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海岸をつきあたりまで行き寝子島漁港から少し歩くと、赤い提灯に目がとまるだろう。
やがて見えてくるのは『うみねこ』という看板、大衆食堂だ。
ここはいつだって家庭の味と、たっぷりのボリュームでお腹を満たしてくれる。とくに注目すべきは、とれとれ新鮮の海産物メニューだという。値段だってうんと安いので、ついついもう一品頼みたくなること請け合いだ。
「二人ね」
鬼河内萌はVサインしてカウンター席に陣取った。野菜原ユウはもちろんその隣だ。
「お兄ちゃん? 大学で元気にやってるよ。また近いうちに来るんじゃないかな☆」
と、店の人と日常会話を交わしてから、カウンター横のメニューを萌はつくづくと眺める。それこそ端から端まで、舐めるように。
考え込んでいる様子とみて、ユウが首をかたむけて訊いた。
「なんにすんだ?」
「ボク? もちろん、うみねこ名物『俺のシーフードカレー』の一択だよ☆」
「一択って最初から決めてたんかいっ。なら、なんでメニューじっと見てたん?」
「新カレーが登場してないかと思って」
「そのあくなきカレー心(ハート)には頭が下がるぜマジで」
じゃあ俺もカレーにするわー、とユウが言ったので、ポンと萌は手を叩いた。
「そうそう! それがいいよ! 悩んでいる時こそカレーだよねっ☆」
「鬼河内はいつもカレーじゃねーか」
「やーん♪」
そんなやりとりをしているうちに、サービスで大盛り、とうたわれたシーフードカレーが運ばれてきた。
「ありがとー☆ いっただきまーす!」
どっしりオーバル型の白い皿に、熱々ごはんがぎっしり盛られている。具材のほうも力強くて、ぶつ切りのイカリングにプリプリのエビ、大ぶりのアサリがこれでもかと入っているではないか。ホタテの貝柱もある。シーフードではないが大きなマッシュルームが飾られているのも嬉しい。辛さは控えめでルーは黄色っぽいものの、海の塩を出汁にしているらしく、コクと深みのあるまろやかさで満足度は高い。タマネギは原型がなくなるくらい溶け込んでおり、とろみも高く濃厚だが、ご飯と一緒ならパクパクいけるおいしさだった。このカレーは萌の兄も大好物なのだ。
それを半分ほどやっつけたところで、
「で、なにを悩んでたの? MMR(※萌の個人ミステリー探求サークル)で解決できる方向の話?」
「いや解決できねー方向の話だと思うな、少なくともMMRじゃ」
ふうとユウはため息をついた。
「鬼河内はさあ」
「うい?」
「進路とか、どう考えてる?」
「あー……進路? お遍路とかじゃなくて?」
「そーいうボケ続けんならもうこの話やめっからな」
「アイムソーリー! 進路ね☆」
スプーンで銀シャリをさくさくやりながら萌は言った。
「たしかに、二学期早々に進路調査票を出すって話があったよね♪」
「俺はさあ、大学進学に丸を付けるつもりなんだ」
「大学……」
そういえば以前、ユウはそんな話をしていたような気もする。
まあ現代では、いわゆる『ありきたり』な進路希望ではあるのだが。
「だけどよう、大学ってスゲー金かかんじゃん……」
「まあねえ」
「俺みたいな頭パーじゃ、学費の安い国公立は無理だしなあ」
「パーじゃないとは思うけど、まあ、ボクについて同じことを考えても、高い高い壁ではあるよねえ」
数学が壊滅的な萌にとっても、国公立進学を選ぶのはベリーハードモードだ。ユウにとっても近いところだろう。
でも、と萌は言った。
「専門校進学とか高卒で就職という選択もあるのに、ユウくんは何で大学に行きたいの?」
「俺そんなに特技とかあるわけじゃねーから、専門職とか無理っぽい。いきなり就職って言われても……たぶん全然使いもんにならねーだろうし」
ああ鬱だ、とユウはうなだれた。
「家は金持ちじゃねーから、奨学金借りて私立に行くしかなさそうなんだよなあ……でもその奨学金の利子ってのが……ヒデーもんなんだよ。詐欺だよ」
その奨学金制度の説明会に行ったことが、ユウを落ち込ませた理由らしい。
「大学入って何するの?」
「さーな、ずっとシューカツじゃね? インターンシップっていう名のただ働きに一年から積極的に参加したり、人脈作りだかのためにインカレサークル入ったり……」
やっぱり同志だ! と内心萌はガッツポーズした。
ときめく単語じゃないか。イン
ド
カレ
ー
サークルだなんて! スパイス関係の人脈作りには最高だと思う。
「あー、つまんねつまんね。レールに沿った将来しか見えてこねーよ。まわりとおんなじリクルートスーツ着て髪黒く染めて、空気読みあって出しゃばらず……俺はもう、スペシャルな人間になんてなれないんだ。いや、最初からなれない運命だったのかも」
「共感は、できるよ。就活、ボクもその時期になったらやるかもしれないから。つまらないだろうねえ……エントリーシート書いて、面接想定問答集とか読んだりして」
でも、とグーでテーブルを軽く叩いて萌は言った。
「ユウくんの言う、『スペシャルな人間になんてなれない』には共感できないな、ボク!」
「なんでだよ」
「だって、
ただの『ひと』なボクと違い、ユウくんは落神に選ばれた『もれいび』じゃないかーっ!!
」
このとき驚いて店の人が出てきたので、萌は両手を扇風機みたいに振って弁明するはめになった。
「あ、いやいやいや、単にちょっと口論になっただけだから☆ え? 痴話喧嘩? 別れ話? 違う違うダイジョーブ大丈夫だから♪」
痴話喧嘩、って響きはちょっといいかも――と思ったのも事実だけど。
「……って、いうことだから、ユウくんは落神に選ばれた自分のスペシャル性を自覚すべきだと思うな」
選ばれた、ねえ、とユウは苦笑いした。
「たいした能力じゃねーけどな。ていうか、誰にでもありそうで……いやすまん、それでも萌にはゼイタクな悩みって怒られそうだな。マジすまん」
「わかればよろしい☆」
だからね、と萌は声の調子を明るくした。
「ユウくんは世界にただ一人のユウくんなんだから、もっと自信もっていいと思うよ。シューカツが嫌だったらそれをせずにすませる方法を進学して考えるとか、ね☆」
「なんか今日は鬼河内に教えられたなー。おかげでちょっと元気出たかも。サンキュな」
にししっ、とまたユウは笑った。
こうやって笑っている限り、ユウくんは大丈夫だと萌は思うのである。
「素直でイイネ♪ なら、もっと元気出させてあげよう。今日のカレーはボクのおごりだよ☆」
「そりゃいかんだろ。つーか今日は俺が払う流れだろー。俺ヘルプされまくりじゃんか」
「でも前もって、さりげなくふたり分払っちゃったから手遅れだよっ☆」
「ひょえー! まあ、ひとつ貸しができたな」
ところでよ、とユウは言う。
「そういう鬼河内の進路希望は?」
「まあ、あとりあえず進学だけどー……」
と、ここで悪戯っぽい目をして萌は告げたのである。
「ユウくんのところに永久就職しようかな~。なんちゃって☆」
「俺んとこ? 会社に雇われても誰か雇う側になる予定はねーぜ? 実家の親もサラリーマンだし……あと、就職にA級とかB級とかあんの?」
ユウは大真面目な顔をしていた。にししっ、のひとつすら出なかった。
つまりこの発言、彼は本気で言っているということだ。
そうきたか!
内心萌は、地団駄を踏んだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年05月27日
参加申し込みの期限
2019年06月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年06月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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