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「ひっ!」
尚太が小さく悲鳴をあげる。
「尚太ぁ…尚太ぁ…」
かつて父だった男は頭や口、首から血を流し、どうした事か蛇の胴体で、手首から先のない腕を尚太に伸ばし迫って来る。
「もはや妖怪だな」
月詠は、寝子島神社で清めてもらった水と、スケッチブックを握り締めた。
その時、2つの影が月詠達の前に現れた。
「悪鬼悪霊居る処に夏神有り!」
夏神神社の宮司姿で、零が逢魔時乃朱雀矛を構える。
「愚かな……死してなお、人に害を与えるとは…」
闇に紛れる黒い服に、黒いマフラーで口元を隠した月が牧田を見て眉を寄せた。
人の闇を見慣れた月が、後ろめたい過去の血に染まった己の手を思い返す。もっと酷いものを見て来た。もっと酷い事もして来た。今更、偽善者ぶっても過去の行為は拭えない。そんな事は誰より月が知っている。でも、
「今は、人を助ける為に……私の力を振るいましょう」
「いざ、参る!」
零の持つ、清められた手水で湿った矛の柄が牧田の鉄パイプと打ち合わされる。
零の影に隠れていた月は猫のように軽い足取りで零の背を駆け上がると、零と牧田の頭上を飛び越えながら両手の革手袋の上に重ねた指輪状の武器から鋼糸を繰り出した。
しかし、確かに牧田を捕らえた鋼糸は手水を弾いてしまい、軽い抵抗を感じるだけで牧田をすり抜けてしまう。
月は、腰にさしたコンバットナイフを後ろ手に抜き、零から分けてもらった水をかけて牧田の心臓へ突き立てるが、水が刃に留まっている間しか効かないせいで、致命傷が与えられない。
「やはり、生身のターゲットとは勝手が違いますね」
月は潔く自分の武器に見切りをつけると、鋼糸を使った移動で牧田の気を逸らし、零の攻撃する隙を作った。
零は、踏み込んでは牧田に向かって矛を突き、打ち下ろし、返す柄で更に攻撃を加える。
(へぇ、なかなかやるじゃねぇか…)
少し離れた木の上からその様子を見ていた千唐は、仮面の下で零と月の戦いを眺めながら微笑を浮かべた。
その間にも牧田の身体に傷が増えていくが、限られた攻撃手段では、思うようにダメージが与えられない。
「尚太ぁ…尚太ぁ…」
本能のままに鉄パイプを振り回し続けながら、牧田は息子の名を呼び続ける。
「おいで、逃げよう」
そう言う月詠に、尚太は悲しそうに首を振った。
「オレ、ここから先には行けないんだ」
尚太の言葉に月詠が悟る。
「ああ、そうか。君はここに…」
2人に迫る牧田の背を、追いついたヒーロー、ザ・ストレイトが力任せに引き戻した。
勢いで、ストレイトと牧田が地面に転がるようにして倒れ込む。
「なんだ、てめぇ!」
蛇の尾を使って起き上がった牧田が、血だらけの顔で凄んで見せると、立ち上がったストレイトはポーズを決めて宣言した。
「俺は子供の味方! お前の敵だ!!」
ストレイトは、一也から貰ったペットボトルの水を両手にはめた布製の白い手袋に掛けた。手袋の下にはテーピングのように巻いた小さめのタオルが仕込んである。十分に水を吸った拳が、牧田に向かってまっすぐに突き出された。
牧田がそれを斜め下から鉄パイプで殴り飛ばして阻止する。
それでも、ストレイトは真っ向から牧田に向かって行く。
そんな中、
如月 庚
が月詠達の後ろから現れた。
「親がこんなザマじゃ、いつまでたっても安心して逝けねぇってもんだよな」
庚がすれ違い様、尚太に優しい眼差しを向ける。
「この枯れ木も、山の賑わいに加えて貰おうかのぅ」
惚けた調子で言いながら、植木屋の半被を着た武蔵が庚と共に月詠と尚太の前に並んで立つ。
「どいつもこいつも、俺の邪魔ばっかりしやがって! 許さねぇぞっ!!」
牧田が喚き散らす。
「あら、ここにも邪魔者がいるわよ。あたしもお手伝いさせてもらおうかしら!」
山道を登って来た尾鎌が、寝子島神社で貰った2リットルのペットボトルの水を頭から被った。
尾鎌は全身から水を滴らせながら、拳を構える。
「殴り合いなら任せてちょうだい。しっかり殴り倒してあげる!」
尾鎌は、広げた視野に意識を集中させ、五感の全てを使って牧田の挙動を捕らえた。
牧田の動きを予測すると、隙を見て素早く間合いを詰める。
牧田の鉄パイプを左腕で捌き、肘を打ち込む。しかし、牧田は逆に身体を寄せ、尾鎌に頭突きを食らわせた。避けきれないと判断した尾鎌も頭突きで対抗する。
ガチリと火花の散る勢いでぶつかった二人はそれぞれ仰け反り、反対方向に後ずさった。
「やるじゃない…」
尾鎌は痛む額を押さえて体勢を整えた。
牧田の動きを計っていた庚は、腕にペットボトルに汲んで来た手水をかけた。
「こっから先は通行止めだ…さっとと居るべき場所へ引き返しやがれっ!!」
庚の腕が牧田の首を引っ掛けて地面へ倒そうとするが、蛇の尾が庚の身体を弾く。
「お前ら全員、殺してやる! 殺してやる!!」
鉄パイプを振り回して人を追い払おうとする牧田の前に、ストレイトが立つ。
「お前を倒す前に、聞いておく。なぜ自分の奥さんと子供に暴力を振った?」
牧田がストレイトの質問を嘲笑う。
「殴りたかったからさ!」
想像はついていたが、やはりロクな答えではなかった。
「2人を殺したのもお前なのか!!」
その質問に、牧田が腹を抱えて嗤った。
「そうだ。俺がやった。幸恵も尚太も、俺が殺した! 俺は弱くねぇ! 俺にだって殺しは出来んだよ!!」
「そうか、わかった。…お前だけは、絶対に倒す!!」
ストレイトは、振り下ろされる鉄パイプに向かって行った。鉄パイプを左の拳で弾き返すと激痛で痺れが走る。
(すげぇ痛い…けど、母子が受けたモンに比べたら…)
「こんなもの、なんてことない! お前にブチ込む俺の拳の方が、もっと強いに決まってる!!」
牧田の至近距離に迫ったストレイトは、全力で右ストレートを叩き込んだ。
「…気にいらねぇ」
牧田の答えを側で聞いていた庚がぼそりと言った。
親というのは子供を愛し、育てるものだ。少なくとも庚が覚えている限り、5歳の時に死んだ彼の両親は確かにそうだった。それが庚にとっての『フツウ』だった。
牧田は、庚の『フツウ』の範囲に踏み込んだ。それだけで庚には十分だった。
「ぶっ飛ばす」
牧田の動きを計っていた庚は、ペットボトルの残りの水を腕にかけると、前髪に隠れた眉間の傷跡をなぞった。
ろっこん『蒼穹』が、庚の持つ神魂の力をエネルギーに変え、右腕に宿らせる。
「どけっ!」
ストレイトと入れ替わり、牧田に向けて放たれた闇に輝く拳は、蒼い光の軌跡を描きながら牧田の蛇の胴の一部をえぐり、横にあった岩とともに牧田の腐った性根を打ち砕いた。
「ちょっとズレちまったか…」
ゆらりと庚が拳を構え直す。
牧田はぎゃあぎゃあとみっともなく喚きながら、えぐれた腹を抱えてのたうちまわっていた。
「痛いか? 息子はもっと痛かっただろうよ!」
庚が吐き捨てるように言う。
「なんだよ…なんなんだよ、お前ら関係ないだろうがよぉ…なんでこんな…こんな…」
牧田が弱音を吐く。
「関係あったら良いんじゃな? 久しぶりじゃのう、牧田…」
牧田が、武蔵の声にびくりと反応する。
「覚えていたか」
牧田に生前の恐怖が蘇った。
昔、牧田が早田組を他所へ売ろうと画策していた折、売り先と対立していた組にいた若かりし頃の武蔵に鉄パイプ一本で乗り込まれ、組ごと儲け話を潰された事がある。
もっとも、儲け話の方はすでに早田組にばれていて、組の連中に自宅で締め上げられている最中に襲われたので、命が危うかった牧田にとっては結果的に助かったのだが。あの時の武蔵の鬼の形相は、今も牧田の記憶に焼きついているようだ。
「牧田、そんな姿になるまで、おまえさんがこの世に執着していたとはのう…。ここまで性根が腐った奴だとは思わんかった。全員生かしたままにしとったのが逆に仇となったわけじゃな…」
武蔵は、腕からぶら下げたヒョウタンに入っている神社の水で割った酒を口に含むと、落神神社の近くで拾った木の枝に吹き付けた。ろっこん『酒刀-神剃-』で、枝が刃物のような切れ味を宿す。
「後始末は、俺自身の手でつけねばいかんのう…」
牧田は、武蔵から立ち上る覇気に押されて思わず後ずさった。
(面白ぇ。神無組の娘に金堂会の総帥の他にも、面白い人材が色々といるじゃねぇか…)
千唐は見物していた木から地上に降りると、身構える者達に仮面をつけたまま明るい声音で挨拶した。
「どうも。僕も参戦させてもらいますよ」
千唐が言い終わらないうちに、突然、牧田の体が背後の木に叩きつけられ、傾いでいた木が音を立てて折れた。
周りの者達には何が起きたかわからなかった。
挨拶する千唐が、本当は逃げようとする牧田の背後に立ち、星ヶ丘教会の聖水を掛けた肘で八極拳の技「裡門頂肘」を牧田の胴の蛇との境目、腰の辺りに叩き込んだでいたなんて、千唐のろっこん『欺く道化』で違う動きをする千唐の幻影で惑わされていた者達には知る由もない。
しかし、月だけが、千唐に疑いの眼差しを向けていた。
(へぇ…気づいたか…)
有望な人材に目をつけ、千唐がほくそ笑む。
立ち上がった牧田が、ゆらりと蛇の尾でとぐろを巻きながら、鉄パイプを構え直した。
「俺は負けねぇ、俺は強い、悪いのは俺じゃねぇ…」
そんな事をぶつぶつと呟く牧田がぴたりと動きを止めた。
何かを感じた牧田の顔に残酷な笑みが広がる。
「クックックッ…やっと来やがったなぁ…」
牧田の言葉に、千唐が同意した。
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定員
30人
参加キャラクター数
30人
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シナリオガイド公開日
2013年09月05日
参加申し込みの期限
2013年09月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月12日 11時00分
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