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シネマカフェ『クランク・イン』 第二幕
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【未来の選択】
ぽかぽか、ぬくぬく。あったか、ひだまりの窓際で。
「あの……お邪魔します。尚輝先生」
「ええ、どうぞ」
ちょっぴり控え目、遠慮がちに言った
御巫 時子
へ、
五十嵐 尚輝
はやわらかい日差しを浴びながら口元をほろりとほころばせました。
素敵な午後を大好きなあの人と過ごす、素敵なひと時。それだけで時子は胸、いっぱいです。
「尚輝先生は、何を注文されたんですか……?」
「僕はコーヒーだけ。でも、そろそろ映画も始まるようですよ。なにかつまめるものがあるといいかもしれませんね」
「あ、それなら……」
メニューを見て気になっていたものを、時子はカウンターへ注文します。
「私にも、コーヒーと……ポップコーンをひとつ、お願いします」
「ああ。お目が高いね」
仏頂面にも見えるくらいの無表情で言ったのは、アルバイト店員の嬉野 七海です。
「ポップコーンはメニューに加わったばかりだ。映画の共には最適だからね」
慣れた手さばきで淹れたコーヒーとポップコーンが運ばれてきたところで、店内の壁の一画を占有する大きなスクリーンへ映像が映りこみ、四隅の大きなスピーカーからは軽快なジャズが流れ始めます。
「ここで御巫さんと映画を見るのも、これで二度目ですね」
尚輝先生がふと、ぽつりとこぼしました。
時子はどこか、夢心地。
これから何度、彼と映画を観るでしょう。
アクション映画でいっしょに興奮したり、ホラーなら怖がるフリをして寄り添ったり。ラブストーリーなら? 言うまでもありません。
これからいくつの映画を、彼と観るでしょう。
無数のタイトルが時子の脳裏を通り過ぎては、流れていきます。
それらの全てを、共有できたなら。
「……なんて、素敵」
「え? なにか言いましたか?」
幸せなはにかみは、華やかなオープニングシーンに紛れていきました。
ミュージカル映画! これほど心躍らせるエンターテインメントがほかにあるでしょうか?
『ニャ・ニャ・ニャンド』は近年もっともヒットしたミュージカル映画のひとつです。ネコデミー賞だって各部門でいっぱい受賞しました。
「わ。あ……」
始まってすぐにも、時子は呑まれました。
延々と続く渋滞に退屈する『ねこ』たちが車中に聞く、様々な音楽たち。その中のひとつがハイウェイを席巻し、染まってゆきます。
ある者は静かに言葉を紡ぎ、ある者は高らかに叫び。ある者はフラメンコを、レゲエダンスを披露し、ある者はパルクールで飛び回る。
そして、歌! 歌が全てをまとめ上げてゆくのです!
「すごいですね」
やや潜めた声で、尚輝先生が耳打ち。不意に距離が縮まって、時子はどきどきです。
「先ほど聞きましたが、この映画の楽曲は全て、この映画のために用意されたものなんだそうですよ」
「そうなんですか……素敵です」
シーンが移り変わるたび、流れる歌。飛び出す歌。寄り添う歌たちがありとあらゆる方向からやってきて、ねこたちの振り付けとともに時子へぐいぐいと入りこんできます。
まるで一本の映画の中で、音楽フェスティバルが催されているかのよう。時子は面食らい、驚いて、悲しい曲にしんみりとし、楽しい曲に身体を揺らしました……尚輝先生といっしょに。
歌と踊りのジェットコースターに乗って、ふたりどこまでも突き進んでいくような感覚。昇りもあれば下りもありました。
主人公たる二匹のねこは、互いに幸福を望みながらも平坦な道を歩むことはできません。それでも惹かれ合い、近寄っては離れ、離れては近寄って。
「はらはらしますね……」
キスシーンには思わず顔を赤らめ、隣をうかがってしまう時子です。前髪に隠れて、その表情を深くうかがい知ることはできませんでしたけれど。
ふたりの間に、ポップコーン。時おり同時に伸ばした手が触れて、
「……あっ」
「っと。す、すみません」
「い、いえ……」
なんて瞬間にも、時子は幸せを噛み締めずにはいられません。
映画を見終わったら、お昼もいただいていくことにします。そのまま席で食事もできてしまうだなんて、なんだか贅沢な気分。シネマカフェの醍醐味のひとつかもしれません。
「意外な結末でしたね。少し驚きました」
「そうですね……私、最後のあの瞬間、泣いてしまいました……」
時子の目は少し赤くて、懐には尚輝先生が差し出してくれたハンカチが収まっています。後で洗ってお返しするつもりです。
ふと、
「この映画のテーマ。どう見る?」
カウンターの向こうでグラスを拭きながら、七海がふたりへ問いかけました。
単なる気まぐれかもしれません。あるいはなにか、ふたりの姿に思うところがあったのかもしれません。
「僕はこうだ。『愛を取るか、夢を取るか』。映画の都に成功と挫折はつきものだ。二つを追ってどちらもつかみ取れるほど甘くはない、ということかもね」
「愛を取るか……夢を取るか」
時子は思わず、尚輝の横顔を見つめます。
「? 僕の顔になにかついてますか、御巫さん」
もしいつか、そんな瞬間が訪れたとしたら。
彼なら、どちらを取るのでしょうか。自分なら、どうするでしょうか。
「いえ……なんでもないんです」
近くて遠い未来に思いを馳せ、少しだけセンチメンタルな時子でした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年08月28日
参加申し込みの期限
2019年09月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年09月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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