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寝子高七不思議シリーズ:体育倉庫はダンジョン!?
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アリーセと小麗が去ったあとも、二十段の跳び箱はそびえ立っていました。
そして現在その前には、
「にゃはーーっ。まるで機密基地だあ!」
瞳にダイヤモンドをちりばめたかのように、
天馬 ひびき
が目を輝かせていたのです。
おそるべき跳び箱、驚異の砲丸、果てしなきマット……超絶体育用具の数々が彼女の目の前にはあります。
そればかりではありません。
「これは……段違い平行棒!? それにこの鉄棒なら大車輪ができそう! 吊り輪もある!」
ひびきは駆け巡り、この空間に置かれた無数の体育道具を発見していたのです。
いやもうすごい状態です。
「よーし」
ひびきの挑戦がはじまりました。マットを引っ張って移動させ、跳び箱を体当たりで動かします。転がせる道具は転がして、位置調整も行いました。
かくして、多くの器具があつめられ、アスレチックコースのように配置されたのです。
「これぞ体操器具が犇くまさにジャングル!」
ジャングルへようこそというやつです。
挑むのはひびき……といっても、もう彼女は、ただのひびきではありません。
「じゃーん!」
彼女はその手に、なにやらペンを握りしめていました。
「変身ペン、準備完了!」
先に言っておきますがこれはただのペンです。しかし現在ひびきの設定では、これは彼女をミラクルスーパーヒロインに変身させる道具なのです。
「寝子高の平和を守る為に、ひびき変身!」
「美少女戦士きゅあ☆ぺがさす」
まばゆい光がペンからあふれだした……
という気分
で、ひびきは手作業による変身を瞬間的になしとげました。
きゅあ☆ぺがさすへの変身方法:頭にハチマキを巻くだけ。
現在ひびきは平均台の上に立っています。長い距離のある平均台です。しかもこれ、なぜかその両側が切り立った絶壁のようになっており、足元までの高さが相当あります。下にマットが敷いてあるとはいえ、ここから落ちればただ痛いと言う程度の話ではすまないでしょう。
しかしひびきは物怖じしません。
「とおっ!」
言うなり彼女は全力疾走しました。狭い平均台の上を、です。しかも陸上選手級のスピードでもあります。これくらい、彼女の身体能力をもってすればたやすい。目をつぶっていてもできるでしょう。そんなひびきがどうして、体育科ではなく普通科の所属なのか。それは寝子高の大いなる謎といっていいでしょう。
そこから、きゅあ☆ぺがさすのアクロバティックな大活躍がはじまりました。
彼女のイメージでは現在、丸木橋に見立てた平均台の左右に、どかんどかんと爆発が巻き起こっています。これを辛くも逃げ延びると彼女は、平均台の端から跳び箱に飛び移るという大技を披露。跳び箱は彼女のイメージでは崖道です。この崖道、すなわち跳び箱の上に重ねられまくったマットの山を走破して、小型トランポリンで勢いよくジャンプして吊り輪にぶら下がり、周囲を警戒しつつこの吊り輪で一回転して体を持ち上げ、またぶら下がり吊り輪をふって反動をつけ、離れた位置にある別の吊り輪にひょーいと翔びました。これは密林のツタ渡りを想定した行動です。
翔ぶには翔んだが距離が遠い……! と思いきや、すんでのところで吊り輪に手が届くというギリギリ感。彼女は飛び移りに成功していました。ハリウッドのアクション超大作映画でもなかなか、ここまでワンカットで撮ることは難しいでしょう。
きゅあ☆ぺがさす、その身体能力はまさに、密林の王者の名にふさわしい。
「どわっ、なんだこりゃ!?」
このとき耳慣れない声がして、きゅあ☆ぺがさす(こと、ひびき)は鷹のような視線を向けました。
「うおっ、この平均台、なっげー! っていうか下、あんなに距離あんのかよ!」
洒落ンなんねー、と言いながら、どことなく楽しげな彼は
難波 辰
でした。クラスメイトしかも女子が行方不明となったと聞いて、迷わず飛び込んだこのダンジョン、決断に迷いはありませんでしたがしっかりと道には迷い、さまよってここにたどりついた彼なのです。
「といっても、これ進むしかなさそやな」
つばを飲み込むと、そろそろと辰は足を踏み出しました。幅の狭い平均台ですが、決して渡れないはずはないのです。
「よし行くぞ。RPGみてーだし、面白そー」
とんとんと足取り軽く、彼は十数メートルほどいきましたが、岸から離れ闇の中に浮いたようになってみて、突然に不安に襲われました。
足が細かく震えています。てのひらにじったりと汗がにじみでてきました。口の中が乾きます。
大丈夫、大丈夫――辰は自分に言いきかせました。
怖くない。地上なら、これくらい楽勝で渡れるはずです。高いと思うから不安になるだけなのです。
なのに、
「なんか気のせいか、変な音とか風まで出てきたような……」
そんなはずはありません。ないはずです。しかし意識すればするほど、自分のほうになにやら、不吉なものが忍び寄ってくるように辰は感じていました。
それは、耳に聞こえる不気味な唸り声。
そして、肌をなでていく生暖かい風……。
背筋に氷柱でもつっこまれたような寒気を感じます。さっきまで見えていた眼下のマットが、忽然と消えたような気がしてきました。
いや、本当に気のせいでしょうか?
マットなんか本当は最初っから存在しなかったのでは? あるような気がしていただけで、今ようやく現実を知っただけでは?
――マジかよ……。
ここは地上数メートルでしょうか。それとも、数十メートルでしょうか。あるいはもっと……?
平均台から足を滑らせようものなら、その先にあるのは人を喰らう千尋の谷、底なしの暗黒空間ではありますまいか。
――なんか、ちょっとヤバないか?
暗黒空間のその先が、地獄に連結しているような気がしてきました。
するとますます恐怖がつのり、視界がグラグラ揺れてきました。
耳をふさぎたい――直感的に彼はそう思いました。なにか、呼びかけるような声が聞こえてきたからです。唸り声というレベルではなく、「おーい、おーい」と。地獄の亡者が誘っているとでもいうかのような。
なんということ! ほんの軽い気持ちで入ったダンジョンで彼は、命を失うはめになるかもしれません。
――嘘やろ……こんなん……。俺、寿命の半分も生きてへんってのに……。
振り返って戻ろうにも、そんな勇気が出ません。それに、もうかなりの距離を進んでいるのはわかっています。
かといっても進んでも、対岸は見えてこない。
「くそっ、度胸見せたれや、自分!」
カッと目を見開くと、辰は妄執を振り払い、足早に平均台を歩み始めたのです。
もう亡者の囁きは聞こえません。心なしか視界も明るくなってきました。よし、このペースで……。
「おーい」
「わあああっ!?」
はっきり聞こえました! 声が。近くで。
あんまり驚いたので辰は足を滑らせてしまいました。
万事休す……南無三!
「って、危機一髪!」
ぜーはーと荒い息をしながら、辰は自分がまだ落ちていないことを確認していました。
彼はぶらさがっていたのです。平均台そのものに。二本の腕だけで。
もちろん辰の足が地面に触れることはありません。
命拾いはしたものの、
「こっからどうやって進みゃいいんだ……」
彼は呟きました。
下手に平均台に這い上がろうとして、また滑ったら恐ろしい。といっても眼下に飛び降りるなんてもってのほか。こうなったらもう、雲梯よろしくぶら下がったまま進むしかなさそうです。
「しかたねえ。まあ、落ちなかっただけでめっけもん、ってな」
暑くならないのが不幸中の幸いか――辰は思いました。地下だから太陽も出ていませんし……。
と、何気なく首を上に向けた彼は、予想外のものを目にして思わず落ちそうになりました。
「おわっ!」
下着、です。
女子の下着、です。もっと簡単にいえば女子のパンツ。
細かなレース飾りがありますが飾り気といえばそれくらい、ボリュームはありますが多すぎるということはなく、綺麗なカーブを描く丸みもふくめていい塩梅です。
「おーい。大丈夫-?」
パンツがしゃべった!? ……わけではありません、声の主はひびきでした。彼女は彼の真上まで来てしゃがみこんで、様子を見ているのです。
「その声……まさか、さっきの……?」
「そうだよ。ずっと下から呼びかけてたのに気づいてないみたいだったからここまで来たの」
「なんだそういうことかよ……怖がって損した……」
「え?」
「いや、何でも……。それはそうと」
しげしげと頭上を眺め、鑑賞しつつ、それでも辰は言いました。
「……見えるぞ」
「なにが?」
あっけらかんとしたその口調からして、どうもひびきは気がついてないようです。
仕方がないので辰は言いました。
「パンツ」
「わっ! わわっ!」
ひびきがぴょんと跳んで、両手でスカートを押さえてあとじさるのが見えました。
そして彼女が、クッキーを取り出すのも。
一口食べて彼女は叫んだのでした。
「おやめなさい!」
その文字の形のクッキーが飛び出しました。ひびきの口からライフル弾のように。
「うわ! なんだこりゃ! いって、痛ってえ!!」
腕を放したらそれまでなので、辰は必死で平均台にしがみつくのでした。そうやってもがくさまが、なんとなくヘッドバンギングをしているようでもあったりします。
「学校の平和は私が守るっ! そう、私は正義の美少女戦士きゅあ☆ぺがさすっ!」
「待て! 悪かった! 悪かったよ! でも、意図的にのぞきにいったわけでもないし、正直に言ったんやから勘弁したってーや」
「あ……まあ、そうだね」
そのあたり、わりとアッサリしているひびきなのです。けろりと怒りをひっこめました。
「そやろー。で、反省してるから助けてくれよ。見ての通り落ちそうなんやー」
「うん、まあ、困ってる人は助けないとね。正義のきゅあ☆ぺがさすとしては」
捕まって、とひびきは手を伸ばしました。彼女にとっては、平均台の上での力作業などなんでもありません。
「おお、山頂には白いパンツの霊峰が……」
「にゃ!?」
「いや、違う違う! 見えてない今度は! 気分を高めるために言っただけ!」
「まぎらわしーんだよもー」
「それで、引っ張り上げるにあたってもうひとつだけ頼みがあるんやけど」
と、辰はひびきに向かって何事かリクエストを告げました。
「……まあ、いいけど」
「よしオッケー! じゃあいくぞ」
ひびきはぐっと腰を落とし、叫びました。
「ファイトォォォォッ!」
「イッパアァァツッ!!」
じゃあああああああああああああああん!
(効果音)
こうして、辰とひびきの二人は平均台の上に並び立って栄養ドリンクをグイグイと……あ、そんなものありませんでしたね。
なので、ただ単に並び立って呵々大笑したのでした。
「はっはっは」
「はっはっは」
「小松菜小松菜小松菜」
「え?」
辰もひびきもギョッとして声の主を見ました。
「お二人とも、小松菜の話で楽しく盛り上がっていたようですので、おこがましくも私も末席に加えさせていただきました」
いつの間に現れたのか、平均台をひょいひょいと絶妙のバランスで渡ってくる、奇妙な少女がいたのです。
白装束に鉄輪という丑の刻参りルック、けれど頭に飾るのも、手荷物もすべて小松菜。
そうです。回復役の小松菜プリースト(?)小松菜摘の登場です。
「いや、小松菜の話なんか……」してないよ、と言おうとする辰ですが菜摘はあまり聞いていません。
「え? 違う? あ、私は小松菜好きです」
全然かみあっていないことを言うなり、菜摘はひびきと辰の手に一枚ずつ、強引に小松菜を握らせました。
「ダンジョンといえば薬草ですよね? 薬草といえば葉っぱですよね? つまり小松菜ですね! おまたせしました! 肉体疲労時の栄養補給に! 小松菜! 小松菜をどうぞ」
かくて二人とも、なんとも青臭いものをもそもそと食べることになったのでした。
ファイト一発、そして小松菜。
……これからの寝子高トレンドになる予感ですね(?)。
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グループ参加
なし
シナリオジャンル
学校生活
冒険
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月11日
参加申し込みの期限
2013年08月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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