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寝子島高校
NECO MUSIC FES 1370!
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舞台袖で飛び跳ねる。セットした黒髪が乱れるけれど、もう構うものか。ステージに立ってしまえば髪のかたちなんて全然構わなくなってしまうのだし。
「よしっ、じゃあ、遠海ちゃん!」
黒い瞳に太陽の光を煌かせ、
雨寺 凛
は振り返る。緊張した面持ちでショルダーキーボードの肩バンドを握りしめている
楡宮 遠海
の傍に立つ。白い頬が一層白く見えて、緊張しているのが傍目にとても感じられて、上級生たる凛は殊更に明るく笑ってみせる。
「待ってましたネコフェス!」
関節まで白くなるほど固く握りしめられた遠海の手を取る。おどけた仕草で振り回して、くるり、その場でターンする。頭ひとつ分は高い遠海の顔を覗き込む。
「今年も軽音楽部が盛り上げちゃうよ!」
凛が軽音楽部としてネコフェスの舞台に上がるのは、去年に続き今年で二回め。去年とはメンバーが違うけれど、
「遠海ちゃん、頑張るよー!」
「っ、……はい!」
軽音部としてはトレエンナーレ以来の大きなステージを前に、遠海はほんの少し上擦った声で大きく頷く。
(ネコフェス……)
寝子島きっての音楽祭への初めての参加、加えて先輩とのダブルヴォーカルともあって、緊張しないというわけにはいかない。
(……でも)
緊張ばかりしていてもお話にならない。出番までに色んな人の色んな音楽をたくさん聴いて、気持ちは昂っている。この昂ぶりも緊張感も悪いものではないことを、元インディーズバンドのキーボーディストである母の影響を受けて色んなバンドで色んなステージを経験してきた遠海は知っている。
(ここは、思い切って)
「遠海ちゃん、はいポーズ!」
後輩である自分の緊張を解きほぐそうとして敢えて悪戯っぽく笑いかけてくれる凛に応じ、遠海は求められるまま水着姿でポーズを決めてみせる。
開き直った風にポーズしてから、自分の体型にコンプレックスのある遠海は思わず呻く。スレンダーと言えば聞こえはいい。けれど元気いっぱいなオレンジのビキニスタイルな小柄な先輩に比べてみても、
(この……ちっぱいめ!)
自分のささやかすぎる胸はどれだけフリルをあしらった水着で誤魔化しても誤魔化せない。
怒りをこめて自分の胸を掴もうとして、流石に人目がある場所でそれは思いとどまる。それに掴もうにも掴めず悲しくなるだけだ。
行き場のない手を頭に装着したヘッドセットマイクの位置調整に向かわせる。
「雨寺先輩」
「ん?」
「ありがとうございます」
自分の胸に対する紆余曲折はあれど、先輩のお陰でともあれ緊張は消えている。
「ううん、どういたしまして!」
ギターを手に、凛は快活に笑った。演奏を終えて舞台裏に戻って来たヴァイオリン弾きの二人組に朗らかに手を振り、交代で舞台に駆けだす。
ステージにスタンバイしての一言目は決めている。スタンドマイクを掴み、腹の底から声を張る。
「寝子島高校軽音楽部でーす! 皆さん盛り上がってますかー!」
夏の暑さも吹き飛ばす元気いっぱいな少女の声に、満開のパラソルの下から雄叫びにも似た返事が返って来た。
空気をびりびり震わせる会場の熱気にあてられ、凛はその場でぴょんぴょん跳ねる。凛と会場の大音声にちょっぴり圧倒されたような遠海と目を合わせてアクセル全開な笑顔を浮かべる。その笑顔のまま、再び客席と向き合う。
「……でもまだまだこんなもんじゃないでしょう?」
挑発的に言い放ち、ギターをかき鳴らす。太陽よりも騒がしく鳴り響くギターに合わせ、遠海がキーボードを叩く。
「さぁ、」
遠海の演奏を背景に、凛は笑った。
「夏の太陽にも負けないくらいアツいステージを披露しちゃうよ!」
一曲目は去年も演奏した『フェス』。これは去年も来てくれた人への、
(ファンサービス!)
流れ始めるキャッチーなメロディに、去年の盛り上がりを知る客席から歓声と手拍子があがる。
(今年だって負けないくらい盛り上げるよ!)
去年は凛がメインヴォーカルをつとめたけれど、今年は遠海とのダブルヴォーカル。粒を揃えたギターの音にキーボードの軽やかなタッチが重なる。疾走感の増したテンポに絡めるのは、女の子二人ならではの爽やかな歌声。
去年と同じ歌ながら去年の豪快さとはまた違う音に、それでもやはり一度聞けばコーラスに参加できるメロディにつられ、客席から空に向けてたくさんの腕があがる。ステージの上からでも観客の笑顔が見えた。こちらを真直ぐ見つめるひとたちの中に知った顔もちらほらと見えた。
客席の反応に、凛と遠海は目を合わせて笑い合う。
(何度も練習したけど)
凛と息ぴったりに力いっぱい全身で歌い上げながら、遠海は思う。
(とてもいい歌だな)
ネコフェスの音楽に対する熱を集めて高めて、大きな波にするような、そんな音楽。客席もステージもみんなひとつにしてくれるような心躍る音楽。
曲の持つイメージを最大限に活かすよう、遠海はキーボードに指を走らせる。身体中を歌声で響かせる。
凛のギターが高らかに歌う。耳に残るサビを繰り返せば、客席から負けじとコーラスが返って来た。
「さぁ、次は新曲! この日の為に作ったんだ!」
切り揃えた黒髪をかき上げ、水着の胸元から汗の玉を散らし、凛は音の余韻の残るステージに声を放つ。それに合わせ、遠海が熱く疾走するようなビートをキーボードで表現する。
「Summer Beat!」
空にまで駆け抜けて行きそうなキーボードの音を、凛の爽快感満載のギターが更に高く跳ね上げる。
「ネコフェス、まだまだ行けるかーー!!!」
イントロから全力で相棒の赤いギターを掻き鳴らし、凛は夏空へと吼えた。
「ネコフェス、まだまだおわってないよーーーーーーー!!!」
遠海が普段のクールさをかなぐり捨てる勢いで叫ぶ。自分の声に自分で驚いたようにぴょんと跳ねて、凛と一緒に、客席と一緒に笑い合う。
楽器の音も真夏の太陽も、客席と自分たちのテンションも最高潮、
(楽しい! 楽しい楽しい!)
心に湧きだす気持ちに逆らわず、遠海はキーボードに指を走らせる。
(もうこうなったら、)
凛と目が合う。心底楽し気な凛が客席を向く。次に凛が言う言葉に自然と予想がついて、遠海は凛と一緒の方向に目をやった。
「ラストまで!」
「突っ走るよ!」
乱れた息もそのまま、舞台袖に引き上げる。自分たちの音楽が終わっても収まらぬ興奮に、凛はギターを抱きしめ舞台裏でじたばたと足踏みをする。汗塗れな全開の笑顔を遠海に向ける。
「いやぁ、今年も最高に楽しかった!」
舞台裏を駆け回るスタッフたちの邪魔にならぬよう、端っこの方に移動しつつ、凛は声を弾ませる。歩きながら、隣の遠海を見遣る。
ステージでの弾けるような笑顔が嘘のように、遠海はいつもの淑やかな表情を取り戻しているけれど、
「遠海ちゃんも楽しかった?」
問えば、太陽よりも眩しくきらきらと輝く眼差しが返って来た。全身に音楽を纏わせ、遠海は大きく頷く。そっと差し上げられた手に、凛はハイタッチをする。ついでにその手を取ってふたり一緒にその場で飛び跳ねる。
「遠海ちゃん」
「はい」
「本当に、」
本当に、と凛は繰り返す。顔中で笑う。
「……音楽って最高!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
70人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年03月28日
参加申し込みの期限
2019年04月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年04月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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