を掴んで引きずり、その場を離れる。
「これは食べ応えがありますね~」
尻尾を失いトリックトリックと泣き喚く竜の正面、紫苑は朗らかな笑みでふわりと空を飛んで回り込む。にこりと微笑み、大鎌を振るい、炎の蝶を操る。爪を叩き折り、身体中に貼りついた目玉ロリポップキャンディをもぎ取り、次々に口へと運ぶ。上品な仕草ながら恐ろしいほどの勢いで竜のあちらこちらと食べて回り、
「見た目に反して甘くておいしいですね、大きなお菓子さん」
睦言でも囁きかけるかの如く、甘く甘く笑う。
視界の真正面を細長く覆う黄と赤の呪符を赤い爪の指先でつまんで捲り上げ、
御巫 時子
は小さく首を傾げた。
(テオさんの言葉を聞いて迷い込んだのですが……)
いつも通りに着物を纏っていたはずが、いつのまにか中華風、それもキョンシー的な格好になってしまっている。
(お菓子の世界?)
あちらからは蜂蜜とバターの匂い、こちらからはチョコレートの匂い、足元からは砂糖の匂い。どちらからも甘い香ばかりが漂ってくる世界に一歩踏み出そうとして、
「えっ」
両足がぴょんと揃って飛び跳ねた。しかも思いがけず高く身軽に跳べる。
衣装の裾をふわりとなびかせ着地して己の格好を眺め、次いで波打ち際で行われているお菓子の竜と仮装した人々の戦いを見つめる。テオが『食え』と言っていたお菓子の竜と今しも戦っている人々も、皆それぞれに格好に応じた力をふるっているように見えた。
(それにしても大きいですね)
たくさんの人が竜を平らげに掛かっているけれど、何せ大きい。食べきるまでには時間が掛かりそうだ。
(神魂、なのでしょう)
元より物事に動じぬ性格、お菓子の竜も自分たちの格好も不思議な力も、ここではそういうものなのだろうと納得したところで気が付いた。竜にほど近い位置に、道士の格好をしたボサボサ頭の男性が困り果てたように立ち尽くしている。
「尚輝先生っ」
大好きな
五十嵐 尚輝
先生を見かけた途端、時子はぴょんぴょんと跳ねて先生のもとへと近づいた。呆然とするばかりの先生の傍、竜が吐き出した金平糖放射の欠片がジャリジャリと散る。
「危ないですっ」
いつもより力が出る気のする細い腕で先生の身体を抱きかかえ、時子はびょんと飛んだ。ピシピシと跳ねるトゲトゲ金平糖は、一粒二粒でも勢いよく当たると結構痛い。
誰彼構わず傷つけようと滅茶苦茶に振り回されるチョコレートの爪を避け、時子はぴょんぴょんと跳ねる。高く跳んで竜のお尻側に回りこんだついで、赤い爪で竜の腹を覆う飴の鱗をガリリと掻く。
「いただきます」
飛び散った飴の鱗を空中でキャッチして、鮮やかに赤い飴の欠片をぱくりと口に入れてみる。程良い甘さに目を丸くしつつ、ついでに腰回りに飛び出ていた固いクッキーも一枚、キョンシーの怪力でぐいと引っこ抜いて手に入れる。
チョコレートにクッキーにマシュマロにと種類豊富なお菓子で出来た竜は、どれだけ食べても飽きることはなさそうだけれど、
(尚輝先生に怪我させられません)
竜の攻撃範囲内から先生を助け出して、先生を庇うように前に立つ。
「御巫さん」
「尚輝先生も迷い込まれたんでしょうか?」
「ああ、いや、……いつもながら妙な夢ですね」
時子の腕をそっと引き、尚輝先生は時子の隣に並んだ。不思議そうに首を捻ってお菓子の竜を眺めやる先生に、時子はそっと声を掛ける。
「尚輝先生、竜を美味しく退治しに行きませんか……?」
キョンシーをも操る道士の格好をした先生の横にいれば、きっと今以上の力が使える気がする。
「あ、でも」
お菓子の竜退治のその前に、まずはちょっぴり味見から。時子はさっき手に入れたクッキーを半分に割って先生に差し出す。
「鳥さんのかたちになりました」
「頭がチョコレートで、オナガのようですね」
ふたりでほっこりと笑い合う。
「可愛くてなかなか食べられないですね」
ふわふわと笑いながらも、時子はチョコレートの頭の先の先を小さく齧ってみる。
「尚輝先生、ここはビターチョコレートです」
「ああ、本当ですね」
「甘い物だけじゃなくて苦味もあって美味しいですね」
学校の実験室で先生がビーカーに淹れてくれるコーヒーをふと飲みたくなって、時子はちょっぴり困ってしまった。
「……お菓子の、ドラゴン……」
「お菓子ドラゴン! おいしそうだねー」
フンケンシュタインな
志波 拓郎
と、ゴスロリ小悪魔な
高梨 彩葉
は海岸でじたばたと暴れる竜を眺めやる。
ハロウィンデートに街へ繰り出し、寝子ヶ浜海岸にまで足を延ばして、
「わぁ! すごい、み~んなお菓子になっちゃってる!」
「……夢のような、世界だ……」
並んで立っていたのは、いつもの海岸ではなく、どこまでもお菓子で出来た美味しいお菓子の海岸。と、暴れるお菓子の竜。
竜はちょっぴり不穏ではあるけれど、なにもかもがお菓子で出来ていればお腹も空くというもの。育ち盛り食べ盛りな拓郎は思わず涎の垂れそうな口元を拭う。
「どこが、いちばん……おいしい、のかな?」
呟くなり、拓郎は腕まくりをする。竜と言えば逆鱗。たくさんの鱗の中に一枚きりしかないと言われる逆向きの鱗は、お菓子の竜のものであればきっとすごく美味しそうな気がする。
「彩葉さん、まってて……お菓子、狩ってくる……!」
「ありゃ、拓郎の衣装、」
弾丸じみて飛び出して行ってしまいそうな拓郎の服の裾を彩葉はちょこんと摘まんで止める。見てみて、と知らぬ間に変化していた拓郎の衣装を示す。
黒を基調としたダメージ加工のジャケットにハロウィンオレンジなタイ、首と頭にはパチパチと蒼白い火花を放つ電極じみた釘まで生えている。
「かっこいい!」
「……ちょっとビリビリする……けど、」
首の釘に触れて蒼白い電気の光を帯びた指先を丸めた瞳でしばらく眺め、拓郎はその場で軽く跳んでみる。掌をぐっと拳にして体ぜんぶに力を籠めてみる。
「……うん」
身体が軽い。力もいつもより出る感じがする。
「それじゃ、ちょっと、」
いってきます、とやる気満々で言いかける拓郎に、彩葉はゴスロリ衣装のフリル満載なポケットから顔を出していた編みぐるみを差し出す。
フランケンシュタインな拓郎にこの場でだけ宿った力が電気による身体強化であるならば、ゴスロリ小悪魔な彩葉の力は、
(なんだかろっこんの力が強化されたような感じ……!)
拓郎の掌に乗せた編みぐるみに、彩葉はちょっぴり芝居がかった仕草で指先を触れさせる。
「ショータイム!」
ろっこん『ファンタジックオートマタ』を発動させる合図を口にした途端、編みぐるみの犬に熊に猫、三体の編みぐるみはぴょんぴょんと動き始めた。
(私がついて行っても足手まといになるだけだから)
「拓郎にピンチが迫ったら、この子たちが守ってくれるよ」
「……ありがとう、すごく心強い……!」
あみぐるみたちを肩や頭にしがみつかせて笑う拓郎に、彩葉は明るく笑い返す。
「けがは仕方ないとして、無理しちゃだめだよ」
「うん、……行ってきます……!」
恋人に見送られ、フランケンシュタインな拓郎は頬を両手で軽く叩く。砂糖の砂浜を蹴って駆けだす。足を踏み出す度、ジリリと電流じみた力が全身を巡る。身体中の筋肉を活性化させる。ろっこん『テイクオフジャンパー』の発動も併せ、助走を剛力に変えて拓郎は全力で踏み切る。高く長く、跳ぶ。
跳躍というよりも飛翔に近く跳ねた自身の身体に軽く目を瞠りながら、ヒュウと耳を掠める風の音を一瞬心地よく感じながら、狙い過たずお菓子の竜の背中へと飛びかかる。ガシリと全身でしがみつき、人々に散々齧られて多少その身を縮ませてもまだ巨大な身体をガシガシとよじ登る。
(逆鱗、……)
より美味しいお菓子を探し、暴れ馬じみて激しく動く竜の背の鱗を確認していて、誰かが千切った尻尾のあたりから背骨伝いに登攀して辿り着いたのは、
(翼)
羽ばたく毎にミシミシパキパキ鳴る飴細工の翼。半透明な飴細工から立ち昇る甘い苺の香に、思わず涎が口を満たす。美味しそうな上に、翼を破壊すれば動きをひとつ封じることにも繋がる。
「……フンッ!」
翼の付け根に気合いを込めた掌底ひとつ、ビシリとひびの入った翼をあみぐるみたちと一緒によいしょと掴む。付け根の鱗ごとバリバリと引き剥がす。
翼を確保したあみぐるみたちと竜の背中を一旦降りて行きつつ、チョコ付クッキーに鱗のかたちしたパイにと目についた美味しそうなお菓子を次々に剥がして行く。
「あ、これは彩葉さんと後で一緒に食べよう」
まん丸く綺麗に剥がせたクッキーをあみぐるみに渡したそのとき、
「トリーーーックーー!」
竜が喚いた。一枚きり残った翼をばたばた震わせ、あちこち欠けた後ろ脚で立ち上がろうとする。
「うわっ……」
振り落とされて砂糖の上に尻で着地して、
「痛たた」
お尻を擦り擦り、もう一度よじ登るべく振り返った視界の中、飛び込んできたのは竜の顎。砂糖菓子の牙の向こうから雪崩寄せる金平糖の塊。
「っ……」
避けられないと身を固くした瞬間、肩にどしんと柔らかいものがぶつかって来た。思いがけない強さに跳ね飛ばされながら拓郎が見たのは、拓郎の身代わりとなって金平糖放射に打ち据えられる熊の編みぐるみ。
「っ、ありがとう……!」
砂糖の浜に再度尻餅をつきつつ反射的に礼を叫ぶ拓郎に親指を立てるような仕草をして、熊のあみぐるみは積み上がる金平糖の山に沈んだ。
(ありがとう、彩葉さん、あみぐるみ!)
そして、と拓郎は怒りに燃えるまなざしを竜へと向ける。彩葉の編みぐるみに攻撃を当てた、
(ドラゴン許すまじ……!)
暴れる竜の動きにも怖じず、積み上がった金平糖に近付き手を突っ込む。手さぐりに熊のあみぐるみを救出し、ぐったりした熊をジャケットのポケットに休ませる。そうしながらもう片方の手に金平糖を掴み取り、駆ける。
ばちん、耳元で蒼白い電気の火花が散った。
「こっちだ……っ!」
声を上げて竜の気を引く。振り向く竜の顔に金平糖を目潰しとして投げつけざま、自身の頬を軽く叩きろっこんを発動させる。駆ける。竜の胴体ど真ん中へ向け地面を蹴る。電気とろっこんで二重に強化された拓郎のタックルがぶちかまされ、お菓子の竜をほとんど押し倒す。
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シルバーシナリオ(150)
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3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
55人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年09月28日
参加申し込みの期限
2019年10月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年10月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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