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#彼女の曖昧な考察 ~獣性~
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【取引】
薄雲の向こうに、おぼろ月。
「んふふ……」
「ふふふ」
相対するふたりの少女。
胡乱路 秘子
。闇からぬるりと姿を現した、
エレノア・エインズワース
。
静かにたたずむ星ヶ丘。山裾にほど近い、周囲からは樹々によって視線を遮られた、ちょっとした空間です。
成り行きを見守る
来島 アカリ
と
ロベルト・エメリヤノフ
は、複雑そうに眉を寄せています。
「どうしてこんなことに……」
「さあ……でも今は、胡乱路に任せるしかないよ」
商談、と銘打ったこの対峙には、一種異様な雰囲気が満ちています。少女らは等しく寝子島高校の制服を身に着けているにも関わらず、かもしだす空気はとても友好とはほど遠いものです。
この場にあってもっとも特異なのはもちろん、エレノアの隣にひざまずく、それ。
「狼女さんを、お売りいただけるのですよね? わたくしにぜひ! わたくしの番組に出演していただきたいのです。んふふ、それってとっても素敵でしょう?」
怪しくも屈託のない微笑みを浮かべて言った秘子へ、返すエレノアの笑みからは、その真意を読み取ることはできません。
「なるほど。それは面白いことですね。そう面白い、オカルトよりよほどに笑えるジョークです」
「じょーく? あら、わたくし本気なのですけれど」
こてん、と首を傾げた秘子は確かに、本気でそんなことを言っているのでしょう。彼女と付き合いも長くなったロベルトやアカリには、それが分かります。
哀れにも拘束された狼女は、今やいたいけな少女の顔をしています。恐ろしげに低く唸っていても、どこかあどけなさが先に立ちました。
そんな少女を、救い出すため?
ある意味では正しく、ある意味では間違っていることでしょう。
ひと言で評するに、秘子は結局のところ、エンターテイナーなのです。今もって他者の感情の機微にいまひとつ鈍い彼女は、だからこそ幾度となく深夜の奇怪なショウなど演出することもできたのです。
その延長線上にあるのが、今夜なのでしょう。
「胡乱路……」
ロベルトは歯噛みし、その袖をアカリがきつく掴みます。
「それで、おいくらほどお支払いすればよろしいでしょう? わたくし今なら、アルバイト代で少々おサイフが潤っておりまして……」
「やめておいたほうがいいよ」
新たな声は、直上から。いっせいに見上げると、高い樹上に、彼の姿はありました。
「やあ、こんばんは。胡乱路さん」
「あら、デイジーカッターさん? んふふ、こんばんは。良い夜ですね♪」
「うん。まったくだ」
躊躇いもなく飛び降り、危なげなく地へ降り立った
サキリ・デイジーカッター
。
その両手には一対のナイフが握られ、その一方を、サキリはぶれない仕草で突きつけました。
狼女へと。
「残念だけど、商談はご破算だね」
意味するところは、すぐにも知れました。
唸り。なにかを無理やりに引き千切る音。咆哮。
「おやおや。思いのほか活きがいい」
エレノアのろっこんによる拘束を力任せに破る膂力が、再び解放されたのです。少女をざわざわと硬質な毛が覆い、面立ちさえ歪に変貌を遂げていきます。
頭上には雲を払い再び姿を現した月の威容が、まぶしいほどの光を放ち照らしています。
「私も遊ぼうかしら」
サキリと狼女の剣戟めいた刃の応酬へ、
朝鳥 さゆる
も飛び込みます。サキリは彼女へ首肯を返し、逆手に構えたナイフを横一閃に振り抜きます。
ぱ、と赤い霧が舞いました。
「言っておくと、僕は君には同情的な立場だよ」
あくまで人としての理性へ期待してか、あるいは単なる独白なのか、サキリはナイフを縦横に奔らせながらも語ります。
「あの動画を見る限り、君は非人道的な実験の被害者に見える。『連中』……倒すべきはそいつらだろうね」
爪の一撃を刃で撃ち落とし、返す刀で肩口を袈裟斬り。間髪入れず踏み込んださゆるがバタフライナイフを背中へ突き入れ、反撃の牙はろっこんにより強化された身体能力によって間合いを外します。
さゆるはとびかかりながら上段から振り下ろす爪をギリギリの間で避け、胸へ一撃。サキリはひとつ、ふたつ、みっつと連撃をさばき、下顎から上顎へと刃を突き立てます。
そんな狼女の傷も、見る間に修復されていきました。
サキリは、ちらと秘子を見やります。
「んふふ……なんだかわたくし、あの頃の感覚が戻ってきたかのよう」
彼の合図に気づいたのだかどうだか、ともかく秘子は活き活きとして語りかけました。
「狼女さん。あなたのような方を、わたくしはたくさんたくさん見てきました。人知れず生まれ、誰からも振り返られることなく、やがては消えていった方々を」
それが、今の彼女の動機。配信番組などと称し、夜の寝子島へ繰り出していくのは、それこそが目的なのだと彼女は言うのです。
「わたくしのところへ、来ませんか?」
「う、胡乱路先輩……!?」
アカリは狼狽した声を発し、それを制したロベルトは複雑な表情で、ただ秘子を見据えています。
「あなたのような方を、闇へと埋もれさせない。忘れ去られてしまわぬよう……それが今は、わたくしの役割だと思えるのです」
声は届いているのか。それとも、すっかり呑まれてしまっているのか。
少なくとも天上にはまだまばゆく月が輝き、狼女の相貌は獣そのもの。
「わたくしの番組を、いっしょに盛り上げていただけませんか? そうすれば、きっと。んふふ、んふふふ♪」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年08月02日
参加申し込みの期限
2019年08月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年08月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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