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七色の星、想い届けて
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灼けつくような陽射しが、このところ緩んだように思う。
――そういえば。
夏も終わりか、と
御剣 刀
は思った。
木漏れ日の合間から空を見上げ、雲の白さに眼を細める。
ここ数日、刀は独りで寝子島から離れている。そうして、それまで名前しか識らなかった地方の山に足を踏み入れていた。
腰に剣を佩き草枕、背負う荷物は最低限だけだ。
人里から隔たること遠い。最後に人間と口をきいたのは三日前だし、最後に舗装した道を歩いたのはもっと前だった。
武者修業、といえば聞こえはいいだろうが、日常の些細なことがわずらわしくなり、軽く逃避しているというほうが正確だろう。
とはいえいつまでも彷徨ってはいられまい。いずれ携帯食料も尽きるし、間もなく新学期だ。なのに身一つの気安さ、下山を一日延ばしにして現在に至っている。細く食いつなげば食料も水も、案外なんとかなるものだ。
さく、と目の前の茂みで草を揺らす音がした。
幽霊の衣擦れのような微(かす)かな音だったが、刀は無意識のうちに剣の柄に手を掛けている。
兎だった。茶色の毛にまばらに白いものが混じっている。茂みから飛び出し、刀に気付いてぴたりと足を止めた。ぴく、と耳が動いた。あまりに近くに出てしまったことに戸惑っているようでもある。
この距離なら。
刀の『ろっこん』と居合いを併用すれば、一刀のもとに屠ることができよう。そうすれば今夜は肉にありつける。肉の焼ける香ばしい匂い。綺麗な焼き目。肉汁が焚き火のうえに滴る音。乾燥食も嫌いではないがいささか飽いていたところだ。
思考がその結論に達するより先に、刀の右手は動いている。
――ガチン、と撃鉄が落ちるイメージが脳内に閃く。
黒く小さい兎の目、そのわずかな空間に白い光が反射した。
切っ先は、草を切るにとどまった。
外したのではない。刀のなかにいるもうひとりの自分が、いま一歩の踏み込みをためらわせたのだった。
兎は魔法が解けたように、泡を食って茂みに姿を消した。茂みが揺れたのはわずかなこと、邂逅そのものが嘘であったかのように、たちまち静寂が戻っている。
「やめだ」
声に出して刀がそう言ったとき、すでに刃は鞘に戻り、チンとひとつ、短く冴えた音を立てている。
戻ろう。
微苦笑が口元に浮かんでいた。それそろ帰りどきだ。
荷を担ぎ直し、来た道を引き返す。
しかしいくらも行かないうちに、ふたたび刀は足を止めていた。
「……」
それまでとはまるで異質の気配を感じたのだった。
肌が粟立つ。ここ数日、人と会わず感覚が鋭くなっていただためだろうか。
黒いものがいる。自分よりずっと大きな黒いものが。
尾行(つ)けてきている。
振り向いて直接目にしたわけではないのに、刀はそれが黒い色をしていると直感していた。
兎を目にした地点、そのあたりからだろうか。
鬼か。魔物か。そのいずれとも実際に相対したことのある刀である。そいつの実力のほどさえおぼろげなから理解している。そいつの、ひたひたとした皮膚呼吸すらも。
とうに柄を握っている。鍔が滑り鯉口を切っている。
けれど刀は抜き放たない。振り返ってもいない。
その瞬間に勝敗が決するとわかっていたから。
黒いものの気配が近づいてくる。間合いが小さくなっていく。
どこか遠くから、枯れたような声で野鳥が鳴くのが聞こえた。撫でるようなそよ風が草木を揺らす音も。
近づいてくる。
さらに近づいてくる。
もうその体温すら伝わってくるかのようだ。
ガチン!
右を軸足に左で地を蹴り。旋風のように雷光のようにあるいは舞うように、刀は剣尖で白い軌跡を描いた。
黒いものが見えた。たしかに。
しかしそれは見えた瞬間に、空気中に描いた点描のようになり四散し消えていた。
もう一度、野鳥の枯れた鳴き声が聞こえた。
さく、と音がして刀は飛び上がりそうになった。
脇道の茂みから、兎が一頭、顔を出している。茶色の毛にまばらに白いものが混じった兎だ。
刀の笑みを一瞥すると、また兎は姿を隠した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年06月11日
参加申し込みの期限
2019年06月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年06月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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