【体育祭2nd】アニマル☆スター、熱く翔る！｜リアクション

【体育祭2nd】アニマル☆スター、熱く翔る！

【Ｅ】閉会式とその後の様子（片付けや打ち上げなど）
　全ての競技を終えて生徒達が開会式と同様にグラウンドに整列した。観客は声を潜めて勝敗の行方を見守る。
「ほっほっほ」
　校長の雨宮草太郎は上機嫌でマイクスタンドの前に立った。両脇には吉田熊吉とフジコ先生が控え、長話を阻止する構えを見せた。
「チャオ♪」
　両脇の二人の目が厳しくなる。草太郎は朗らかに笑ってズボンのポケットから折り畳まれた紙を取り出した。
　その場で広げて書かれている内容を口にする。
　巫部紫苑のバニーガールの応援によって黒猫組に五百点が加算された。
　雨崎楓香が扮したチアガールの活躍も認められた。分け隔てのない応援の為、両方に点数が加わった。
　細々とした競技の結果を伝え、最後の発表を迎えた。
　草太郎はマイクに口を近づける。
「最後に、かの高名な哲学者」
　口にした直後、草太郎は二人の巨人に両腕を抱えられた。足をぶらぶらとさせながら言葉を続ける。
「シトラス・ガムダンの言葉は次の機会にして」
　ゆっくりと下ろされた。蝶ネクタイに微調整を加えた草太郎は軽く息を吸った。
「白猫組の点数は６９５４点。黒猫組の点数は７０２４点で勝利チームは黒猫組に決定！」
　一斉に沸いた。生徒達の列は瞬く間に崩れて健闘を讃え合う。白猫組の初瀬川理緒と佐和崎紗月は負けた悔しさよりも充実した今が勝り、笑顔のハイタッチとなった。
　観客は全員に向けて惜しみない拍手をいつまでも送り続けるのだった。