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つくものかみの言うことにゃ
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【永ければ、永ければこそ】
そこに一体の人形があった。
人形は過去、非情なほどに、哀れに、悲しく、忘れ去られた。
認めきれずに、神魂という奇跡を経て、持ち主との再会を果たしたのに『壊してしまえ』とまで叫ばれた。
人形は、奇跡が途絶え元通りに動けなくなった瞬間に、全ての人への恨みを知った。黒くなった世界に心からの憎しみを覚えた。
その人形は、新しい持ち主に引き取られた。
最初は『私が呪い殺せるなら、皆死んでしまえば良い』とだけ思い続けた。
しかし、新しい持ち主は、そこに不器用ながらありったけの想いを注いだ。
日常からあちこちに連れ歩いた。他人の人目よりも、人形に世界を見てもらいたかったから。
人形を、家族として迎え入れた。その動かない体に、それでも心がある事を知っていたから。
新しい持ち主は、自分が譲れる可能な限りの時間の全てをも、人形と共に過ごし注ぎ続けた。
それは、初めて出会った時に破ってしまった約束を、救えなかった約束を、今度こそ守りたかったが故に。
──想いを、願いを、長きにしては永い心を受け取り続けた人形は、ずっと待ちきれなかった万感を滲ませるかのように神魂を受け入れた。
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
「……で、ルヴィアが俺に飯を?」
先程まで、洗い場の下でぴょんぴょん飛び跳ねていたルヴィアを抱きかかえて、
御剣 刀
が改めて確認するようにそちらを見つめる。
「そう! 刀はいつもここから、おままごとよりもずっとおいしい朝ご飯を出してくれるでしょう?
だから、ここの洗い場の上に上がれれば、私にも──」
「だが断る」
「何で!?」
真顔で全力否定を突きつけた刀に、ルヴィアの顔が一行アスキーアートの『驚き』カテゴリー内の内容ばりに衝撃を受けたものに変化する。
「いや、だってルヴィア料理した事ないじゃん?」
「で、でも、刀は毎朝やっているし……! 私だって動けるんだから──!」
冒頭の否定が余程心に刺さったのか、先程から表情まで良く動くルヴィアが、瞳を潤ませて一所懸命に訴えかけたところで、
「──だから一緒に作ろう、手伝ってくれよ」
「……!!」
さり気なく挟まれた刀の言葉に、ルヴィアの顔が驚きから、きらきらと輝きそうな程の笑顔に変わった。刀のこういう所が、無自覚とはいえ今まで数多の女の子を惹き付けてきた理由の一端でもあるのかも知れない──
「ルヴィアは朝飯、何が良い? せっかくだから、何か作るよ」
「え……っ、え、でも……」
「多分これも神魂だろうし……ルヴィアも食えそうな気がする。なら遠慮はいらない。何が食べたい?」
「──それなら、目玉焼きが食べてみたいわ!
おままごとでもたくさん出してもらったけれども……いつも刀が大慌てで食べてるのを見ていたもの。きっとそれだけおいしいんだわ!」
「……あー……」
それは剣の修行に集中しすぎて、家に戻り学校に向かう時間配分を間違え、遅刻直前となっている時の事だ。
基本的には食事を抜くという概念が無い刀は、手段として手っ取り早く、目玉焼きとトーストをがっついて学校へ行っていたのを──ルヴィアは勘違いしつつきちんと見ていたのだ。
「よし──じゃあ、目玉焼きだな。
ルヴィアは食器を運んでくれたら助かる。出来るか?」
「出来るわ。だって、いつも見てきたんだもの」
もっと立派なレパートリーもあるのに……と、若干切ないチョイスとなってしまったが、ルヴィアにも食べてもらえると思えば、刀は目玉焼きでも自然と気合いが入る。
そしてちゃぶ台の上には、お漬物と目玉焼き、それからルヴィアが運んでくれた他の食器類が並んで。そして、二人いつもと同じように向かい合って腰を下ろした。
「はい、フォーク」
「あ……そう、そうね!」
実際に食べ物を食べるのは初めての為、緊張しているルヴィアに、フォークを渡す。
そして、いつも通りに、
「いただきます」
一人と一体、その声は綺麗に重なった。
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「昼食と夕食、ルヴィアは何食べたい?」
「そうね、えっと──」
夏風は心地良いものの日差しの紫外線はまだ警戒すべきものがある。
昼食と夕食の素材を買いに出たルヴィアは、刀の腕に乗り座って、差してもらった日傘の影から今日のご飯に思案を巡らせた。
些細なやり取り……だが、一人と一体は分かっていた。
今こうして話せるのは二度あるかは分からない、ただ一度の奇跡だと。
分かっていたから、ルヴィアは遠慮せずに刀に、今までは見ているだけだった献立の中から、思い出して、美味しそうと思ったものを、ありったけ刀へと伝えた。
「分かった、任せろ」
商店街で必要な食材を買い揃えに行く。
そして日傘を降ろしたところで、刀はそこで初めて自分の両手が埋まっている事に気がついた。これでは買い物も侭ならない。
「手が塞がってるじゃねえか。
──ルヴィア、ちょっと荷物を持ってくれ」
「分かったわ。持たせたばかりじゃわるいもの。
それに、今なら重い物でも壊れずに持てそうな気がするの。どんなものでもがんばれるわ」
既にこの場の常連として、買い物にルヴィアを連れてくる刀の姿に驚く人は以前より遙かに減った。だが、そのルヴィアが、動き細やかに楽しそうに話をする姿には、流石に驚きを隠せない人の方が多かったが、特に刀に変わるところがない為、そちらでも改めて大きな変化は起こらなかった。今日も商店街は平和である。
「刀、あれは何?」
「お菓子屋さんだな。寄っていくか?」
「そうね──……広い! 刀のお勧めは何かしら?」
店内に入れば、大して広くもない敷地に大量のお菓子が山積みに陳列されている。一つ抜けば全てが崩れてきそうだ。
「そうだな、せんべいとかは悪くないな。飽きずにずっと食ってられる」
「じゃあ、それと……あ、あそこのクッキー箱の写真美味しそうだわ」
「それだったら、両方買っていくか。ルヴィア、一緒に食べよう」
「うんっ!」
ルヴィアが瞳を輝かせて、刀の腕から身を乗り出して辺りを見やる。
そのあまりにも活き活きとした様子に刀の頬が柔らかく緩んだ。
「刀、何を笑っているの? 何か楽しいことあった?」
「……いや、別に。嬉しい事ならあったけど」
「変なの!
でも、刀が嬉しいならきっとそれは良いことだと思うわっ」
そう跳ねるように告げて、ルヴィアが表情を輝かせた。
『ルヴィアが話し動ける、この瞬間が嬉しいのだ』──と言うには、少し説明が大変であったから、刀はその時だけ言葉の代わりに笑顔で返した。
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
「せっかく料理手伝ってもらうから、ルヴィア用のエプロンが欲しいな。それと、今日は日差しは強いし……日傘もいるか?」
歩きながらルヴィアを見やって問い掛ける。いつもと同じ重さなはずなのに、動いている分『生きている重み』を感じるルヴィアが、その瞳をパッチリと開けた。
「ほしい! それがあれば、私も自分で日傘が持てるのねっ」
「ここの近くで両方……となると、あの店か。
──ルヴィア、姉妹に会いに行かないか?」
ルヴィアの表情が一瞬、僅かな疑問から停止する。次の瞬間、その深紅の瞳を限界まで見開いた。
「え──いるのっ?! いるのね!
ねぇ、無事!? その子は無事っ?」
「俺も久し振りに会うから……待てって、俺の服引っ張るなってっ」
座ったルヴィアの目の前にある服の布地をぎゅうぎゅう引っ張られながら、刀は旧市街にある、一軒の古風なアンティークの人形が並ぶ店を訪れた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年05月29日
参加申し込みの期限
2019年06月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年06月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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