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NECO MUSIC FES 1370!
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眩しいほどたわわな胸やしなやかな腹にレースの装飾をあしらった赤葡萄酒色の水着を纏い、
巫部 紫苑
は白い砂浜を歩く。
潮風に遊ぶ亜麻色の髪を細い指先でかき上げようとして、ふと緋色の瞳が和らいだ。指先に甘いクリームがついている。
反対の手に持つ七色ソフトクリームが溶けて垂れて指を濡らしていることに気づき、紫苑は淑やかな仕草で冷たいクリームをぱくり、口に含む。ついでに指先についたクリームもそっと舐めとる。ちょっぴりお行儀の悪い自分の仕草にくすりと微笑みながら、見回すのは会場のそこここに開いたいくつもの屋台。
海鮮焼きそばに大玉たこ焼き、生フランクフルトに練乳掛け放題かき氷。屋台をぐるりと一眺めして、紫苑はのんびりマイペースに歩を進める。
まだ午前中、時間はたっぷりある。それはつまり、底なしのお腹を持つ紫苑にすれば屋台全店全メニュー制覇も可能ということ。
(さあ、参りましょう)
ふんわりおっとり微笑んで、紫苑は一番端に位置するフライドポテトの屋台に向かう。
「はーい、まずは記念撮影!」
友達の構えるスマホに向け、
青山 絢
は笑顔を見せる。インカメラに映るミントグリーンの水着を纏った自分の姿にほんの少しはにかみながら、
「絢ちゃんもピースピース!」
「ほらほら、もっと笑って!」
夏のお祭りの雰囲気につられてはしゃぎっぱなしの友達に言われるがまま、ポーズをしてみせる。
(女三人集まれば姦しいけれど)
「じゃ、行こ! とつげきー!」
「腹が減っては戦は出来ぬ! だよー!」
これはちょっとハイテンション気味じゃないのかな、と屋台に向けて駆けだす水着姿の友達二人の背中に思ったりもする。
とは言え、光り輝く真夏の太陽に照らされた海も砂浜もキラキラ輝いているし、ステージからはご機嫌な音楽がずっと鳴り響いている。海辺の会場を歩く人々は大抵水着姿で、見回す限り誰もがみんな、真夏の開放的な空気のもと、しかも夏のミュージックフェスとあってとてもはしゃいでいるようにも見える。
(羽目を外したくなるのはわかるけど)
根が大人しい絢からしてみれば、周囲や友達の雰囲気について行き切れていないところもある。
(……こんなのでも、女優志望なのよね)
ともすれば人見知りさえしてしまう自分の気質に苦笑いしながら、屋台と人込みへ元気いっぱい駆けて行く友達の後を追う。
太陽は午前から全力全開、少し歩いただけで汗が噴き出す暑さではあるけれど水着のおかげで然程不快感も感じない。吹き寄せる潮風も、素足に触れる砂の熱も心地が良い。
(……うん)
両手いっぱい食べ物を抱えた赤葡萄色の水着の女の子とすれ違いながら、絢は淡く微笑んでみる。夏フェスも、浮かれる人々も、賑やかな音楽も。まだちょっぴり雰囲気に馴染めていないけれど、悪くはない。
「絢ちゃん!」
「こっちー!」
並ぶ屋台の前で騒がしく手招きする友達のもとへと駆けだす。さっき見かけた女の子に張り合うわけではないものの、焼きそばにたこ焼きにフランクフルトにイカ焼きに、ペットボトルのジュースにお茶も買い込んで、観覧スペースの一角にレンタルパラソルを立てスペースを確保する。
「じゃじゃん! 日焼け止め!」
「珠のお肌は守らなきゃね!」
キャアキャアと騒ぎながらみんなで日焼け止めを塗り合ったあとは、買い込んだ食べ物で腹ごしらえ。お祭りの食事な上に女三人とあれば姦しいも姦しい。これが美味しいあれも美味しい、お祭りなんだからカロリーなんか気にしちゃだめ、賑やかに話したりもぐもぐしたり、聞こえ始めた激しい音楽に突然立ち上がって踊り出してみたり。
「絢ちゃんもホラ立って!」
「踊ってカロリー消費よ!」
友達だけではなく、周りの観客からも音楽にあわせて歓声があがる。空気が揺れそうなほどに鳴るドラムに合わせ、周囲の人々が飛び跳ねる。
「う、うん」
友達に左右から手を取られ、始めはおずおずと立ち上がった絢も、音に充てられ歌に充てられ、盛り上がる会場の空気に充てられ、みんなと同じように歓声を上げ始める。飛び跳ね始める。
どきどきと弾んでいつのまにか汗塗れになった胸を抱えて海に飛び込み、音楽を聴きながら波に揺られてみたり、波打ち際で水の掛け合いっこをしてみたり。声を掛けて来るナンパで明るい男たちを、
「今日はね、女同士で楽しむ日なの!」
笑って軽くあしらってから、絢はぱちりと瞬いた。
(これが私?)
お祭りの空気に染められているとは言え、普段の自分からは考えられない言動をしている気がする。
海で遊ぶのに飽きれば、パラソルの下に戻る。シートに転がって催促する友達の背中に海水浴で流れた日焼け止めを塗ったり、交代で塗られたりしてからはまたライブ鑑賞に盛り上がる。
「なんだか、」
シャウトするバンドボーカルに合わせて叫び、息を切らしながら絢は大声で笑った。
「羽目を外すのって結構楽しい!」
いつもと違う絢に、友達ふたりは顔を見合わせ笑い合う。
「夏ははっちゃけてナンボだよ!」
「そう、……そうなんだ!」
瞳をきらきらさせて大きく頷いた絢は、興奮のあまりビキニのトップを外そうとする。
「わあ、だめだめー!?」
「はっちゃけすぎー!?」
キャアキャアと必死な風に喚く女子高生たちの声に、通りがかった
三折部 朝衣
は黒い瞳を丸くする。煌く日差しをサーファーガールらしく健康的に日焼けした腕で遮り、お祭りにはしゃぐ女の子たちを見遣る。
(若いわね)
ライトブルーのトライアングルビキニにデニムのホットパンツ姿な朝衣はサンバイザーとサングラスの下の頬を綻ばせる。そんなに歳は離れていないだろうけれど、社会人と高校生では立場も責任も違う。
(流石にあそこまでははしゃげない、……かな?)
胸元と手首を適当に選んで飾ったシルバーのアクセサリーにちょっと触れる。そう思ったのも束の間、
「あっ、みおりーん!」
「キャア、久しぶり!」
寝子高時代の友人たちと合流すれば、心は高校生時代と同じように華やいだ。夏休みとあって島に暮らす友達だけではなく、本土に進学したり就職したりした友達もいる。
「わ、久しぶり! 元気してた?」
何人もの友達との久しぶりの再会に、知らず声が弾む。会場が海であるからか、集まった友達は誰も彼もが水着姿。年頃の女子が水着で大勢集まってはしゃいでいるとなれば、
(まぶしい)
朝衣はみんなと会えた嬉しさに目を細める。しばらく会っていなかった子たちも、五月に誕生日を祝って集まってくれた子たちも、みんなどこかしら大人びて見える。
(なんだか同窓会じみてきた)
みんなでわあわあと笑いながらはしゃぎながら会場を歩く。砂浜の一角にパラソルとシートを敷けば準備完了、あとはライブを楽しむばかり。
「今回も『月曜日の野良猫』出るよね?」
「樋口センセ、今頃緊張してるかな?」
「まっさかー、いつも通りじゃない?」
高校時代の担任だった
樋口 弥生
は普段は上品で大人な雰囲気だが、音楽仲間と組んだバンド『月曜日の野良猫』のギタリストとしてステージに立てばがらりと雰囲気を変化させる。和服姿で琴を鳴らすいつもの姿とは一変、ポップな姿でエレキギターをテクニカルに激しく掻き鳴らしたりもするのだ。
「あっ、来た! 来た来た、センセー!」
「樋口センセー! カッコいー!」
ステージに現れた『月曜日の野良猫』ギタリストの樋口弥生に向け、友達が歓声を上げる。もちろん、朝衣も大きな声で声援を送る。
「キャア、こっち向いた!」
「せんせー!」
手を振る樋口先生に手を振り返したり、先生の奏でる音に合わせて手拍子したり。それだけで充分盛り上がったところに、後に続くバンドも皆、心を躍らせ身体を踊らせてくれる音楽ばかり。皆で騒げば、心はいつのまにか揃って女子高生の頃に戻っている。
弾む心のまま、皆でわあわあと海で泳いでみたり。
泳ぐのに疲れれば音楽を聴きながらのんびり日光浴してみたり。友達とサンオイルの塗りっこをするのも忘れずに。
「みおりんみおりん」
「んー?」
「最近恋愛方面は?」
気ままに過ごすうち、寝子高で一緒にサーフィン部に所属していた頃からの友達、よっしーに恋バナを不意に振られ、朝衣は思わず瞬く。見る間に紅くなるその頬に脈ありとみて、よっしーはぐいと身を乗り出した。五月に聞いたときは芳しくない反応だったけれど、あれから三ヶ月も過ぎている。二十歳の女に運命の出会いがあってもおかしくはない。
「え、なになに? 恋バナ?」
「いいねえ、混ぜて混ぜて!」
楽しそうに混ざって来た他の友達やよっしーの顔を見遣り、朝衣は最近新しく彼氏が出来たことを白状する。
「えええ、サマーバレンタインのイベントで?」
「何それいいなあ、本土に行かずに寝子島に居れば良かったー」
「それでそれで? どんなひと?」
重ね重ね根掘り葉掘りな質問攻めに遭い、朝衣は目を白黒させる。頬を赤くしながらも聞かれるまま、彼が三歳年上なことやまだ二回しかデートしていないこと、サーフィンをしていること、波に乗る姿が美しいことを惚気気味に話していると、
「あれ、朝衣?」
「あ……遥人?」
当の彼氏が通りがかった。ひとりで海と音楽を楽しみに来ていたのだという彼氏――住沢遥人に向け、よっしーや他の友達が朝衣の背を押す。
「三回目のデート!」
「行ってらっしゃーい!」
冷やかす友人たちを一睨みして、朝衣はくすくすと笑う。きょとんとしたような表情を見せる恋人を見、手を振る友達に手を振り返す。送り出してくれる友人の厚意に甘え、三回めのデートと洒落込んでみようか。
「ひゅーひゅー!」
「お似合いだよー」
「……もう!」
友達に冷やかされ、溌剌としたイメージの女性が恥ずかしそうに拳を振り上げる。恋人らしい男性と人込みに紛れて行く女性の背中を何気なく視界に入れながら、
鴻上 彰尋
はほんの少し頬を緩めた。
汗の滲む頬を手の甲で拭い、視線を上げて会場を見渡す。小脇に抱えたシートを抱え直し、音楽の鳴り渡る夏空の下を歩く。
(ネコフェス、いってみたかったんだよね)
去年は参加できなかった分も今年は楽しめたらいいなと思い、水着を着こんで海岸まで出て来た。
(……うん)
テンポのいい音楽につられて歩みが弾む。観覧スペースの空いたスペースにシートを敷いてゆっくり音楽鑑賞できる場所を確保し、さてどうしようかと潮風に額を撫でさせる。露店でかき氷や焼きそばを買って来ようか。それともしばらくは音楽を楽しもうか。
海岸の入り口で貰って来たパンフレットをぺらりと捲る。アマチュア演奏中心な午前の部にも、プロミュージシャンが多く出演する午後の部にも、知った名前があることに笑みが浮かぶ。
(皆、自分の夢に向かって進んでいる)
ステージに立つ誰もが夢を掴んで輝いているように見えた。
(……俺は)
高校二年の夏休みの最中に思うのは、自分の夢。将来、自分はどんな道を選びたいのだろう。それを考えた途端、ひとりの少女の顔が浮かんだ。
流れて来る音楽に耳を傾けながら、ステージに知った顔を見つけて手が痛くなるまで拍手しながら、
(こういうイベントに来ていそう、かな)
彰尋の心の真ん中には、ひとりの少女の顔が消えずに浮かび続けている。
(一緒に楽しめたら)
ここに来るまで偶然に出会えることを期待していたけれど、
(ちょっとニャインで連絡を取ってみようか)
一歩だけ踏み出してみよう、とスマホを取り出す。
瞼の裏にあるのは、鬼灯市のときに見た彼女――
七夜 あおい
の笑顔。
屈託なく微笑む彼女が、少なからぬ悩みを抱いていることを彰尋は知っている。それは自分の悩みと通じるところもあるのかもしれないけれど、
(……今は)
たとえ一時の間だけでも、楽しい気持ちになって欲しかった。せめて今だけは悩まずに楽しんでもらえたら。そんな時間を一緒に過ごせたら。
もしも会えたら、自分の将来や夢についての悩みは一欠けらも悟られないように努めよう。一緒に居る時間をめいっぱい笑って過ごそう。
寝子ヶ浜海岸に来ていること、良かったら一緒に見られないかの旨を書き込み、送信ボタンを押す。音楽を耳にしながらも画面ばかりを眺めていて、
(あ)
既読マークがついたことにどきりとした途端、
「彰尋くん!」
聞き間違えようのない明るい声をすぐ近くで聞いた。慌てて顔を上げて、
「こっちー!」
いくつもいくつも咲くパラソルの花の下、紺地に向日葵が描かれたワンピース水着にパーカーを羽織ったあおいの姿を見つけた。
「あおいさん!」
声が弾むままに立ち上がって傍まで駆け寄る。と、ふとあおいが顔をもたげた。
「あっ」
「え?」
「今流れてる曲」
好きな音楽を耳にしてきらきら輝く空色の瞳があんまり綺麗で、うっかり見つめてしまいそうになった。焦る。
「良い曲だね」
焦ったことを気取られないよう、先に立って歩き始める。
「前の方に見に行こうか」
人込みにはぐれないか心配になって振り返れば、あおいは笑って隣に並んでくれた。肩が触れるほど近くを歩いてくれるひとと少しの間でも一緒にいたくて、一緒に笑いたくて、彰尋は自分に出来得る限りに明るく朗らかに笑って見せる。
あおいが好きだと言った音楽に耳を傾ける。
あおいと一緒に買ったたこ焼きを半分ずつ分けて食べる。
それだけのことが堪らなく楽しくて嬉しくて、彰尋は胸を弾ませた。彼女を楽しませたかったはずなのに、自分の方が楽しませてもらっている気持ちになって、少し困る。つくづく、思い知らされる。
(ああ、俺は、……)
隣でどこまでも鮮やかに、突き抜けるほど明るい夏の青空のように笑う彼女が、
(好きだ)
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
70人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年03月28日
参加申し込みの期限
2019年04月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年04月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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