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休日、ゲームショップ『クラン=G』の開店早々に、自動ドアの向こうに姿を見せた客は御巫時子だった。
「千絵さん、おはようございます……」
「御巫さん」
と笑顔を向ける三佐倉千絵に会釈で応じ、今道芽衣子と五十嵐尚輝を招き入れる。尚輝は初の来店なので、なんとも不安げにしている。
「尚輝先生、奥にはプレイングテーブルがあるんですよ」
今日もレジカウンターに立つ三佐倉千絵はどうぞと二つ返事だ。
「プレイングテーブル……?」
五十嵐尚輝が恐る恐る聞くと、時子はよどみなく答えた。
「つまりゲーム用の遊び場です。この店では、カードゲームもボードゲームも、TRPGだって時間無制限で遊ぶことができるんですよ」
「ええと、TRPGっていうのもゲームの一種ですよね……?」
いまひとつ尚輝は理解できていないようだが、さすが今道芽衣子は一度で理解して、
「だよねー。私もシリコンバレーではよくやったものよ。日本ではもしかして、あんまりこういう店ないのかしら?」
と早々に馴染んでいる。
「さすが今道さんは詳しいですね」
尚輝が言うと、
「シリコンバレーはアメリカでもトップクラスのnerd……あ、これいい意味で言う『オタク』って意味ね……の本拠地よ。これくらい常識常識」
芽衣子は活き活きと返すのである。
時子は、芽衣子と連れだって、ボードゲームコーナーへと案内する。
「芽衣子さんのされたことあるゲームはどれでしょうか?」
と紹介すると、たちまち芽衣子は目を輝かせる。
「そうねえ、これとこれ、あとこれは好きだったわ。うわー、このゲーム懐かし~。これあたりは日本のゼミ時代に遊んだよねえ」
と言っては、原色系だったり逆に格調高かったりするゲームのパッケージを手に取るのだった。いくつかは日本版も出ているメジャーなゲームだ。
試遊可能なものもあるということだったが、時子はまず、自分が先日この店を訪れたときに購入したゲームのパッケージを取り出した。
「このゲーム、以前この店に来たときに購入したゲームなんですが、まだ遊んでなくって……よかったら芽衣子さん、尚輝先生、遊んでみませんか?」
時子はこの日、尚輝と芽衣子を「『クラン=G』でゲームをしましょう」と誘ったのだった。もちろん尚輝に会いたいというのもある。それと同時に、元気がなさそうだった芽衣子を連れ出すという目的もあった。
「尚輝先生はボードゲームの経験はありますか?」
「いえ僕は……小学生の頃に遊んだもの以外はあまり知りません……」
「大丈夫です。私もまだ2回目ですから」
尚輝先生と芽衣子さんの勝負は見てみたいです、と思いながら時子はゲームをセッティングする。
「へえ、羊を柵で囲み捕まえるゲームなんですね」
物珍しそうに尚輝は駒を手にしている。プラスティックの柵も裏返したりしてしげしげと眺めていた。
「単純だけど面白いのよね~、思考の読み合いもあったりして」
言いながら芽衣子が手伝うと、間もなく準備が整った。
順番をジャンケンで決め、さっそく時子は柵を手にした。
「じゃあ私から」
尚輝が戸惑っていたのはわずかなことだった。単純なルールだけに飲み込みは早い。間もなく尚輝も芽衣子も、もちろん時子もゲームに没頭するのだった。
「ほーら、これで五十嵐君の羊は私がいただきってことね」
「待って下さい。そうなると次もつらい位置になりますよ。ああ……」
まるで子ども同士のようにきゃいきゃいと声を上げている。
時子はすでに気がついている。再会したばかりの頃とちがって、尚輝は芽衣子を見て顔を赤らめたり、言葉をつかえさせたりすることがなくなったと。
近づけない存在、憧れのひとという意識から、大学院時代の先輩という認識へと戻っていったのだろうか。ずっと身近に感じるようになったのだろうか。
最初のゲームは芽衣子が勝利し、尚輝がダントツでビリという結果に終わった。彼のリクエストでもうひと勝負したものの、時子がトップになっただけでやはり尚輝は三位に終わった。
しかし尚輝はさして勝敗にはこだわらないらしい。
「すごく楽しかったですね。もっとこういうゲームで遊んでみたいです」
それなら、と芽衣子はいつの間にか店内で購入していたゲームの封を切る。
「こういうゲームはどう? 対戦じゃなくて協力型、みんなでひとつのゴールを目指すってゲームね」
あっちの研究室の仲間たちとよく徹夜で遊んだものよ、と言いながら芽衣子は慣れた手つきでセッティングをしていく。
「みんなで協力、いいですね」
尚輝にも魅力的な言葉だったらしい。もちろん、時子にとっても。
ルールは複雑そうだが、やってみるとそこまで難易度は高くない。映画か海外ドラマのような展開に、みるみるうちにみな白熱して、ゲームに没頭していく。
残念ながら目標達成はできなかったものの、最後まで和気あいあいとプレイすることができた。
「世の中にはこういう面白いゲームがあるんですねえ」
始めて知りました、と尚輝は晴れ晴れとした口調で言う。
「でしょ?」
と言いながら芽衣子が無意識に手にしたカードは、女性科学者のイラストが描かれたものだった。
「……」
わずかに彼女の表情が曇った、ように見えた。時子には。
気のせい、でしょうか。
時子は思う。
なにか思われるところがあったのかもしれません――。
なぜなら芽衣子は、まさしくその『女性科学者』の役割から降りて帰国したのだから。
「さあ次、実はこういうのも買ってあってさ」
すぐ芽衣子は明るさを取り戻した様子だ。だから尚輝は、芽衣子に訪れたかすかな変化に気がついていないらしい。
こちらは絵を描く伝言ゲームのようなものだった。時子はさっそく得意な鶏の絵に筆を振るう。一方で尚輝のほうは相当四苦八苦してやっと、メソポタミア文明のくさび形文字のようなものを描きあげるのだった。
「芽衣子さん上手ですね、イラスト」
一昔前の少女漫画風の絵を描く芽衣子に、時子は目を丸くする。アニメ化もされた漫画名を挙げると、
「バレた? この作者けっこう好きだったんだよねー。いや、けっこうというより、かなり。作風をそっくり真似た同人誌とかも出してたし」
へへへと芽衣子は照れくさそうに笑った。
「意外? 中学校の頃は漫画ばっかり描いてたの。まあそれで将来どうこうというのはなくて、それに負けず好きだった研究者への道を志したわけだけど……今は中学教師だけどね」
「教師は、どうですか? なじんでますか?」
尚輝の声色は、葬儀の場で旧友と再会したとでもいうような、どう声をかけたらいいのか迷っている人そのものだ。
「まあー、イマドキの中学生に手こずったりもしてるけど、自分が中学生だったとき扱いやすい生徒だったか、って言われると、そうでもなかったと思うし」
芽衣子の前向きな言葉に時子は内心、胸をなで下ろしていた。
「それにせっかく、現役教師の友達がいるんだもん。今日はアドバイスももらおうかな、五十嵐先生に」
「い、いえ僕なんかが今道さんにアドバイスだなんてとてもとても……!」
あわわと尚輝は目に見えて狼狽するのだった。頬まで赤い。
やがてゲームが終わり楽しかったと店を出るとき、時子が芽衣子に手渡したものがあった。
「あの、新生活開始のお祝い、と言ってはなんですが……」
どうぞと時子が差し出したもの。それは、『クラン=G』で売っていた某キャラクターのキーホルダーだった。
「こちらのキャラが、お好きとうかがいましたので……尚輝先生に」
これは覚えていたんですよね、と尚輝はいまだにもじもじしながら言ったのである。
「えっ、こんなの出てるんだ。懐かしい! でももらっていいの!?」
「ええ、ぜひ。先日の食事のお礼です」
これもアニメ化された名キャラだが、最近ではすっかり人気がなくなっていたものである。しかしスマホゲーム化して局地的ながら人気が復活、こうしてグッズも出たという次第なのだった。
「うわー、ありがとう」
遠慮なく使わせてもらうね、と芽衣子はキーホルダーを受け取ったのである。
「ね、また遊びに行こうよ」
「いつでも誘ってくださいね……」
食事してかない? という芽衣子の呼びかけに時子はふたつ返事で、でも尚輝はやはり、ちょっともじもじしながら応じたのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年07月09日
参加申し込みの期限
2019年07月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年07月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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