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さーさーさらさらさくさくさ。
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◆事件前、さらさらと。
事件が起こる一時間ほど前。午後二時ごろ。
さらさらさら。
絹糸を紡ぐようにやわらかい雨が降っていた。
「雨も降ってきたし、なぁ、あそこに入らないか?」
御剣 刀
は洋菓子店『Raton』を指す。
その手には、買い物袋のみ。
漆黒の髪はしっとりと濡れて……急な雨だったことを示していた。
自分のみならばともかく、共に買い物をしていた
小山内 海
、
桜庭 円
を雨ざらしにするわけにもいかず。
二人が頷くのを確認すると、吸い込まれるように店に入っていった。
「いらっしゃいませ」
「はーい! いらっしゃいませー」
ドアを開くと店長の
荒井 景貴
とバイトの
知吹 しぶき
が三人を迎え入れる。
なるほど、皆考えることは同じか。
店は落ち着いた雰囲気を保ちながらもそれなりに賑わっていて、荒井と知吹は忙しそうにしている。
「わぁ、素敵なお店」
桜庭は顔をほころばせ、小山内もすぐさま雨で少し湿った筆談用のスケッチブックを開いた。
『すてきだね』
文字まではしゃいで見えるような。
そんな桜庭と小山内の様子に御剣の表情も緩む。
ショーケースには可愛らしい洋菓子たちがところせましと並んでいて、見ているだけで口の中が甘くなる。
「プリンと……うーん、日替わりジュースください!」
『ゼリーと、ひがわりジュース、ください』
「かしこまりました。店内でお召し上がりですか?」
「うん!」
目をキラキラと輝かせながら桜庭と小山内は、注文してからもまじまじとショーケースを見つめている。
荒井は忙しさを感じさせないゆったりとした笑顔を彼らに向ける。
「……お客様はどうされますか?」
御剣は無意識に眉間にしわを寄せ、ショーケースとメニューとを交互に眺める。
(真剣、なんでしょうね)
荒井は御剣の真面目な視線を横目に二人の分の菓子をケースから取り出した。
果肉たっぷりのゼリーはきらきらと光を弾き、見るからになめらかなプリンからは、ほんのりバニラの香りが漂う。
「珈琲と、チーズケーキを下さい」
「あ、お持ち帰り用にプリンを三個ください!」
たっぷりと思案し、ようやく注文した御剣の言葉にかぶすように桜庭が再び声を上げる。
ギョっと御剣は桜庭に向き直り、桜庭はいたずらっぽく笑う。
荒井は慌てることもなく微笑みを浮かべたまま頷いた。
「それではお席にお持ちしますので、少々お待ち頂けますか」
三人は店の奥にあるイートインスペースに向かう。
イートインスペースはカップルを中心に賑わっているが、席が空いていないというほどでもなく、四人掛けテーブルにつく。
桜庭と小山内はもどかしそうにしている。
甘い香りの漂う中で待つのは、御剣には想像できぬほどつらいのだろう。
「早く来ないかなー」
『楽しみだね』
彼女らのやり取りを横目に御剣は苦笑する。ふと隣に視線をうつすと、
(緋紅朱……?)
彼らの隣では
シグレ・ナイトウォーカー
と
緋紅朱 赫乃
がお茶をしているのが目に入る。
フリルを存分にあしらった真っ白なワンピース――ゴシックドレスを身にまとい、恥ずかしそうに頬を染める緋紅朱。
挨拶くらい……と思わなくもないが、どうやら今は声をかけるべきではないようだ。
御剣はそっとはしゃぐ二人の連れに視線を戻した。
「まるで砂糖菓子みたいだな、赫乃」
シグレはにかっと八重歯を覗かせ、目の前の女性をからかい混じりに褒めると緋紅朱は身をすぼめ俯いてしまう。
さらりと流れ表情を隠してしまう艶やかな髪。
その髪が
薔薇を加工した
可愛らしい花飾りにもかかる。
赤と白が折り重なりピンクがかって見えるそれは、白の装いと緋紅朱自身の髪をより自然に、美しく見せている。
一目見てきちんと考えられたコーディネートだとシグレは気がついた。
しかしそれが何を意味しているかはまだ気がつかない。
「雨が降っていなければ外のウッドデッキで食べたかったな」
シグレが一口、紅茶をすする。
テーブルの中央にはにくきゅうマカロンが置かれている。
緋紅朱は小さな声でそうだね、と答えてから苺のショートケーキにフォークをいれた。
「美味しいか? 赫乃」
嬉しそうに緋紅朱にシグレは尋ねた。
『わざわざ』緋紅朱と同じものをシグレは頼んでいるのにどうしてそんなことを。
緋紅朱は目をキョロキョロと泳がせ、戸惑いながらも応える。
「おいしい……よ」
緋紅朱の言葉を聴いて満足げに笑う。
(でも、)
緋紅朱も彼につられて、照れくさそうに笑ってみせる。
(正直ケーキの味よりもこの時間が好きだと感じてしまう)
シグレを見ているとドキドキしてしまってケーキどころではないのが本音だ。
けれど、それは悪い感情ではない。――まだ、伝えることはできないけれど。
甘いひと時を楽しむ二人の前に、雨の憂鬱さが霞んでいく。
(――雨、止まねぇかな)
真辺 敬子
にしても同じだった。
湿気で濃くなった黒髪も、ぼんやりと窓の外を眺める視線も、独りでイートインスペースに居ることも。
どれもこれもじっとりとした雨を思わせる姿に違いないのに、彼女からは陰鬱な印象は受けない。
おもちゃのようなマカロンを頬張り、ふんわりと軽い生地が彼女の口元を彩っている。
浸み込むようなマカロンの甘さを楽しみ、ゆるやかな笑みを浮かべている。
この空間のやさしさを表しているような姿だ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月03日
参加申し込みの期限
2013年08月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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