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寝子島高校
贅沢な時間
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ホームルームが終わると華やいだ声が上がる。制服姿の生徒達は立ち寄る場所を相談しながら席を立った。
佐和崎 紗月
は鞄に教材を入れて立ち上がる。
「一緒に帰ろうよ」
ポニーテールを振りながら
初瀬川 理緒
が声を掛けてきた。紗月はこくりと頷いた。二人は笑みを交わし、揃って教室を出た。
並んで廊下を歩いていると理緒が両手を合わせて上に伸び上がる。一気に力を抜いて自身の肩を揉んだ。
「芸術科だけ、どうして土曜日に授業があるのよ」
「仕方ないよ。普通科と違って学校に来られない人もいるし。ほら、理緒ちゃんもグラドルの仕事が忙しくて休んだことがあるよね」
「まあ、それはね。わかるんだけど、こう勉強が続くと息抜きがしたくなるわ」
「理緒ちゃんの頑張りはわかっているつもりよ。成績が急上昇したものね」
二人は下駄箱で靴を履き替えた。北校舎を出ると噴水の前を通って正門に向かう。第一グラウンドでは、
寝子島高校サーフィン部
の部員達が走り込みを行なっていた。
目にした理緒は声を張り上げた。
「頑張れー、来年は受験地獄だぞー!」
「も、もう、いきなり何を言い出すのよ」
紗月は理緒の背中を押しながらグラウンドに向かってペコペコと頭を下げた。部員達は笑って、わかりましたー、と声を揃えて返す。
二人は正門を出ると左手に折れた。見かける人々の装いは秋へと変わりつつあった。空は穏やかな水色で涼しげな風が吹いている。
桜花寮が見えるところまで歩いてきた。理緒は横目で紗月を見る。
「紗月、これから何する?」
「息抜きがしたいのなら、理緒ちゃんに付き合うよ」
「じゃあ、動物園に行ってみない?」
意外な場所だったのか。紗月は顔を向けた。
「動物園って、
またたび市動物園
のことだよね?」
「そうそう。ご利益のあるアルパカが人気なんだって。受験生としては少し気になるじゃない」
理緒が子供っぽく笑うと、そうね、と紗月は包み込むような笑みを見せた。
旧市街にある、またたび市動物園に二人は訪れた。早速、総合掲示板を眺める。
理緒が笑顔で一つのエリアを指差した。
「ここにアルパカのフーちゃんがいるんだよ」
「草食動物・鳥類エリアだね」
「紗月、早く行こうよ!」
手を握ると強引に歩き出す。
連れて行かれた先にはヤギや羊もいた。囲われた中でのんびりと草を食んでいる。一際、目立つのはキリンで父親に肩車された男の子は高さを競っているようだった。
「アルパカはどこだろう。紗月も真面目に探してよ」
「……あそこにいる白いモコモコがフーちゃん、かな?」
「あ、そうよ。あれがフーちゃんだよ」
手を繋いだまま、二人は柵に近づいた。
理緒は軽く手を振った。
「フーちゃん、こっちにおいで~。ナデナデさせて~。気持ちいいよ~」
優しい声で呼び掛ける。興味を持ったのか。白いアルパカは円らな瞳で近づいてきた。柵の手間で止まるとひょいと頭を突き出した。
「フーちゃんは賢いね~」
理緒はふかふかの首を両手で摩る。紗月は靴の踵を上げて頭を撫でた。
「これで目的は達成ね」
理緒はにんまりと笑う。紗月に目を向けると両手を合わせていた。
「それ、願い事だよね?」
「効果がなくなるかもしれないから内容は秘密だけど、二人に関係する願い事になるわ」
「そうなんだ。じゃあ、次はサルを見にいくわ。そのあとはホワイトタイガーね。ウサギは抱き締めたいし、急ぐわよ」
理緒が手を掴む前に紗月が先に握った。どちらともなく小走りとなった。
小さな山を模した頂上の辺りに大きな猿が座っていた。二匹の猿から丁寧な毛繕いを受けている。
理緒は両腕を組んで言った。
「猿の社会も厳しいね。受験地獄ほどではないけど」
「一匹だけ、遠いところにいるね」
「窓際族かな、って湿っぽいわ! 次は猛獣エリアにいくわよ」
理緒と紗月は手を繋いで移動した。
寝そべるホワイトタイガーを目にした紗月は神妙な顔になった。
「とても大きくて、堂々としていて、神秘的な感じがするね」
「グラドルの頂点に立ったあたしの未来の姿みたいね。うん、悪くないわ」
「あのお腹の部分とかは似て欲しくないかな」
クスッと笑う紗月に、こらー、と理緒は笑って抱き付いた。
ふれあい広場では動物に直に触れることができた。理緒はウサギを胸に抱いた。頭に頬を押し付けて笑みを浮かべる。
紗月はハムスターを掌に載せた。指先で優しく腹部を撫でると目を閉じて、ゆらゆらと揺れ出す。
「眠くなっちゃったのかな」
そっと元に戻した。
その後、二人はフードコートで喉を潤し、動物園を後にした。
理緒は紗月の半歩前をゆく。猫又川に架かる橋を渡ってシーサイドタウンに入った。
「理緒ちゃん、どこに行くの?」
「紗月の願い事と同じで二人に関係するところよ」
笑って弾むように歩く。
寝子島シーサイドタウン駅を通り過ぎた。紗月は行き先に見当が付いたのか。笑みを浮かべる。
理緒は足を止めてくるりと回った。
「はい、到着でーす。ここが木天蓼大学寝子島キャンパスになりまぁす」
バスガイド風の独特な言い回しに紗月は、わー、と声を出して拍手を送る。
正門前で盛り上がった二人は共にキャンパス内を巡った。校舎は大きく、道は広々としていた。土曜日もあって人は疎らであった。
「木がいっぱいあるね」
紗月は沿道の木々を見上げて言った。
その時、風に乗って微かな声が聞こえてきた。
「なあ、あれってグラドルの初瀬川理緒じゃね?」
「どれよ? マジで本物っぽいんだが」
紗月はそれとなく横目で見る。ベンチに座っていた大学生風の二人組の男が値踏みするような目を理緒に向けていた。少しの嫌悪感を顔に滲ませて視界に割って入ろうとした。
「よく言われるんだけど、そんなに似てるかなぁ」
先に理緒が行動に打って出た。二人組は苦笑いに近い顔で頭を下げた。
理緒は紗月の手を握ると軽快な足取りで歩き出す。
二人組の姿が見えなくなると速度を落とした。
「紗月、いつものことだって。でも、ありがとう」
「私は何も出来なくて……ごめんね」
沈んだ声を聞いた理緒は真逆の笑顔となった。
「木天蓼大学の文系学部なら合格圏内だし、あたしって控え目に言っても天才よね。このまま軽王とか狙っちゃう?」
「油断しないでね。本番はまだ先なんだから」
紗月は目尻を下げて言った。はーい、と間延びした声が返ってきた。
二人は手を繋いで方々を見て回った。ベンチでの休憩を挟んで正門まで戻ってきた。
理緒は奥の校舎を眺める。
「ま、こんなもんかな。紗月、疲れた?」
「楽しさが勝ったおかげなのかな。あまり疲れた感じがしないよ」
微笑む紗月に理緒は真剣な目を向ける。
「紗月……来年は二人でここに来よう。今、ここで約束するよ。絶対に合格するって」
「アルパカのフーちゃんにもお願いしたから。二人で一緒に合格しようね」
二人は笑って頷くと手を繋いで帰っていく。しっかりと結ばれた手は強い絆を思わせた。
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3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
9人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年07月23日
参加申し込みの期限
2019年07月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年07月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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