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shine a light
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稽古を終えた伊織源一は山を下りはじめている。
その途上、海を眺望できる場所にある自動販売機の前で足を止めていた。いつもここでと決めているわけではないものの、休息を取るにはちょうどいい場所である。
明かりに集まってきた蛾を追い払うと、小銭を投じ、慎重に確認してからスポーツドリンクを買った。
慎重になった理由はふたつ。
ひとつは、油断しているとつい、いちご牛乳を買ってしまうから。
もうひとつはこの前、うっかり間違えてチェリーコーラなる珍妙な味の飲料を買ってしまったからだった。
ペットボトルを取り出したとき源一は、見知った顔が階段を上がってくることに気がついた。
黒髪。日に焼けた肌。使い込んだと思わしきボロボロの稽古着。
野生の貂(テン)のようにすらりと均整の取れた体つき。
やや吊り目で、突き刺すような眼差しをしている。
けれど彼女のその目は腫れているように見えた。泣きはらしたかのように。
図書委員の後輩の、ここまではすぐ思い出せた。
……詠だったか、と名前が出てくるまでにはもう少し時間がかかった。
詠寛美。
源一にとっては、どちらかといえば辻投げの一団の中にいたイメージの方が強い。
その寛美がいま、涙の痕が残る顔つきなのはどうしたことだろう。
「……ン」
とりわけ仲良く話をするような間柄でもないので、どう声を掛けるかで一瞬躊躇した。
いかん、と思う。
ためらった自分に気付き、源一は鉄錆のような自己嫌悪を味わっていた。
こういう所も直すべきか――。
自省すると、眉間に皺を寄せながら改めて寛美に視線を投げる。
寛美も気付いている。彼女は唇を強く結んでいた。
「……」
源一はおもむろに、買ったばかりで未開封のスポーツドリンクを彼女に放った。
「……やる」
口にした言葉はそれだけだ。
そうして自販機に向き直り、さっき買うのを控えたいちご牛乳を購入した。今日はよく鍛錬した。これくらいの褒美は自分に許してもいいだろう。
寛美は黙って、源一と手の中のペットボトルを見比べている。そして、
「……くれるってんなら、遠慮はしないぜ」
ややあって、おおよそ感謝しているとは思えない口調で言ったのだった。
わざと音を立てるようにして、どかっと寛美は自販機そばのベンチに腰を下ろした。キャップをひねるとごくごくと、一気に半分ほども飲んでしまう。
彼女の非礼に腹を立てるような源一ではない。
むしろ親近感、少なくともそれに近いものを感じた。
――やつも、言葉で説明するのは得意ではないらしい。
大した関りがあるわけでもないが、いや大して関りがないからこそ聞いてやれる話もあるのではないか、そんな風にも思う。
立ったまま源一は紙パックにストローをさした。
「……誰かに話すような趣味は無い。安心しろ」
寛美は何も言わなかった。
だがフンとひとつ鼻を鳴らした。了承したという意味だろうか。
「友達、少ないからな……俺は」
そう一言付け加えて源一は、かかか、と、誰かの真似をして笑ってみた。
やってみるとなかなか愉快だった。
またひとつフンとやると、寛美はペットボトルに口を付けた。
痛飲、そう呼びたくなるような飲み方をする。
源一も同じだ。わずか一息で、パックを握りつぶしてしまった。
月が、綺麗に顔を出している。
――『shine a light』 了
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あとがき
担当マスター:
桂木京介
ファンレターはマスターページから!
ご参加ありがとうございました! 桂木京介です。
本作も、時間軸はあえてバラバラにしております。ご了承下さいませ。
今回は途中で筆が停滞することがあり、少々難産となりました。といっても皆さんのアクションのせいではありません。むしろ突破できたのは皆さんのおかげだと言いたいところです。
なぜなら私は悩みながら、皆さんの経歴や設定を読み、そこから停滞を突破するインスピレーションを得ることができたのですから。
一条の光が差す、そんなイメージで書き進めましたが、この思いをわかつことができたかどうか、少し気になっています。
いつも書いておりますが、ご意見ご感想、とっても楽しみにお待ち申し上げております。
それではまた、新たなシナリオでお目にかかるのを楽しみにしています。
桂木京介でした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年05月27日
参加申し込みの期限
2019年06月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年06月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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