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吊り橋幽霊、喧嘩成仏!
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「これで、本当に終わったんじゃな…」
武蔵が昔の事件を思い出しながら呟いた。
「…遅くなって、ごめんな」
尚太が生きているうちに助けてやりたかった。そんな後悔を込めてストレイトこと轟が言う。
「オレ、ヒーローとか初めて見たよ。カッコよかった!」
「…ヒーローを名乗るなら、もっと強くならなくちゃな」
轟の言葉に、尚太が寂しそうな顔をした。
「オレも、兄ちゃんみたいになりたかったな。父ちゃんみたいな奴ぶっとばして、母ちゃんみたいな人を助けるんだ!」
尚太が「ザ・ストレイト」の真似をしてまっすぐにパンチを突き出す。死んでしまった尚太には、将来の夢など、もはや叶える術はない。轟の心を淋しさが覆った。
「とっくにヒーローだろ。母さんの事、ちゃんと守ったじゃないか」
「…俺、ちゃんと守れたかなぁ?」
照れくさそうな尚太に、轟が力強く頷いて見せる。
「お前は立派に母さんのヒーローだよ」
轟がそう言うと、尚太は明るい笑顔を見せた。
美桜は、上手く牧田を避けていて無事だった刻人と一緒に、目を痛めた正義を連れてようやくここまで辿り着いた。正義の愛犬ホームズも一緒だ。
「…そう。終わったのね…」
美桜が現場の空気を読んで理解する。巫女姿の聖が、榊で正義の目を清めた。
「あ、痛くない」
視力が戻り、ほっと胸を撫で下ろす正義を、美桜は尚太の方へと押しやった。
「見せて…君の、力…」
美桜の言葉に、正義が驚く。
「僕の力…知ってるの!?」
「知らない。でも、橋の上で言ってた…「僕の力が役に立つかもしれないのに」って。だから…」
確かに、痛む目をこすりながらそんな事を口走ったかもしれない。
正義は、持っていたトランプからスペードを選ぶと緊張しながら尚太に近づいた。
目覚めたばかりのろっこんはまだ弱く不安定だ。
上手く出来るかドキドキしながら、正義はペットボトルの水でトランプを濡らすと、尚太の胸に貼り付けた。
ろっこん『スペードリーパー』が、尚太に仮の体を与える。
戸惑う尚太の背を、美桜がぽんと押した。
「母ちゃん…母ちゃん…っ!」
尚太が幸恵の胸に飛び込んだ。
「尚太、尚太…ごめんね…ごめんね…」
「この子…ずっと、あなたの事、守ろうとしてた…」
美桜の言葉に、幸恵がさらに謝りながら、尚太を抱きしめる手に力を込めた。
「お母さんと、会えて…よかった…」
美桜が、交通事故以来、目覚めない母を想って宝物のロケットをそっと握った。
尚太を抱きしめながら、幸恵が17年前に起きた事を話してくれた。
「早くに両親を亡くした私は、何度も請われて、外から来たあの人と結婚しました。乱暴な所もあったけど、結婚すればきっと落ち着いてくれると信じていました。
でも、違った。あの人が、暴力団の組員だと知った時には、もう尚太がお腹の中にいて、逃げたら尚太を殺すと脅されました。
暴力なんて日常でした。だけど、あの人は尚太に興味がなかったから、まだ耐えられた。でも、尚太が大きくなって来たら、尚太にまで暴力を振るうようになったので、逃げようと考えていました。
早田さんには、随分と親身になってもらいました。
子供の頃、早田さんと母親も父親に虐待されて育ったというので、尚太と私を重ねていたのかもしれません。
そんな私と早田さんの仲を誤解した牧田が、早田組の情報を売り飛ばしてひと稼ぎしようとしたんです。
恩のある早田さんにこれ以上迷惑は掛けられないと、私が早田さんに連絡しました。
早田さんは怒って、組員の人達と家に来て暴れて。知らない人まで来て警察沙汰になって……」
そのくだりで、武蔵が申し訳なさそうに頬を掻いた。
「牧田が入院している間に逃げられれば良かったんですが、それを悟った牧田が、私の見ていない間に尚太の足を折ったんです。尚太は階段から落ちたと言っていたけど……」
幸恵の腕の中で、尚太が唇を噛んで俯いた。幸恵はあやすように尚太の背をさする。
「多分、私に何かすると脅したんだと思います。牧田のよく使う手ですから…。
牧田の入院中に準備を整えました。あの人が退院してきて、また暴力に耐えながら、尚太が退院するのを待って、バレないように数ヶ月堪えて、あの人の隙を見計らって、ようやく逃げられると思ったんです。
でも、あの日、運悪く牧田に荷造りが見つかって…。強かに殴られて、必死で逃げて、早田さんに助けを求めました。早田さんはすぐに迎えに来て、私を病院に運んでくれました。
そこで私は意識を失いました。頭蓋骨にヒビが入っていたそうです。早田さんは学校が終わる時間に尚太を迎えに行ってくれたんですが、もう尚太はいなくて…案の定、牧田は捜そうともしなかったそうです……」
幸恵の声が震える。
「警察と近所の人に捜してもらいましたが、尚太は見つからずに、私が退院した時には、尚太も牧田もいなくなっていました……」
幸恵がぎゅっと尚太を抱きしめた。
「早田さんは、牧田の事は考えなくていいとしきりに言ってくれました。組が潰された原因となった牧田の失踪で、早田さんは厳しく警察に取り調べられたようです。そのうち、疑いは晴れたようですが…でも、多分、牧田は早田さんに……」
幸恵が言い淀んで目を伏せる。
「私は、その後も尚太をずっと捜しましたが、何ひとつ見つからなくて……。
尚太がいなくなってから一年経たないうちに、早田さんの癌が見つかりました。故郷に帰るという早田さんは、私に看病して欲しいと頼んできました。
昼も夜も尚太を捜し回る私の事を見ていられなかったんだと思います。私も、心が壊れる寸前でした。
私は、早田さんの申し出を受け、彼について行きました。
幸い、癌は発見が早かったのと、手術が上手くいって療養していたのですが、先日、とうとう亡くなられて…。
私は、尚太のいる寝子島に戻って来たんです」
幸恵は尚太の顔を両手で挟み、額と額をくっつけた。
「尚太…ようやく会えた。ようやく、見つけた…」
「多分、彼女が昔の家に行った事が、牧田の幽霊を呼び出すきっかけになったんだと思う」
修が、幸恵の家で聞いた話を補足した。
「尚太、ごめんね…」
謝り続ける幸恵に、尚太が笑った。
「もういいって! 母ちゃんが無事なら、オレはそれでいいんだ…」
17年ぶりの息子の笑顔に、幸恵はまた泣きながら詫びた。
カランと、尚太の持つ包丁が落ちる。
それを拾い上げた刻人が尚太に問う。
「それで、君はどうするつもりだい?」
尚太は名残惜しそうに母親に頬を寄せると、覚悟を決めた顔で刻人に言った。
「兄ちゃんの不思議な力、…オレにもう一回、見せてくれる?」
刻人のろっこん『有益なるクロノメーター』が、包丁の時を速めると、柄は腐って黒ずみ、刃はたちまち赤錆の砂となって崩れ落ちる。
それと同時に、尚太は安らかな笑顔を残し、月の光に溶けた。
後日、その場所から、尚太と思われる少年の白骨死体が警察の捜索で発見される事になる。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
青丹 よし乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月05日
参加申し込みの期限
2013年09月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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