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部活動のお時間です! ~運動部編~
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【空手部編】
授業が終わり、生徒たちの多くは部活やバイト、帰宅するために教室を出る。
神無月 ひふみ
もその1人。荷物を持って部室へ向かう。
ひふみは1人、胴着に着替えて長い黒髪をまとめる。
強くなりたい、その思いは人一倍。それは自分が極道の跡取りだからというだけではない。
いつか夢を叶えた時に、小さな命を守れるように。
誰かを守るために強くなりたいのだ。
「おはよーございまーす」
浅沼 柳司
が胴着姿で入ってくる。今はまだ、正式な空手部の練習場所がないため今日は柔道場を間借りしている状態だ。
柔道部は今日は休みなのか、活動はしていない。
「ひふみ先輩、おはようございます」
「ん、おはよう。じゃあ始めようか」
最初のうちは準備運動。筋肉をほぐし、これからの動きに備える。
「さて、今日はどうしようかな。試に瓦割りでもやってみる?」
「瓦ですか? 俺、実はやったことないんすよね」
「やってみましょ。負けた方が帰りにアイス奢るってのはどう?」
「いいっすね、やりましょう!」
アイスがかかるとなればやらない手はない。ノリノリで10枚の瓦をセットする。タオルを一枚かぶせた状態で、まずは柳司が。
「はっ!」
ぱきん、という音とともに5枚目までの瓦に、切れ目が入る。
柳司は思ったより拳への衝撃が大きかったのか、優しくさすりながら立ち上がる。
「意外と割れるもんすね。手は痛いけど」
これは勝てるんじゃないか、という期待が柳司の頭をよぎる。が、その期待はひふみの一言によって打ち砕かれた。
「あら、5枚で満足しちゃうの?」
ひふみは割れた5枚を取り除き新たに10枚の瓦を重ねる。
そして短く息を吐くと、15枚重ねられた瓦を一気にすべて割って見せた。
唖然としている柳司の前で軽く手を払い立ち上がる。
ふふん、と自信あり気に鼻を鳴らして自分の割った瓦を手で指し示す。
「これくらい序の口よ? じゃ、アイスよろしくねー♪」
「……にゃりがりさんでいいっすか?」
「何言ってんのよ、ニャーゲンダッツ以外認めないわよ」
財布の中身を想って柳司の目から一粒の涙がこぼれたとか。
しかし賭けは賭け。ノってしまった以上後には引けない。そこに男の意地があった。
「わかりました、ニャーゲンダッツを奢ったりますよ!」
「期間限定の奴がいいわね」
「期間限定ってレギュラーフレーバーよりちょっとお高いじゃないっすか! ひふみ先輩の鬼畜!」
「あら、逃げるの?」
「……奢ります!」
なんだかひふみにいいように扱われている、そんな気分になった柳司だった。
前座として行った瓦割りの片づけが済んだところで、組み手に移行する。
極道跡取りで有段者のひふみと、実家の道場で幼いころから仕込まれた柳司。
まずは互いに向き合った状態で基本的な動作を確認する。
追い突きは右足を出して右手で突き、左足を出して左手で突く。
逆突きは右足を出して左手で突き、左足を出して右手で突く。
外受け、内受けなどの技を受ける動きに蹴り技と。一通り技を確認しあった後互いに間合いをあけて相手との距離を測る。
小刻みに前後しながら、隙をついて技をかけていく。
「ふぅん……なかなかやるじゃない。実家が空手道場ってのは伊達じゃないわ、ねッ」
「先輩こそ、リーチ差を全然感じさせへんっすわ」
「馬鹿にしてるの? 空手でなら男にだって負けないわ」
互いに相手の出方を伺いながら細かく技を繰り出していく。しかし決定的な一打は出ない。
「埒が明かないわ」
「おうっ!?」
ひふみが一気に動く。開いていた間合いを詰め突きを繰り出す。
そこを待ってましたとばかりに柳司は突きを受け流し、中段に蹴りを入れようとする。
「甘いっ!」
ひふみはそう叫んで柳司の蹴りを流し、そのまま回し蹴りを柳司の鼻先でぴたりととめた。
「……くっ」
「良くも悪くも、まっすぐなのよあんたは」
足を下ろして胴着を締め直す。そしてびしりと柳司を指すと、
「型が大振りで雑になってる。慣れと慢心は駄目よ。……そういう熱さは、嫌いじゃないけどね」
「っ、押忍!」
ひふみの言葉に頭を下げる。自分の注意点を的確に判断されてありがたいやら恥ずかしいやら。
「少し休憩にしましょうか」
そう言ってひふみは乱れて首筋に落ちてきた髪を再度まとめあげる。
腰かけたひふみの隣に柳司も腰を落ち着かせる。
「ねぇ。浅沼くんはなんで強くなりたいの? ……なんのために、頂点を目指しているの?」
「俺、っすか? あー……、笑わんと聞いてくださいよ。俺、警官になるのがガキの頃からの夢なんです」
「警察?」
警察という夢を語る柳司の顔を、ひふみはまじまじと見つめる。
その視線に気づいて柳司は少しだけ耳を染めた。
「いや、確かに俺悪人顔ですけど。そこは関係ないです。
警官って格闘技いるやないですか? 犯人を取り押さえる技術としても、犯人に立ち向かう心鍛えるためにも。
それで、警官になるための一歩になれば思うて格闘技やってるんです。まあ普通は柔道なんでしょうけど、そこは実家が空手道場やったんで」
「高校で柔道に代えようとは思わなかったの?」
「いやもう、実家の道場でガキの頃からずっと続けてたんで、なんかもう、空手やらんと何か気持ち悪いっていうか……」
「ふふっ、真面目なのね」
「お、俺のことよりひふみ先輩は? なぜ空手を始めたんですか?」
いつもよりも真面目なことを語ってしまったことにどぎまぎとしつつ、柳司はひふみに話を振る。
「私? 私は……弱い自分が許せなくて。家柄、父親とか、周りの人が怪我をする場面が多くて……何もできない自分が悔しかった」
ひふみの実家は旧市街で4代続く極道。ひふみはその跡取り娘として生きてきた。
しかし、他の組との抗争の最中、ひふみの父親である文貴が意識不明の怪我を負ったことがあった。
それがひふみが中学2年生の時である。
「私を庇って怪我をした父親はそれから何日も目覚めなくて……。怖かったし、悔しかった。だから……私は誰にも守られなくていいくらい強くなるって決めたの」
過去を語るひふみの瞳はまっすぐ前を見つめていた。
「極道を継ぐ気はないけれど、強くなったら今度は誰かを守りたい、って」
ひふみの将来の夢は保育士。いつか子供たちを守れるような、そんな大人になれたら。
そんな希望がひふみの目に映っていた。
「いいやないですか。……守るために」
「あんたもそうじゃない。市民の安全を守るために。頑張ってね? お巡りさん」
「ちょっと気が早いっすわー」
手に持っていたドリンクを飲み干し、立ち上がる。
「2回戦、お願いします!」
「ええ、もちろん。今度は型の形に意識して……行くわよ」
「はいっ!」
2回戦、3回戦と組み手を重ねていくうちに窓の外はすっかり夕焼け空。
「日が長くなったわね」
「帰り道が暗くないんで、いいっすけどね」
「あら、暗いのが怖いの?」
「そういう意味じゃなくて、先輩みたいな女性を1人で帰らすんが心配や言うてるんです」
予想外の返答にひふみは小さく噴き出す。
「私に限って変質者とかはないわよ」
「……いくら先輩が強い言うても、心配くらいはします」
つん、と唇をとがらせて。
すねたような表情の後輩にひふみは顔を綻ばす。
「さぁ、アイス買いに行くわよ!」
「ま、待ってくださいよっ!」
先を行くひふみを柳司が追いかけていく。
夕日が照らす道を。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
時織椎
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
スポーツ
定員
1000人
参加キャラクター数
66人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月08日
参加申し込みの期限
2013年08月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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