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寝子島ハロウィン☆デイズ!《寝子暦1370年版》
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歌とダンスの練習が終わる頃にはいつも、身体中が汗と疲労で重たくなっている。
まとわりつく疲れをシャワーで流し、
獅子目 悠月
は歌唱ユニット『Re』の相棒が待つレッスン室へと戻る。
「シャワー、空いたぞ」
声を掛ける。鏡張りの部屋の床で大の字になっていた
オルカ・ヴィヴァルディ
がしなやかな獣じみた動きで起き上がった。
汗に濡れた黒髪の貼りつく白い額や鎖骨の覗く襟元から、悠月はなんとなし視線を逸らす。
「ねぇ悠月、」
「何だ」
シャツの裾を無造作に引き上げ、筋肉の浮き出た腹を惜しげもなくさらして顔をごしごしと拭いながら、オルカは海色の瞳を楽しそうに細める。
「日本ではハロウィンに仮装したりするんでしょ」
「場所によるが」
「イタリアではそんなお祭りでもないんだけど」
悠月は首に掛けたタオルで口元を覆う。裸ですら見慣れているはずなのに、オルカの姿は時々、ひどく目に毒だ。
「マードレが寝子島のハロウィンは結構すごいって言ってたからさ~」
汗に濡れたシャツをぱさりと脱ぎ、オルカはまた笑った。
「せっかくのお祭りだから楽しまなきゃ」
「……そうか」
悠月は髪と同じ赤銅色した睫毛を伏せる。本土にある実家では、ハロウィンを祝う習慣はなかった。だから今日もいつもと同じように練習をして、そうして一日が終わるものとばかり思っていた。
「悠月」
俯いた視界の中、オルカの青い瞳が覗き込んでくる。
「……何だ」
「仮装で出歩いたりしなくていいから、ちょっとだけでも日本のハロウィンを味合わせて?」
ドキリと跳ねる心臓を押し隠し、悠月は瞬いた。
(ああ、最近自覚してきたが)
この青に覗き込まれると、弱い。
しかもそれを、何だかんだでついつい甘やかしてしまうことを、当の本人であるオルカも知っている気がしてならない。
せめてもの抵抗にしばらく思案するふりをしてから、悠月は不承不承の態で了承を示した。とはいえ、外はもう暗い。夜と言ってもいい時間、今からできることといえばどこかのハロウィンメニューを食べに行くことくらいだろうか。
(確か、ねこの庭でも何かやってると聞いたな)
星ヶ丘にある小さな植物園に思い至ったとき、
「Grazie~悠月! じゃあこれに着替えてね」
オルカが部屋の一角から紙袋を持って来た。中に入っていたのは、蝙蝠羽の飾りがついた裏地が赤の黒マントに黒と紫を基調とした三つ揃えのスーツ。いわゆる吸血鬼のコスプレ衣装。
「……最初からそのつもりだったな」
相棒の準備の良さに呆れたものか感心したものか、悠月は迷う。
「着替えておいて。俺もシャワーのついでに着替えて来るね~」
相棒でもあり恋人でもある悠月にひらりと手を振り、オルカは自宅の一室であるレッスン室を出る。月の光が窓から流れ込む廊下を辿りながら、くすり、笑う。
(悠月とイチャイチャする機会を逃す手はないよね~)
(服としてはそこまで変なものでないからまあいいが)
ようやく冷えた身体にオルカの用意したスーツを纏いながら、悠月は小さな息を吐く。最後に手にしたのは、蝙蝠羽つきの黒いマント。
(……まさか作ったのか?)
一度了承したものを蹴るわけにもいかず、ともかくもと身に着けてみるものの、壁一面を占める鏡に映り込む吸血鬼コスプレ姿の自分はひどく浮かれた格好に見えた。知らず頬に朱が昇る。気恥ずかしさで眉間に皺を寄せた瞬間、
「Bellissimo!」
部屋の扉を開くなり、オルカが歓声を上げて飛び込んできた。
「やっぱ似合うね悠月~!」
はしゃぐオルカの頭には狼の耳が付いている。蒼いリボンを結わえたシャツの首元には緋色の首輪、スラックスの尻にはもふもふ尻尾。
「ほらほらお祭りなんだからもっと明るい顔して」
動かぬはずの尻尾をぱたぱた振る勢いで、オルカはスッと悠月の手を取る。手放しに賞賛しながら手の甲に甘く口付けし、
「照れた顔も最高にチャーミングだね」
微塵のてらいもなく褒めちぎる。
甘く囁けば、悠月の頬はますます赤くなった。
「……うるさいオルカ」
掴んだ手を押しのけようとする手の力は強くない。低く呻く声は甘い囁きにすら似ている。
「それで、トリックオアトリートでもすればいいのか? イタリア語ではなんていうんだ」
自分の声音と力の入らぬ腕に自分で照れて、照れたことにますます照れて、悠月はせめて無理やりに話題を変えようとする。
「Dolcetto o scherzetto? かな」
掴んだ手を押し離されながらも、オルカはニコニコと言葉を返す。
(悪戯か甘いもの、悠月はどっちをくれる?)
見つめる青い瞳に差し出されたのは、悠月がスーツの内ポケットから取り出した個包ののど飴。
「ほら、これでいいんだろ」
着替えのついでに普段使いの飴をポケットに仕込んでいたらしい悠月の可愛らしさに、オルカは思わず破顔する。
「Va bene~! 甘いものだね。それじゃあ遠慮なく~」
言うなり、飴を握り込んで差し出された悠月の手をぐいと掴んで引き寄せる。噛みつくようなキスをして、悠月の声と呼吸を奪う。
瞬きも忘れる榛の瞳を覗き込んだまま、一度離した唇のその端をチロッと舐めて、
「ん、甘い」
甘く甘く、微笑む。
「……っ!」
キスと青い瞳の笑みに息も声もすべて乱され、悠月はよろめくようにオルカの腕から逃れた。座り込んでしまいそうな膝をどうにか堪え、どきどきと跳ねる心臓を抑える。涙の滲んだ目で必死に睨みつける。
「ッちゃんと、」
吐き出した自分の息の甘さに思わず地団駄を踏む。
「甘いモノを渡しただろう!」
「いや~、もっと甘そうなものがあったからつい」
「っ……」
オルカの言葉に悠月は難しい顔をする。キスが嫌なわけではない。ただ、翻弄されっぱなしなのが面白くなかった。性に合わなかった。
(だって、)
オルカが自分を翻弄するのと同じくらい、
(アイツを翻弄したい)
ごしごしと拳で瞼を擦る悠月に、オルカは犬が腹を見せるように両手を広げて見せる。
「ほらほら、悠月もどうぞ?」
悠月は余裕綽々なオルカを見据える。
(……仕返しをしてやる)
息を整える。ともすれば恥ずかしさに逸らしてしまいそうな視線をぐっと堪え、僅かに高い位置にあるオルカの耳に唇を寄せる。
「オルカ、」
殊更に悪い顔で囁いてみせる。
「trick or trick?」
(逃げ道なんぞ用意してやるか)
唇の端をぎゅっと噛む。さっきのがトリートであるならば、悪戯は悪戯であるべきに決まっている。
果たして、オルカは青い瞳をくるりと丸めた。
「……そう来たかぁ」
言うなりくしゃりと端正な顔を崩して笑う。
「ホント、悠月といると退屈しない」
けど、とオルカはちょっぴり思案する。悠月がこんなに悪い顔をしているのであれば、ここは素直に聞いてしまおうか。
「どっちのトリックを選べば悠月がもらえるの?」
「最初のトリックがデコピンでもう一つのトリックが頬を限界まで引っ張るだ」
「はは、ですよね~」
悪い顔の吸血鬼の言葉に、狼男はハイハイと肩をすくめた。悪戯をしてしまったからには報復の悪戯も素直に受け入れようと目を閉じる。どうぞとばかりに片手で髪をかき上げ、デコピンの痛みに備えていて──
「……ッ!?」
瞼の裏の暗闇に訪れたのは、思っていたのとは違う、首筋に走る甘い痛みだった。跳ねる心臓と共に目を開けば、間近に悠月の深い笑みがあった。
「お前も偶には慌てればいい」
吸血鬼じみて、悠月は唇に甘く艶やかな弧を描く。
その唇が、歯が舌が首筋に紅い痕をつけたのだと思うと、オルカの身体は興奮にぞくりと震えた。
「ずいぶんと刺激的な悪戯だ……覚悟してよね」
首筋を抑えて青い瞳を細める狼男に、紅い髪の吸血鬼は挑戦的に笑う。
「さあ、次はどう出る?」
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ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
55人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年09月28日
参加申し込みの期限
2019年10月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年10月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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