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\ オーバータイム!/
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#彼女の曖昧な考察 ~獣性~
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【滲み入る】
少しばかり時を遡り、まだ日も高い午後のこと。
「じゃあ、気をつけてね……胡乱路先輩」
『ええ、ありがとうございます。恵御納さんもお気をつけて、んふふ♪』
恵御納 夏朝
はふうとため息を漏らして、電話を切りました。
今ひとつ危なっかしさの抜けない先輩に、本当に分かってるのかな……と、少し心配になってしまいます。
「それじゃ、行こっか」
「オッケー☆ あっちは大丈夫そう?」
「うん……ほかにも何人か、いるみたいだから」
相変わらずだよねぇ、と
志波 武道
も肩をすくめて苦笑い。
ふたりとも、かの深夜番組には大いに振り回されたクチです。その司会進行役を務めた彼女の人となりには、それなりに覚えがありました。フツウの『ひと』となった今、いささかに人生の機微にうとい秘子は、どうにも放っておけない存在です。
「胡乱路先輩やみんなが、どうか無事でありますように……」
ぽつりと祈りを口にした夏朝へ同意して、武道は先を歩き始めます。
「狼女か。見つけたとして、そもそも俺たちの手に負えるのか……?」
ふたりがたまたまに合流したのは、旧市街。寝子島の発展を見守り続けてきた古い街並みは、そこへ潜んでいるのかもしれない異形の脅威を知る由もなく、いつもの喧噪であふれています。
武道はぐるりとそれらへ視線を巡らせ、
「まずはお店を回ってみようか。挨拶ついでに、情報が無いか聞いてみよう。さりげなくネ☆」
「うん」
夏朝もうなずきます。
ネットでもある程度の情報は集まったものの、やはり信憑性には疑問が残ります。結局のところ、自身の足で集めた情報ほどに信用に足るものはないでしょう。
「お邪魔しまーッス☆ 今日も良い天気ですねー。ところで……」
「なにかしらない? ヘンなことがあったとか、奇妙なものを見たとか」
「なにか見なかったですかネー? 例えば~」
「狼女……とか」
八百屋さん、お肉屋さんに果物屋さん。牛丼屋、コンビニ、花屋さん。スーパーマーケット。足を使って情報をかき集めました。
多くはなにも知らず、いくつか得た有力そうな情報も、ネット上に散見されるものとさして変わりはありません。けれど、ネットだけではなく現実として、誰かの口から直接聞き出したことにはひとつ意義がありました。
「少なくとも何人かは、目撃してるみたいだね……」
「決してネットのイタズラなんかじゃない、ってことか。狼女は」
この街に潜りこむ人ならぬ者存在を、ふたりは確かに感じました。
同時に少し、背筋に冷たいものが混ざりもします。なにしろ彼らはこの後の夜に、件の怪異を捜索しようというのですから。
「……ん?」
背後に、とさ、となにかが落ちる音。
ふたりが怪訝そうに振り返ると、立ち尽くしているのは、目を見開いたひとりの老人でした。つるりとはげ上がった頭に、よれよれのシャツ。手には杖を突き、彼が先ほど落としたものは、今しがたどこかで購入してきたのだろう買い物袋でした。
「えっと……あの、おじいさん、なにか……?」
「し。知らん。なにも知らん、なにも!」
夏朝が遠慮がちに尋ねると、老人は慌てたように踵を返し、よろめきながらに立ち去ろうとしています。あからさまに過ぎる挙動不審は、武道と夏朝の首を傾けさせました。
「え、ちょ、オジーチャン!? なんか知ってるんですか? なにか見たんですか?」
「ほうっておけ!」
追いすがろうとするふたりへ振り返り、その瞳を覗いた瞬間。武道も夏朝も息を呑み、足を止めてしまいました。その、尋常ではない眼力に。まるでどこか、追い詰められた獣のような相貌に。
「ほうっておけ! ほうっておけ! あれは、ほうっておけ! でなければ、あの子は」
老人が急ぎ足で、通りの角を曲がっていきました。
あっけに取られて足を止めた夏朝は、やがて我に返り、ふとねこったーのタイムラインを流れた一文を思い出しました。
「……『旧市街付近。やけに毛深い少女と、その手を引く老人の姿』……」
「奇遇だネ! 俺もその情報を思い浮かべてたところだよ」
地面に広がったままの買い物袋を、控え目に探ります。奥から、老人のものと思われる名前と住所が記された運転経歴証明書が見つかりました。
旧市街のありふれた住宅地。ふたりはさっそく落し物を届けがてらにその住所を訪ねてみたものの、
「……あ、あれ?」
不思議なことに、住所にあった古い一軒家はもぬけの殻。家具や調度品の一切合切、塵ほどの生活の痕跡すら見つけることはできませんできた。毛の一本だって落ちてはいないのです。
周囲の住人に尋ねても、この家は何十年と空き家であると怪訝そうな表情が返ってきます。
ふたりは途方に暮れたように、顔を見合わせました。
そうして再び、夜。
「ふふ」
ほくそ笑む
エレノア・エインズワース
。
追跡するねこったーのタイムラインには、狼女の足取りが続々と寄せられています。
当然にして虚実も定かではないながら、有象無象の情報も束ねて俯瞰的に眺めれば、一定の法則性を見い出すことはできました。
「ノリがいいですね、皆さん」
狼女の痕跡は今、星ヶ丘方面へ向かって移動しているようです。
闇は深まり、いくらか立ち込めてきた灰雲の切れ間に輝く月影は煌々として、エレノアを上気させます。
「さあ、楽しい楽しいショウの始まりです。喜んでいただけるといいのですが、ねえ? 胡乱路さん」
巧みに指がスマートフォンの上をなぞり、ねこったーには新たなつぶやきが書き加えられました。
『狼女は旧市街へ向かいました! ものすごいスピードでした。皆さん急いで!』
くつくつと、嘲笑は宵を彩る豊かなリズムとなり、風の音に紛れてゆきました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年08月02日
参加申し込みの期限
2019年08月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年08月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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