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潜入!夜の寝子島マリンパラダイス
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薄明りの中で、誰かが押し殺したような泣き声が聞こえる。
神野 美野梨
は、不思議な現象に出会えることを期待して参加していたが、実際に薄暗い水族館を一人で歩い
ていて、うめき声のような物が聞こえると足が止まる。
(噂では、神魂が宿っている生物がいると聞いたし……まさか?)
だがすぐに、恐怖よりも声の主を助けたい。そう思って足早に向かうと、声の主は水槽の向こう側ではなく、廊下に並べられた長椅子に小さく座り込んでいた。とても意気消沈しているようだが、間違いなく人間だ。
「あの……大丈夫ですか?」
のそりと上げられた顔には見覚えがある。生徒会長の武道だ。
「はは、うん……ダイジョウブデス」
その一声だけ絞り出すと、武道は大きなため息とともに、再び項垂れてしまった。
どう見ても、なんでもない様子ではない。かといって執拗に聞き出すのもためらわれて、美野梨は武道の座っている長椅子の端に腰かけた。
何か声をかけるべきか、そっとしておくべきか。ぼんやりと考えながら、目の前の水槽を眺めていると、武道はぽつりと口を開いた。
「ラッコ……いないんだって」
「ラッコ、ですか?」
「ほら、自然界のラッコは寝るときに海藻を巻いて仲間とはぐれないように寝るだろ?」
「ああ、可愛らしいですよね。でも、確か水族館では見られないような……」
「そう! 水族館限定で見られるのは、おててつなぎ眠り!!」
力強くラッコについて語りだしたかと思えば、武道は我に返ったかのように静まり返る。
そう、エリオットに聞いた事実――寝子島マリンパラダイスには、ラッコが飼育されていないのだ。おててつなぎどころか、今やラッコは関東地方の水族館では見ることができない、とても貴重な生き物だった。
飼育している施設は、全国で片手ほど。そして飼育総数は両手で余るほどしかいない。とてもではないが、国内でおてて繋ぎ眠りを見るのは難易度が高すぎる。
夜の水族館に来れば憧れのおてて繋ぎが見られると期待していただけに、武道の落ち込みは尋常ではなかった。
「志波生徒会長は、ラッコがお好きだったんですね」
「かわいいじゃん、ラッコ……」
「いえ、カワウソがお好きだと生物部で噂になっていたものですから」
それはそれで、一体どんな噂なのだろう。そんなに有名になるような言動をしただろうかと思いを巡らせ、自分が気づかないうちにカワウソプレゼンでもやっていたんだな、と思うと非常に納得ができた。
「カワウソももちろん好きだけど、寝姿が見れるかどうか」
「寝姿はわかりませんが、ここはカワウソと握手ができる水族館でしたよね?」
「えっ、カワウソと? 握手?」
「カワウソは小さな穴に手を入れて餌を探す習性があるので、それを利用したふれあいゾーンが……確か」
生物部の活動の一環で、勉強会に行けそうな場所をリサーチしていた時に、そんな情報があったはずだ。美野梨からの新情報に、武道に衝撃が走った。
「ラッコのおててつなぎは見られないけど、カワウソとおてては繋げる……!」
今すぐにでもカワウソの元へ走り出しそうな武道だったが、カワウソが昼行性だということで思いとどまり、明日の朝が待ちきれない様子で笑った。
「いやー、なんか心配させちゃった上に情報までもらっちゃって……君も、何か見たいものあったんじゃない?」
「私は、ペンギンが夜中に歩いているらしいと聞いて」
そう不思議なことがあるはずもないか、と苦笑気味に言ったつもりが、ヒタヒタとした足音が聞こえる。子供よりもっと小さい、濡れた足音だ。
本当にペンギンが? それとも別のナニカか? どちらにしても、夜の水族館を勝手気ままに歩いているのはフツウじゃない。二人は顔を見合わせ、そっと音のするほうへ歩み寄る。
「俺が先に出るよ。何かあったら、助けを呼んできてねっ☆」
足音は複数、速度も一定ではない。薄暗さも相まって少々ホラーに思えたが、意を決して武道は音の主と向き合った。
「……っ!?」
飛び出したことで、足音の主たちは一斉に武道を見る。鋭い眼光と共に鋭利なものを向けられ、武道も息を飲む。――が、次の瞬間。
「か、可愛い……!」
一瞬にして篭絡され、フラッシュが切れてることを念入りに確認しながらスマートフォンで写真を撮り始めた。
あまりの変わり身の早さに、陰で潜んでいた美野梨も緊張した面持ちで顔を出す。
「志波生徒会長……? まあ、ペンギン」
噂は本当だった。確かに、夜に通路を歩いてはいる。だが、彼らも自由気ままというわけではなさそうで、ふれあいゾーンにいたのであろうペンギンたちは、飼育員の指示に従って、宿舎まで歩いているようだ。
「夜中に歩くペンギンって、このことかな?」
「夜中というには、少し早い気もしますけど……だと、いいですよね」
不思議な現象は、見る人を選ぶ。良いことに見える人もいれば悪いことに見える人もいるし、楽しいことに見える人もいれば、悲しいことに見える人だっているだろう。
もし不思議なペンギンがいたとして、飼育員さんは喜ぶだろうか? 本物だと勘違いして捕まえるのに奔走したり、水族館に変な噂がたつことを憂うかもしれない。
もっと、どこかでひっそりと。自分だけの秘密にできるような不思議に出会いたいという思いを隠し、美野梨は微笑んだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年06月17日
参加申し込みの期限
2019年06月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年06月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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