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#彼女の曖昧な考察 ~獣性~
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【蟠り】
夜の九夜山は、端的に言って危険です。ハイキングコースはよく整備されているとはいえ、ちょっと樹々の奥へ踏み込めば足元は不安定だし、滑落の危険だってあるでしょう。
それでも三人が……
恵御納 夏朝
に
志波 武道
、
呉井 陽太
らがこんな時間に足を踏み入れようと決意したのは、この夜にある種の運命的ななにかを感じたからかもしれません。それはねこったーを通じても見える、前日までとは明らかに違う盛り上がりでもあったし、狼女の足取りとニアミスした陽太の直感でもあり、夏朝と武道が出会ったあの老人との邂逅が要因でもありました。
「たぶん、このあたりだよねぃ」
山の中腹付近。武道の持つ携行型ランタンの明かりを頼りに進む中、陽太が樹と樹の向こうを見据えて言いました。
旧市街で聞き込みを重ねた武道と夏朝が、住人へ主に尋ねたのはふたつ。狼女と、『九夜山にあるという怪しい施設』に関する情報です。
ネット上に拡散した、例の不鮮明な映像ファイル。同時に広がる噂、『九夜山中。場所に似つかわしくない、白衣を着た人影』。これらから、三人は九夜山中に映像に映されていたようななんらかの施設、あるいはその痕跡が存在していると考えました。
彼らの今現在いる場所がまさに、白衣を着た人影とやらが目撃されたポイントなのです。
三人ははぐれないよう適度な距離を保ちつつ、手分けしてなんらかの手がかりを探すことにしました。
「こっちには……なにも見当たらないね」
「うーん、こっちもないナー」
月は雲にすっぽりと隠れてしまい、暗闇へ投げかける光も頼りなく思えます。こんな状況でなにかを探そうというのが、そもそもの間違いであったかもしれません。
けれど三人の胸には、奇妙な確信がありました。
「今夜を逃すと、次はないような……そんな気がするんだよねぃ」
胡乱な深夜番組へ関わり続けてきた、これは三人の経験則と言えるかもしれません。
怪異が姿を現すのは得てして、興味を持ってそれを見つめる人々のざわめきが高まった時であるようなのです。
「『あの人』も、それを目指してたっけな……おっ?」
顔のない男の雄弁な表情を脳裏に思い浮かべたところで、武道は藪に囲まれながらもかすかに開けた空間に、奇妙な違和感を見い出しました。
「武道君、なにか見つけた?」
「……なに、これ?」
三人でそれを囲み、見下ろします。まるで紙のように破れているのは、頑強な鋼鉄製のマンホールのフタのようなもの。
近くを捜索してみれば、
「あった」
ぽっかりと口を開いた闇が、そこには佇んでいました。
それほどの広さはありません。地上と地下をつなぐちょっとした長さのスロープに、短い廊下から繋がる小部屋がいくつか。いずれもステンレスのような金属製の床と壁、天井に囲まれています。
最初の小部屋の扉は内側からひどく損壊されていて、警戒しながら中を覗き込み、武道は思わずほうと息をつきました。
「ああ……ここだ」
金属製の椅子。テーブル。天井に据えられた監視カメラ。砕けたガラス窓の向こうは、隣の小部屋に繋がっています。あらゆるものが破壊された部屋は確かに、あの不明瞭な映像からなんとか読み取れる物品たちと一致しているように思えました。
「!! 志波先輩、呉井先輩!」
夏朝の切羽詰まった声に、武道と陽太の足がびくりと止まります。夏朝の指す方向へ、ゆっくりと視線を巡らせると、
「う……」
明かりに照らし出される、一面に広がった赤黒い染み。部屋の隅にこんもりと盛り上がる肉片がなんであるのかは、口にするまでもありません。
その代わり液晶画面の中に見た映像が、三人の脳裏へフラッシュバックします。
「後で通報しておこう。意味があるのかどうか、分からないけど……」
「うん。そうだねぃ」
別の小部屋を覗いてみることにします。
倉庫のようなそこにあふれているのは、途方もない数のフォルダーに収められた膨大な資料。積み重なる数え切れないほどのメディアディスク。そして厳重にロックされた、一メートル四方程度の金属製の箱、箱、箱。
陽太は箱のひとつを開けてみようと試みたものの、あまりにも頑強で上手くはいきませんでした。
「……? 武道君、なにか言った?」
「ん? イヤー、なんにも☆ なにか……なにか聞こえた?」
どこか、遠くから。あるいはとても近くで。男の笑う声が聞こえたような気がして、陽太は耳を澄ませます。
かたん、と物音。
「わ!?」
それは夏朝が上げた声だったでしょうか、それとも。
かつかつと足音が遠く聞こえます、この地下空間にそれほどの広がりはないというのに。地鳴りにも思えた音は、あるいは苦悶のうなりであったかもしれません。目の端を極彩色のなにかがかすめたような気がして見回しても、なにもありはしません。
くすくす、くすくす、笑い声……あるいは地下へ吹き込む、風の音?
「これ見てよ、ふたりとも」
背に感じる不快な悪寒の中でも、陽太はフォルダーから資料を探ります。
「『透明化実験概要』。『形而上的存在の実証および交信記録』。『宇宙漂着物質調査報告書』。『旧市街における光学的特異事象調査報告、および被検体捕獲要項』。『セリオスロピー症候群に関する転用実験』。似たようなラベルが、この箱のひとつひとつにもついてる」
おびただしく積まれている箱の中身がなんであるのか、確かめることはできずとも、容易に想像することができました。
「これ……全部が?」
連想することができました。
「……『連中』……」
不意に、ぽつりと。
夏朝の押し殺した声が告げた途端、地上から聞こえていると思っていた遠い喧噪が、まるで背後から発せられているように感じられました。
「映像の中で、言ってたよ。『連中』の命令で、って」
不確かな動画ファイルからスピーカーやイヤホンを通じて聞こえたその言葉を、武道も陽太も確かに覚えています。
きち、と夏朝は奥歯を噛みしめました。
「あんなことをやってた誰か……組織が、この寝子島にいたんだ。そしてきっと、『連中』は……フツウを脅かす……!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年08月02日
参加申し込みの期限
2019年08月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年08月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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