this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
吊り橋幽霊、喧嘩成仏!
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
…
16
つぎへ >>
そんな事が起こっているとは露知らず、一也はバイクで吊り橋の近くに乗り付けた。バイクには、夏神神社で貰った水が一人では使い切れないくらい積まれている。
一也はストレッチをすると、タオルと拳とバールをすぐに水で濡らせるよう準備した。念の為に、小さいペットボトルもポケットに入れておいた。
そんな一也に、山から下りて来た轟が声を掛けた。
「すまないが、それが神社の水なら、少し分けてもらえないだろうか」
轟は、自分も吊り橋幽霊退治に来た事、落神神社に水がなかった事、結局、神社の水を手に入れられなかった事を説明し、一也に頼んだ。
「いいぜ。もともと、余分に持って来ているからな」
一也はバイクからペットボトルを取って轟に渡した。
「ありがとう!」
轟は礼を言うと、さっそく吊り橋の方へ走って行く。
「すまんが、わしにも分けてくれんかのう」
轟を見送った一也に、体格のいい銀髪の植木屋・
金堂 武蔵
が、いつも腕にぶら下げているヒョウタンを差し出しながら話し掛けて来た。彼もまた、落神神社の水を手に入れられなかったと言う。
その鋭い眼光に、只者でない何かを感じながらも、一也は惜しまずに水を分けた。
「近頃にしては、いい若者じゃのう」
ヒョウタンの酒に水を注ぎ足して水割りを作った武蔵は、何故か吊り橋とは逆の方向へ歩いて行った。
(そろそろか…)
鳴いていたカラスの声も止み、茜から藍色に染まる空に白い月が昇り始める。吊り橋に幽霊の出る頃合だ。
一也は、じっと吊り橋の方を睨み付けた。
吊り橋のたもとでは、寝子島神社の手水が入ったペットボトルを抱えた正義が、愛犬のホームズと共に噂の少年幽霊を捜していた。ミステリー好きとして、こんな現象に興味を惹かれないわけが無い。
しかし、同時に霊感持ちの正義としては、心配な面もあった。
「乱暴な幽霊には、出来れば会いたくないなぁ……」
お守りにしているトランプをぎゅっと握り締め、愛犬のホームズを撫でて恐くないと自分自身を安心させる。
ふと、何かを感じた正義が足を止めると、幽かに金属のこすれ合う音が聞こえて来た。
その音はどんどん大きく響き渡り、やがて、月の光が作る影にまぎれて、少年の姿が橋の袂に浮かび上がった。
噂の幽霊だと思った正義は、震える足を前に踏み出した。
「こ、こんばんは。あの、ぼ…僕、結城…正義だよ。こっちはホームズ」
聞いているのか、何の関心も示さない少年に、正義は根気良く話し掛けた。
「橋を落とそうとしてるの、君だよね。名前は何ていうの?」
「尚太、と言うそうだ。噂によるとな」
月詠が反応しない少年・尚太に代わって答え、正義の隣に立つ。
「君、聞こえているのだろう。にわかには信じがたいだろうが、僕らは敵ではない。君の噂を聞いて、父親を懲らしめに来た。君が吊り橋を落とそうとするのも阻止したい。つまり、君の助けになりたい。僕達の質問に答えてくれないだろうか」
いつの間にか、尚太の手は止まっていた。
姫神 絵梨菜
も、大きな胸とツインテールを弾ませながら、超ミニスカ巫女服のコスプレで駆けつけた。
「遅くなって、ごめんね! お姉ちゃん達が助けてあげるから、もう大丈夫だよ!」
絵梨菜の明るい笑顔に嘘はない。
正義が、絵梨菜の勢いに助けられながら、もう一度尚太に話しかける。
「教えてくれないかな? いったい、君に何があったの? 君が安心するにはどうすればいいの?」
しかし、尚太は再び橋のケーブルを包丁でこすり始めた。
気持ちが通じないのかと落ち込む正義だったが、月詠は尚太の手が震えているのを見逃さなかった。
さらに質問して尚太を追い詰める。
「教えてほしい。君はどうして死んだんだい? 様子を見るに、父親に殺されて放置されたのではないのか?」
月詠は、きっと墓になんて埋めてもらえていないだろう尚太の遺体を、真実と共にきちんと供養してやりたかった。
「無理なくせに…」
ようやく尚太が口を開いた。
「無理だった。母ちゃんが殴られてても、オレが殴られてても、警察だって、大人だって何もしてくれなかった…何も…。オレ、母ちゃんを助けてって何度も言ったのに…父ちゃんに怒鳴られて皆逃げてった。だから、オレが母ちゃん助けないとダメなんだ…じゃないと、母ちゃんが、オレみたいに…殺されちゃう……」
「やはり、君は父親に殺されたのか」
月詠の言葉に、尚太が頷く。
「あの日、熱が出たから、学校早退して帰ったんだ。そしたら、アイツがいつもよりお酒をいっぱい飲んでて、母ちゃんが逃げたってすごい怒ってた。それで、母ちゃんを連れ戻してやるって言って、鉄の棒と包丁を持って外に出てった。だからオレ、止めようとしたんだ。いっぱい殴られたけど、あの日だけは、ほんとに…母ちゃん、今日こそ殺されると思ったから…」
絵梨菜が尚太の見た光景を想像して唇を噛んだ。尚太は続けた。
「アイツを追いかけて、ここで追いついたんだ。包丁を取り返そうと思って腕に噛み付いたら、殴られて、蹴り飛ばされて、でも、止めなきゃって…。だから、もう一回アイツにしがみついたら振り払われて、うるさいって怒鳴られて……」
「刺された」
月詠の呟きに、尚太は黙って頷いた。
「ねえ、オレを助けたいって言うなら、教えてよ。どうやったら、アイツを止められるの? アイツに敵う奴なんてどこにもいないのに! 橋を落とす以外に、どうすればいいんだよ! 教えてよっ!」
尚太は包丁を強く握り締め、今まで誰にも聞いてもらえなかった怒りを、その場にいる者達にぶつけた。
「君は、なにがなんでも橋を落したいの?」
いつの間にか様子を見ていた刻人が、場にそぐわない爽やかな笑顔で尚太に尋ねた。
刻人は尚太の目の前に、ここへ来る途中で拾った鉄屑を差し出すと、ろっこん『有益なるクロノメーター』で手の上の鉄屑を急速に劣化させた。赤い砂利になった鉄屑がパラパラと橋の上に落ちる。尚太が驚いて刻人を見上げた。
「ふふ、変な力でしょ。この力で橋を錆びさせれば君の望む結果になるよ」
「ちょっと!」
絵梨菜が慌てて止めようとするのを、月詠がもう少し様子をみようと制した。刻人は、尚太から視線を離さずに話し続ける。
「…でも、それで本当にいいのかな? 君の願いは叶う。けど、橋の上に人がいたら、君は無関係の人を巻き込んでしまうよ…」
刻人の言葉に、尚太の顔が曇った。刻人はそっとほくそ笑み、わざと明るく言った。
「すこし、待ってみようよ。ここの人達以外にも、きっと、君の力になってくれる人がいるはずだよ?」
例えば、落神神社に水を汲みに行こうとしていた人達とか。轟の熱弁を思い出し、刻人はくすりと笑う。
絵梨菜と正義が、刻人の意見に賛同し、尚太の説得にかかった。
刻人は少し離れて、尚太の様子を観察した。
(それにしても…包丁を使うとか。やっぱクズの血からはクズしか生まないのかあ)
尚太の包丁と血だらけの服を見ながらそんな事を考えていた刻人は、ある事に思い至る。
「ああ、違ったね。……君はクズじゃなくて、強かなんだ。君が手に入れられた包丁という唯一の武器は、君を刺し殺したモノだったんだね。君はそれを利用して、相手を倒そうとしていたのか。……おもしろい」
誰にも聞こえないよう呟く刻人に、尚太がまっすぐな視線を向けた。
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
…
16
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
吊り橋幽霊、喧嘩成仏!
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
青丹 よし乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月05日
参加申し込みの期限
2013年09月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!