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開店前の店内で星山真遠が真っ先に行ったこと、それは
泰葉(やすは)
を呼び出すことだった。
「……と、知り合いの寝子島署の刑事に聞いた。弁護士ほどではないが、司法書士兼行政書士もそれなりに警察との接点はあるんでね」
「そうですか」
泰葉の顔色は白い。それでも、気丈にもうろたえる様子は見せなかった。飛び抜けて美人ではないものの、こうして毅然としている姿は間違いなく美しかった。
真遠は言葉を選びつつ、泰葉に執着していた半グレ連中が瀕死の重傷を負わされたという事件について知っている情報を伝えたのである。
「だからこの事件で、泰葉に疑いがかけられるかもしれない」
「私が襲撃を依頼した、とかそういう話ですね」
「……言いづらいが、そういうことだ」
「誰にも話していないことなんですが、赤沢さんたちとは話がついていました」
「話がついていた……それは?」
「私を守ってくれた人がいるんです。その人が、話を付けてくれました」
それが誰なのか、どういう状況で話をしたのか、そういった内容を泰葉は明かす気はないようだった。
「赤沢さんたちは本質的には弱い人間です。おそらくは、私には二度と手を出すつもりはなかったと思います」
泰葉があまりに自信を持って言うので、真遠も否定はしきれなかった。
「そうか……とはいえ、いきなり逮捕などはないだろうが、事情聴取で面倒なことになるかもしれない」
「……そうですね」
泰葉は視線を落とした。自分より、その『間に立ってくれた人』の心配をしているように見える。
「事前に、弁護士の助言を受けておくほうがいい。余計なお世話だったかもしれないが、前もって信頼できる弁護士の知り合いに話を通しておいた」
真遠は弁護士の名刺を差し出した。
「ありがとうございます」
泰葉は名刺を受け取る。聡明な彼女のことだ、明日にでも弁護士に連絡を入れるだろう。
続けて真遠は、しっかりとアーナンドの現状を説明したのである。
「いつものように、普段通りに営業しよう」
「わかりました」
「誰か、手の空いている嬢に替わってくれ」
次に座ったのは
まみ子
だった。中学生みたいな顔をして髪はツインテール、夏のセーラー服をアレンジしたようなゴスロリを着て、おまけに大きなダテ眼鏡をかけている。
真遠の話を聞き終えてまみ子は言った。
「そっかー、まみちゃん、店長のこと尊敬してるから心配だよぅ」
「それ本気で言ってるか?」
「
当たり前でしょ、私だって店長には住む部屋探してもらったり色々世話になってんだから!
……って、思わずキャラ変わっちゃった、失敗失敗☆」
コツンと自分の頭を叩いてまみ子は舌を出すのだが、真遠は驚きのあまりまばたきを繰り返すしかない。
わずか一瞬とはいえ、たしかにまみ子の声色は変化していた。ほとんど別人といっていいほど深みのある声に。昔の格闘ゲームに、赤い頭巾をかぶったこういうキャラクターがいたことを思いだす。
「……す、すまん」
「てへへっ、さっきのはギャグだから。たまげたー?」
「割と、な」
「じゃあ、もうひとつびっくりさせちゃう」
「穏やかなので頼む……」
じゃーん、とまみ子は紙製の手提げ袋を取り出し、そこからどさどさと何冊も薄い本を出してはテーブルにひろげたのである。
「お待ちかね! 仕事でネコミケに行けなかったマサぴょんのために、いっぱい見つくろって買ってきたからね」
「おお!」
真遠はバネ仕掛けみたく前のめりになる。
くたくたになり帰宅しネコミケのニュースをテレビで観て、苦い涙を飲み込んでいた真遠にはなによりの手土産だ。
さすがまみ子、ジャンルについても絵柄についても真遠の好みをわかっているし質もいい。いわゆる壁サークルの作品もあれば、無名ながら目を引く本もあった。ちなみにほぼすべて『成人男性向け』と書いてあるものである。
「まさかこのサークルの新刊まで……。よくこれだけ買えたな」
「そりゃあ、他ならぬバイヤーまみちゃんだからね☆ あと、個人的に親しくなったサークルさんにもわけてもらえたのあるし♪」
「そうだ、金」
と代金を払おうとした真遠の手を、まみ子は両手でぎゅっと握って止めた。
「いいってば、まみちゃんとマサぴょんの仲じゃない。全部あげちゃう♪」
「いやしかし……」
「そのかわり、店長が戻って営業が安定したらシャンパンのボトル入れてねー」
「やれやれ、無料(タダ)より高いものはない、ってことか」
真遠は苦笑いした。
その後も、
「最近の異世界転生物はなっとらんよな」
「そうよねー、あれだと感情移入しにくいってばー」
などと軽いオタ会話を交わして面談は交代となった。
つづいて座ったのは恋々だ。
「あいやー、若先生、ご指名ありがとねー」
などとふざけている。もちろんまだ店は開店前だ。
ただし恋々がふざけていたのは最初だけで、すぐ真剣な表情で真遠の話を聞いた。恋々はオン・オフの切り替えが早い。
「以上だが、質問や心配事があれば言ってほしい」
「わかった。お願い聞いてもらっていいか?」
秘密の話なのだろう、恋々は顔を寄せてくる。釣られて真遠も顔を寄せた。
「……若センセ」
「ああ」
唇を耳に寄せ、吐息のように囁く。
「
……結婚して
」
「
なんだとっ!?
」
衝撃のあまり真遠は立ち上がってしまう。
「真顔で冗談言うなっ」
心臓に悪い、と真遠は言うが恋々にとってはあながち冗談でもないらしい。あー、と両腕を上げて言うのである。
「本当に結婚してくれるならそれでもいいよー! 日本国籍できるからー! 私、いま就労ビザ危ないね。延長できなかったらクニに強制送還されそうねー!」
ああそういうことか、と真遠は逆立つように乱れた髪を直して座り直した。
「昨日あたり店長に相談しようと思てたけど、非常事態でそれどころじゃなくなったね。もうホント困ってるよー!」
このあとも、まだまだ面接が残っている。あの瑠住という子は常識人のようで安心だ。でも、コミュニケーションを成り立たせるのがなにかと難しい九鬼姫や、根はいい子なのだが法律など色々なことを致命的なくらい知らないあんなという問題児が控えている。
こんな調子で毎日アーナンドはやっていたのだ。
オヤジさん、すごい人だったんだなあ――。
真遠はしみじみと畏敬の念に打たれるのである。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年07月09日
参加申し込みの期限
2019年07月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年07月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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