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あくがるる蛍なりけり
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数度のコール音の後、青いスマホ―カバーが開かれ耳に当てられる。
「こんな時間に何の用だ、竜せ……」
「なあタイラ! 次にバトルいつ!? 明日!?」
「はっ? なんだ唐突に」
『はいもしもし』の出だしもなければ、相手が出た瞬間その返答へ食い気味に被さったりと、電話応対だけでも遠慮のいらぬ間柄なのが見てとれる。
驚いた素振りも見せず、電話越しに響いて来る元気なトーンにタイラは一呼吸おいて返す。
「明日はともかく、お前宿題は進んでいるのか?」
「宿題は……おいといて」
「おいておくな。まったくまずは宿題が優先だろう」
冷静且つ淡々とした調子が耳に届けば、竜世の脳裏に蘇るは先日の出来事。
ここで、あとでやるから! などと言ってもタイラが引かないのはもうよぉく骨身に染みているのである。
竜世少年、学んだ。
「うぐぐわかったちょびっとやるから明日! 明日バトルしようぜ! な!?」
「ちょびっと、じゃないだろ。ちゃんと、」
「だってタイラとバトルすんのすっげー楽しいしすきなんだもん!」
「なっ……!?」
目の前でぴかぴか揺れる蛍たち、そしてライバルの声。
光の中に今日のバトルの光景がありありと浮かんできて、気付けば竜世は心の底から叫んでいた。
スピーカーを通して、あまりにも真っ直ぐな声が直接脳へと響き渡った瞬間、タイラは思わず絶句し、頬が紅潮する。
自分とてこの威勢のいいライバルとのバトルは楽しい。
しかしそれを素直に口にすることはどうしたって憚れる、のに。この電話の向こうの相手はこうもあっさりと伝えてくる。いっそ羨ましい程に。
『たのむ!』と、こちらが見えていないというのに、真剣に手を合わせ拝んでいる姿が想像できる声が続いてやってくれば、タイラはふぅと大袈裟に息を吹きかけてから。
「いいか、まず宿題をやってからだぞ。……バトルするのはそれからだ」
「やったー! さすがタイラ!」
バンザイ! といった調子が鳴り響くのへ、受話器が拾わない程度の、小さな小さな笑みの吐息をこっそりタイラはついたり。
「じゃあ明日な! 絶対だからな!」
「わかっている。お前こそ寝坊するなよ」
「するわけねーじゃん!」
「しただろ。ついこの間」
「グウッ……も、もうしない! やくそく! じゃ、タイラおやすみー!」
「おやすみ……」
同時にボタンが押された。
またすぐ会える。バトルできる。
声を聞いた時からどんどん高鳴る鼓動に、今はワクワクが加わって。
竜世はスターライトナイトを掲げ持っては、両手足を投げ出し大の字で寝転がる。
「へへ……明日すっげー楽しみだな!」
相棒へ語りかけると、またその影が揺れ動いた。
先程から飛んでいる蛍たち、どこかさっきまでより明るくなったのには、まるで一緒に喜んでくれているように見えて、ますます笑顔を輝かせる。
「明日もバトルたくさんするから……早く寝なきゃ……」
約束をもらえた安心感ゆえか、興奮から一気に眠気がやってくれば、
あっという間に夢の中。
竜世は、ライバルとのバトルを思って健やかな眠りへ落ちていった。
通話を切った金糸の背後で、小さな光たちがどこからか舞い込んでは傍を浮かんでいるのには、全く気付かないまま。
タイラは、もう声の届かぬと分かっているスマホ画面へ向かって呟いた。
「今日もバトルしたばかりだというのに明日も待てないのか。あのトリ頭め……」
いつものような文句。ただし、唇は微笑んだ形を浮かべながら。
アイツの頭の中はギアの事ばかり。それがアイツらしい。
スマホをぽとりと落とすように横へ置くと、タイラはまた、どこか遠くを見つめる。
―― これから先も一緒にバトル出来ればいい。切磋琢磨し互いに己の力に変えられればそれで満足、
……だった。
切れた通話。声が聞こえなくなった今もなお、ずっとちらつく笑顔。
辛い時、苦しい時に真っ先に浮かぶ太陽の姿。
通話前に巡らしていた思考が戻って来る。
同じ親友でライバル。しかし何かが違うそれ。
―― ボクがアイツに拘る理由……など……。
首を振って否定をしようとした。
しかしそんなタイラの脳裏に、心に、未だ浮かぶその姿から、今までもらった言葉たちまでが鮮やかに思い出される。
信頼、優しさ、温めてくれる光が自身の身体を巡っていく感覚へ、タイラは胸を抑えた。
安堵感のような、幸福感のような……それでいて、今ここにいない存在へ枯渇しているかのような……。
―― ボクは、今、何を考えた……?
「そうじゃない!」
熱を持った心臓へ、思わず否定の声を発していた。
無意識に出た言葉に自分が驚いた。
ボクが、アイツを、なんて……そんなバカなこと、が……。
今、一瞬得た想い。名が浮かんだ気持ちは……気のせい、のはず。
放心したように、困惑したように、定まらない視線を泳がせていた露草色。
そこに、やわらかな、それでいてくっきりとした光の点滅が飛び込んで来る。
「ホタル? なぜこんな所に」
風を通していた窓。微かな隙間から迷い込んだのだろうかと、逃がしてやるテイで窓へ歩み寄り全開にする。
夜の黒を映すはずだったタイラの目は、そこにいくつもの光が遊ぶように揺蕩っている光景と出会った。
まるでタイラが出て来るのを待っていたように。
小さな光たちは、タイラの露草色を囲うように寄って来ては、それぞれが踊るように点滅を繰り返す。
「綺麗、だな……」
淡く、それでいて温かい光。
その光の中に、太陽の笑顔とバトルの風景を見つけた気がして、惑う心を一時休ませるのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蒼色クレヨン
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年05月03日
参加申し込みの期限
2019年05月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年05月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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