this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
部活動のお時間です! ~運動部編~
<< もどる
1
…
5
6
7
8
9
…
21
つぎへ >>
【歌留多同好会編】
五郎八といいなとラッセルは畳の貸し出し交渉のため武道場への道を歩いていた。
「今日は実践的に練習するからね」
「おう! 儂も頑張るんじゃよ」
「そうだな、早いとこ慣れねぇと厳しそうだし」
「そうそう、今日は修くん……というか新聞部が取材に来るから……って、何よその顔は」
取材という言葉に呆けた顔をするいいなとラッセル。五郎八は小さくため息をついてそんな2人の額をぺしぺしと叩いた。
畳の交渉は五郎八の仕事。いいなはその間五郎八の後ろに隠れて様子を伺っている。
男性が大の苦手ないいな。武道場には敵が多い。
「さぁ、運びましょうか」
交渉が終わったらしく、五郎八が2人に向き直る。
まずは五郎八といいなで1枚。ラッセルが2枚同時に担ぎ上げる。
「あ、だめだわこれ。1枚ずつ行きます」
あっさり2枚持ちに根をあげ、1枚をその場に残していく。
体力の少ない五郎八は途中でリタイア。教室までの残りの道のりをいいなは意地で運んだ。
ラッセルもところどころで休憩しつつ、着実に教室へ向かって行く。
そこにちょうど
八神 修
がカメラを携えてやってきた。
「今日は取材協力ありがとうございます、よろしくお願いし「そんなことより畳手伝え畳!」
挨拶もそこそこにラッセルにけしかけられて武道場まで畳を取に降りる修。
「お、おも……」
頑張って背負ったはいいが、あきらかに足元がおぼつかない。
「五郎八殿……大会前は武道場の端を借りれるよう交渉してみてはどうかのう……」
「ええそうね、それがいいわ、絶対通して見せるわよ」
いいなも五郎八もお疲れの様子。それでもなんとか教室まで運び入れたところで、ラッセルと修の呼吸が戻るまでしばし休憩。
「改めて、今日はよろしくお願いします」
と頭を下げる修。今日は歌留多同好会の一員ではなく新聞部としての活動で来ている。
「ええ、よろしくね」
「まずは簡単に抱負とか、あと、よければ写真を撮らせてもらいたいんですが……」
「しゃ、写真だけは勘弁してくれんかのう?」
いいなの必死の懇願に、修は迷わず了承する。
「許可がなければ撮ることも、何かに掲載することもしないから安心してくれ」
「ありがたい、修殿、かたじけない」
「俺はばんばんとっちゃっていいぜー? 大田原の分も写ってやんよ!」
場を和ませる一言だがいいなにとってはどれだけありがたい一言だったか。
いいなは口にはださなかったが感謝の気持ちを飲み込んだ。
「っと、じゃあ桜井、まずは抱負から聞いてもいいか?」
「えっと抱負だな。うまくなりてぇ! に尽きる。初心者で文面を心で復唱してる間に取られたり、思い出す前に終るから。しっかり勝負になるぐらいに」
「桜井は、なんでこの同好会に入ったんだ?」
「じいちゃんとかばあちゃんがいるから、元々和のものが好きだったっていうのもあるし、何より和装姿で勧誘してる五郎八先輩に負けたから、かな」
「あら、私は高いわよ?」
「そういう意味じゃないですよ!」
ラッセルの言葉に茶々をいれる五郎八。
いいなと五郎八はラッセルが取材に応じている間に歌留多を並べていく。
使うのは百人一首の上の句100枚と下の句50枚。
下の句50枚を裏返したまま混ぜ、25枚ずつに分ける。
それを2陣に分けて並べ、自陣にある札を競技時間の最初15分を使って暗記していく。
読み手が読み上げる上の句に対応する下の句をとればいいのだが、読み札は取札よりも50枚多く用意されている。
この、読み札はあるが取札はない上の句を読まれたときに、別の取札に触れるとお手つきとなる。
自陣の25枚を先になくした方が勝ち、という競技である。
「正式な試合は和装で行われるんだけど、今日はジャージでいいわよね」
「うむ。着物を着てみたい気もするが、儂に合うのかのう?」
「いろいろあるから、似合う一枚を見つけたらいいわ」
「取材終わりましたよっと」
25枚並べ終えたところでラッセルがいいなの向かいに座る。
「ラッセルくん、ルールは大丈夫?」
「はいっ、ばっちりです!」
修はいいなが写らないように気を使いながら五郎八とラッセルへカメラを向ける。
「それじゃあ始めましょうか。よろしくお願いします」
「お願いするのじゃ」
「お願いします」
まず取り手同士が互いに一礼。そして読み手に一礼。
歌留多は礼に始まり礼に終わる。始めと終わりの礼は日々の活動で五郎八にしこたま教え込まれていた。
「最初は百人一首に入っていないものを序歌として詠むんだけど……今日は省略しちゃうわね」
そう言って五郎八は1枚目の札を読み上げる。
「わが庵は 都の辰巳 しかぞ住む」
いいなとラッセルは身を乗り出しつつもその手は動かない。
「ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川」
「はいっ」
自陣の札をいいなが取る。
「山里は 冬ぞ寂しさ まさりける」
「はっ、あ」
「はい、いいなちゃんお手つきね」
取札のない上の句に反応し札に手を触れてしまったため、ラッセルの陣からいいなの陣に1枚札が送られる。
送り札といい、自陣の札を減らしていく手段の一つだ。
「白露に 風の吹きしく 秋の野は」
「はいっ!」
ラッセルがいいな側の陣にあった札を取る。
この場合も自分の陣から1枚札を送ることができる。
「ぐ、ぐぬぬ……」
既に2枚の差をつけられいいなは唸る。
「次行くわよいいなちゃん。
夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを」
2人とも動きそうになるのをすんでてこらえる。
「暗記力と素早さ、か。使うのは頭だけじゃないんですね」
修はメモを取りながら2人の対戦の様子を見守っていた。
そうこうしているうちに祖父母に仕込まれたいいながリードを取り始めた。
ラッセル側の陣の札を積極的に攻め、結果自陣の札を削っていく。
ラッセル14枚に対しいいな10枚まで減らしたところで、ラッセルの負けず嫌いに火がついた。
「このたびは 幣も取りあへず 手向山」
「「はいっ!」」
いいなとラッセルがそれぞれ相手側の陣地にある別の札に触れていた。どちらかはお手つきのはずである。
「あー……残念、いいなちゃんお手つき」
「なぬっ!?」
いいなが触れたのは似た決まり字の「これやこの行くも帰るも別れては 知るも知らぬもあふ坂の関」の札。
一方ラッセルは正しく「このたびは幣も取りあへず手向山 紅葉の錦神のまにまに」の札に触れていた。
「ラッキー! ダブルだ!」
「ダブル、というのは?」
ラッセルの言葉に修が呟く。
五郎八は眼鏡をくいっと持ち上げた。
「お手つきの場合、相手側の陣から1枚札が送られるわよね? 相手の陣の正しい札を取った時もそう。
だからこの場合、ラッセルくんは相手陣で正しい札を得た代わりに1枚と、いいなちゃんのお手つきの代償に1枚札を送ることができるの」
五郎八の解説になるほどと頷く。
ラッセルはこれで4枚差だったのが一気に逆転したのだ。
「これの難点は意外と読み手が疲れることなのよね」
そうぼやいて五郎八は肩を大きく回した。
取り手はもちろん集中力を使うが、最大で100枚分の札を読み上げる読み手もなかなか大変そうだ。
「百敷や 古き軒端の しのぶにも」
「はいっ」
「春の夜の 夢ばかりなる 手枕に」
「はいっ!」
「嘆きつつ ひとり寝る夜の 明くる間は」
「……」
「……」
互いの陣に残る札が5枚を切ったころ、ラッセルがもぞもぞと動き始めた。
「あら、ラッセルくん、もしかして痺れてきた?」
「ま、まだ大丈夫です」
そう言いつつ足の位置を動かしどうにか痺れを逃がそうともがくラッセル。
五郎八はそんなことお構いなしに次の札を読む。
「めぐり逢ひて 見しやそれとも 分かぬ間に」
「はいっっつぁ!!」
札を取るが早いかラッセルがその場に倒れこむ。
「大丈夫か、らっせる殿!?」
「あ、あ」
「しっかりせい!」
「あし、しびれきれました……」
涙声のラッセルに残りの3人が噴き出す。
それもそうだろう、すでに競技を始めてから100分近く経過している。
慣れるまでは正座との闘いだろう。
「今日の実践はこれくらいにしておきましょうか。ラッセルくんが倒れちゃったし」
「うう、恥ずかしい……あ、やめて、大田原つつかないで」
「それでは最後に八重崎、活動の抱負を教えてくれ」
「うーん、抱負かあ。まずは部員を増やすことかな。いろんな人に歌留多の楽しさを知ってほしいし。
……現実問題、人がいないと団体戦にも出れないし、公認化も難しいのよね」
ぼそりと呟いてからはっとしたように顔をあげる。
「あ、後半は聞かなかったことにしておいてね! 前半の部分だけ、使うなら使って?」
「ああ、わかったよ」
そして修は痺れと闘っているラッセルに再度ICレコーダーを向ける。
「勧誘文句をひとつ、頼む」
「こ。この状態で!? わ、わかったよ。
百人一首も覚えれて和にふれられるのも醍醐味ですし歌留多部は歓迎します!
……これでどうだ?」
「まぁいいんじゃないか?」
にやりと笑った修に五郎八がひとつの和歌を投げかける。
「かくとだに えやは伊吹の さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを」
その和歌に修はびくりと体を震わせる。
「叶わぬ恋は実ったのかしら?」
眼鏡の奥で怪しく光る瞳に、思わず修は視線を逸らした。
<< もどる
1
…
5
6
7
8
9
…
21
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
部活動のお時間です! ~運動部編~
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
時織椎
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
スポーツ
定員
1000人
参加キャラクター数
66人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月08日
参加申し込みの期限
2013年08月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!