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せんせいといっしょ:若林先生編
雨の中でしか今は いきられないから
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●雨の日でもその部屋は●
その日は朝から、しとしとと雨が降っていた。
「ミルク……付いて来てしまったのか」
「みぇ」
真っ白いふわふわの子猫が、何故か星ヶ丘寮の自宅から出たばかりの
八神 修
の傘の下にいた。
好奇心旺盛なミルクは、連れていけとばかりに修を見上げて可愛く鳴いて見せる。
仕方ない。
このまま手を煩わせていても学校への到着が遅くなるだけだし、意外と泥の跳ねる雨の路上で、純白の毛が今にも汚れそうで気が気じゃない。
修はミルクを抱え、学校に連れて行く事にした。
尤も、教室には置けないから、授業中は新聞部の部室で留守番だけれど。
「大人しくしてたら、お昼休みは学校を見せてやるよ」
「みぇ」
今日はすっごい良い天気だなぁ。
雨雲立ち込める空を見上げて、人とは違う事を思う少年がひとり。
エスカルゴ・臼居
。
ある日を境に引き篭もりになってしまった、鋭意留年中の3年生だ。
しかし何故か、
「そうだ、こんな時は学校に行ってみよう」
と、こんな雨の日、彼は自宅を出て学校に足を向けた。
……え、なんで? と聞かれたら、彼はきっと「補修とか出席日数も一応は気にはしているつもりなんだけど」と答えるだろう。
そんな、彼にとっての『良い天気』の今日。
梅雨時も近いせいか、島の空気は湿気で蒸している。
ムシムシした微妙な暑さにダレているだろう人々を他所に、彼はのんびりと緩やかな坂を進んでいく。
雨の日は良い。
傘で顔を隠せるから、学校までの道も人と顔を合わせなくて済む。
みんなが授業で教室に詰めている間に行けば、殆どの人には気付かれる事なく、こっそりと辿り着く事だって可能だ。
まるで自分だけ自由に動き回れるように。
(といっても、いきなり教室なんか行けないし)
人がいっぱいで怖いし、授業中に登場なんてしたら思いっきり目立つ。
(かといって、保健室はいきたくない……)
エスカルゴは女性が苦手だった。
鷲尾
先生は大人の女性の色気たっぷりで、香水の匂いもしそうだから……保健室にはちょっと近付けない。
どうしようか。
見えてきた自転車置き場を脇見しながら、一考。
(……そうだ、あの人のところならきっと大丈夫)
彼は以前担任だった先生の顔を思い出し、裏校舎に上陸した。
「尚治……! 久し振りじゃないの」
クロスと蝶を閉じ込めたチャームのヘアゴムで髪を結んだ沙穂先生が、目を見張る。
けれどエスカルゴの足元の湿りを見るとすぐに落ち着いて、控え室に招いた。
今日はまだ、誰もさほりに来ていないようだ。
因みに、尚治というのは彼がエスカルゴを名乗る前の、戸籍上の名前だったりする。
沙穂先生は彼が雨で冷えていないかさり気なく気遣って、温かいお茶を出した。
(変わらないな……沙穂さんも、ここも)
部屋に微かに残っているのは、絵の具や陶芸で使う土の乾いた匂い。
沙穂先生自身は、あまり化粧気もなく清潔な雰囲気だし、ここで寛いでいるとなんだか安心するのだ。
(ここでリラックスしてから教室へいこう……)
そう決めてのんびりしているエスカルゴを、沙穂先生は特にどうこうしようとはしなかった。
無理しなくても良いと、言外に示しているように。
教室に近付くにつれざわざわとした空気が耳と肌を刺激して、エスカルゴの足は止まってしまう。
(やっぱ無理……)
分かってはいたけれど、超えるべきハードルは壁のように高かった。
そっと数歩下がって、踵を返す。
(先生、卒業できない生徒で ごめんね)
たぶん、とーぶんは出来ないかな、なんて心で呟きながら、扉で仕切られた賑やかな空間から、少しずつ遠ざかっていく。
『先生としては、卒業していく生徒の姿を見たいものなんだけどね』
部屋を出る時にそう零したのも、また本音のひとつなのだろうけれど。
『ここまで来てくれただけでも、すごい一歩なんじゃないかしら』
エスカルゴが会いに来て、沙穂先生は嬉しそうだった。
また、あの顔を見られたら……。
今度はいつ、見られるだろう?
来た時と同じように傘を差し、それでもエスカルゴの気持ちはちょっとだけ、変わったのかも知れない。
「あー、次の授業は体育かぁ」
ボサボサの髪をなんとなく掻き上げて、嫌なんだよねぇ、運動苦手だしと口の中で呟くのはしょっちゅう気だるそうな印象の
壬生 由貴奈
だ。
「ちょっとサホるかな……」
相談したい事もあったし。あと眠いし。
次々と用件(?)を付け足しながら、由貴奈は教室から消えた。
体育の授業をさほるのが何回目かなんて、とっくに忘れてしまった。
「ま、いっか。お邪魔しまーす。先生、眠いんで寝ます」
言いながらソファに直行して突っ伏した由貴奈に、沙穂先生は肩を竦める。
「やれやれ……あ、そんな風に突っ伏してたら、鼻が潰れちゃうわよ」
それが聞こえたかどうかは定かじゃないけれど、そのままぐーすかぴーといく筈だった彼女はむくりと起き上がった。
「……はっ、そうだ、今日は相談もしにきたんだよぉ」
「そうだったの」
「……え、なんで意外そうな顔すんの先生」
「いつも眠いだるーいって言ってるからね」
ふふっと笑い、沙穂先生はごめんなさいねと向かいのソファに腰掛けた。
由貴奈は成績こそ優秀なものの、授業態度は良くない。
寝ていたり、クッキーを食べている事も多いけれど、それでもノートはきっちりと取っていて、課題もこなすし試験対策もしっかりしている。
真面目なのか不真面目なのか分からない部分もある少女だったけれど、そんな由貴奈の目がいつになく真剣さを帯びていた。
「――先生、ちょっと今年留年したいんだよねぇ……どうすりゃいいんだろ」
「留年……?」
由貴奈の悩みに、沙穂先生は怪訝な表情を浮かべる。
「いやさ、後輩が来年こそ寝子高に入学してくるかもしれないからさ。それを待つのもいいかなーって……」
彼女が中学生の頃可愛がっていた後輩が、寝子高に入りたいと言っていたのだ。
その後輩は事故に遭い、今どうしているかも分からないけれど……この学校自体が、約束の場所のように思えたのだろう。
「入れ違いで入ってくる後輩と一緒に、学校生活をしたい訳ね」
沙穂先生の問いに頷く由貴奈だけれど、先生は難しい顔をしている。
「留年って、出席日数や単位が足りなかった人の為の措置だからね。ちゃんと授業出て成績も出してる由貴奈だと難しいなぁ」
腕を組んで悩む様子の沙穂先生に、由貴奈は続ける。
「授業全部すっぽかせばいいんだろうけどさ。得るものが無いのに学校行くのって変でしょ。父さん母さんにも申し訳がないし」
由貴奈にも分かってはいるのだ。
知り得る限りの手段で留年しようとしても、何処かに上手くいかない・納得出来ない部分が見えてしまう。
それに加えて彼女の両親が他界している事も、由貴奈の思いにブレーキを掛けていた。
沙穂先生も頭を悩ませる。
「学校にちゃんと通っていて留年する方法、思いつかないなぁ。
私の立場としちゃ、出来る方法があってもホイホイ勧められないし」
留年せずに卒業出来る方が、生徒にとっても良いのだ、本来は。
「ここに来るかも分からないんでしょう。
マタ大とか近場に進学や就職して、暇な時に遊びに来るのじゃダメなの?」
「んー……」
由貴奈としては、同じ学園生活を送りながら後輩と過ごす時間が欲しいのだろう。
しとしとという雨音の中、二人はしばらく一緒に唸っていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
羽月ゆきな
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月26日
参加申し込みの期限
2013年08月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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