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NECO MUSIC FES 1370!
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準備があるから、と呼び出された
源 竜世
の家の前、
タイラ・トラントゥール
は金色の髪を夏風に揺らして少し考える。
(祭の支度?)
祭と言えばタイラが思いつくのは浴衣くらいのもの。
(浴衣ならばボクも持っているぞ)
傾げるうなじにジリジリと太陽が容赦のない熱を浴びせてくる。体温よりも熱を帯びた首筋を一撫でして、タイラは源家を仰ぐ。シーサイドタウンにある竜世の家。一階に竜世の母がひとり切り盛りする家庭料理屋、二階に居住スペースのある、――タイラが暮らす星ヶ丘のマンションとは違う、小さくて、あたたかなところ。
(祭、か)
伏せた瞼の裏を過るのは、少し前の『鬼灯市』でのできごと。あのとき覚えた哀しさや悔しさや、焦燥や無力感、それからどうしようもない恐怖は、全てまだ心の浅い場所にある。
(だが)
胸の痛みを小さな吐息にかえる。
(あいつも一緒なら大丈夫だろう)
心に呟いた途端、ふわり、太陽の熱とは違う温もりが胸に満ちるも、
(ボクは何を考えている)
違う、と首を横に振る。嬉しいのは、竜世と一緒に祭りに行けるからではない。
(ギアバトルが出来るから行くんだ!)
――今年はバトルできるステージがあるって!
祭りに誘う電話口で竜世が口にした言葉を言い訳じみて思い出す。寝子島に居なかった去年のことは知らないが、どうやらキャットロードで行われる祭でカプセルギアのバトルステージが組まれることは今年が初めてのことらしい。
(今度こそアイツに大差をつけてやる)
夏の日差しに汗ばむ掌をぎゅっと拳にして一歩を踏み出す。待ち合わせに指定された竜世の家の戸を叩く。
「こんにちは」
扇を射貫く矢の意匠の看板を見上げつつ挨拶の声を掛けた途端、
「来たかタイラ!」
勢いよく戸が開いた。開店時間ではないこともあって電灯の灯っていない和の内装の店内から、ふわり、柔らかな煮炊きの匂いが流れ出す。自宅ではあまり馴染みのない出汁の香になんとなく気後れを覚えるのも束の間、
「今日はお祭りの日だー!」
抱きつかんばかりに飛び出して来た竜世の格好にタイラは露草の眼を丸くする。
緋色に鮮やかな金色の炎の意匠のパーカー、フードには角の飾り、縁にはしっかり牙だってついている。一目見ただけで竜世が相棒と呼ぶカプセルギア『スターライトナイト』をモチーフとしていると分かる衣装を身に着け、竜世は如何にも得意げに顔中で笑った。
「タイラにはバルティーグルパーカー!」
それどころか、両手に抱えていた白地に虎模様のパーカーを広げてみせる。さあ着ろ今着ろと押し付けられ、タイラは眉をひそめた。
「なっ!?」
(バルティーグルのパーカーだと!?)
竜世が着ているということは、自分にもそれを着て祭に出かけろということなのだろうか。
そんな姿でなど恥ずかしい、と言いかけて、
「母さんが作ったんだぜ、すげーだろ!」
竜世が自慢げな顔で言い放った言葉に、タイラはその言葉を呑みこんだ。作者である竜世の母は今は姿が見えないが、竜世にするようにはあまり強く否定も出来ない。言葉に詰まっているうちにパーカーを着せられてしまった。
「おい、バトルと何の関係が」
「行くぜタイラ! スターライトナイト!」
やっとのことで口にしようとした否定の言葉も、スターライトナイトを片手に掲げた竜世の元気いっぱいな声に遮られる。もう片方の手で手を掴まれ、半ば引きずられる格好で駆けだす。
手を引く竜世の手は、太陽よりも熱かった。
(だっていっぱいにぎやかだぜ! ちょっと好きな日だぜ!)
タイラの手を引っ張りながら、竜世はたまらず笑う。
(だったらタイラさそって行かなきゃじゃん!)
鞄に仕舞うのも惜しくて片手に握りしめたスターライトナイトを太陽の光にかざし、少年はキャットロードを目指して走る。
「忠星!」
星ヶ丘に位置する瀟洒なマンションの一邸から真夏の太陽の下へ飛び出し、
煌 白燕
は純白の髪を揺らしてくるりと踵で回る。
「忠星!」
涼やかな声で呼びかけるのは、影となっているマンションのエントランスに佇む青年の名。
主と定めた白燕に繰り返し呼ばれ、
劉 忠星
は小さな辞儀に腰を折った。眩し気な眼差しを伸ばし、日向に凛と立つ白燕を見遣る。
「白燕様は変わらずよくお似合いですね」
白燕が纏っているのは、先に友人たちと訪れたイベントで着た己のギアからイメージされた衣装。白と緋を基調にデザインされた中華風の衣装は、白銀の髪と紅の瞳持ちながら闊達な顔つきした白燕によく似合った。
「どうだ、忠星。似合っているだろう」
忠星の嘘のない賛辞の言葉に、白燕は薄い胸を張る。
「まるで三国志の軍師のようではないか!」
鮮やかに笑って見せてから、白燕はちらりと首を傾げた。いつまで経っても忠星がエントランスの影から出てこない。
「忠星! 行くぞ!」
重ねて声を掛けると、忠星は明るい陽の下に出ることを躊躇する素振りを見せた。それでも主の言葉に従い、渋々と言った風に歩み出る。
「うん、忠星の姿も似合っている」
コスプレをして祭りに出るという主にコスプレを命じられ、抵抗も空しく黒地に銀龍が刺繍された三国志軍師風衣装を纏うた忠星は切れ長の瞳を困惑に細めた。
(まぁ、この衣装でしたら)
主たる白燕の命によりコスプレせざるを得なかったとはいえ観光地の民族衣装にも見えなくはない服装に、忠星は不承不承どうにかこうにか、自分を納得させる。そもそも今日はネコフェスなる大きな祭りの日。似たような格好で出歩いている者も少なくあるまい。
(ならば)
どのような格好をしていようが、
(私はいつも通り白燕様を見守るだけだ)
己の芯と定めた事柄は変わらない。
「それではお供致します、白燕様」
いつも通りに告げると、白燕はほんの少し鼻白んだように唇を引き結んだ。何かを言おうとして唇を開き、言葉を見つけられずにまた唇をへの字にする。刺繍の施された中国靴の踵を返し、陽の光よりも白い脛を見せて星ヶ丘の緩い坂道を駆け下り始める。
「白燕様」
主の名を呼び苦も無く後を追いながら、忠星は眉を寄せる。
(またご機嫌を害してしまった)
いわゆる乳兄妹の関係ではある。幼い頃は彼女を妹のように思っていたこともある。だが白燕が長じるにつれ、己の心は彼女を妹としてではなく、雇い主であるということを強く意識し始めた。
乳母の息子である己にとって、それはきっと当然のこと。そうであるはずなのに、白燕もそう思うことが自然であるはずなのに、
(……白燕様は未だ幼い)
彼女にとってついこないだまで兄のように慕っていた人間に主として扱われるのは、もしかすると裏切られたような、突き放されたような気持ちになってしまうのかもしれない。それがたとえ彼女の幼さによるものであるとしても、
(だが、ご承知頂かなくては)
彼女は己の主で、己は彼女の部下。それ以上の関係となることは許されまい。
「忠星!」
「はい、白燕様」
軽やかな仔猫の如きしなやかな動きで脚を止め、白燕が振り返る。幼子の仕草で力任せに駆けることでともかくも気持ちを落ち着かせたのか、その顔はいつも通りに笑っている。
コスプレ衣装の裾を鮮やかに閃かせ、白燕は最近好んで観ているテレビアニメのキャラクターのポーズを取って見せた。その手にはいつの間に取り出したのか、白燕のカプセルギア『サンゴクナイト』が握られている。
「軍師な私には自慢の部下の『サンゴクナイト』がいるのだ!」
宝物じみて小さな手で掲げられる小さな玩具の人形を眺め、忠星は一瞬言葉を見失う。
白燕の機嫌が直ったことには安堵しつつ、胸に苛立ちにも似た冷たい感覚が湧いた。その感覚を訝しみ、白燕から視線を逸らす。白燕の手に握られた人形を視界から外す。
(そんなおもちゃじゃ)
いざという時に白燕様を守れない。
「私も白燕様の部下なのですが……」
ぽつり、知らず口から零れた言葉に気付いて焦る。拾い上げようとするかのように口を指で押さえる。思ってしまった言葉もそうだが、口にしてしまった言葉も、
(まるでそのおもちゃに嫉妬してるようではないか……)
「白燕様」
「忠星は……」
失言を詫びるべく白燕に眼差しを向けた忠星が見たのは、ひどく悲し気な白燕の瞳。寂し気でありながらきちんと忠星を見据え、白燕は懸命に口を開こうとする。
「私にとってはまだ、……」
言いかけて、唇が力を失くした。睨むように見上げてきていた睫毛が伏せられる。細い首が小さく横に振られる。
「……なんでもない」
「……白燕様」
主と定めた少女の名を呼んで、忠星は次の言葉に迷う。迷ううち、聡明な少女は気を取り直したように鮮やかな笑顔を上げた。ひょいと手を伸ばし、忠星の纏う衣装の裾を摘まむ。
「うん、やはり似合っている。その……カッコいいぞ」
雪白色の頬をふわりと笑みに彩らせる白燕に、忠星は淡く笑み返して丁寧な礼を返した。
「……白燕様に言われると嬉しいものですね」
生誕時に健康を心配されていたのが嘘のような元気さで炎天下を駆け抜け、忠星を伴った白燕は目当ての会場であるキャットロードを目指す。
近づくにつれて聞こえて来る音楽に、増えて来る人々とその中に混ざるコスプレ衣装の人々に、白燕の足取りはますます軽くなった。
「忠星!」
「はい、白燕様」
アニメやゲームを中心とした音楽に賑わう商店街のあちらこちらに貼られたポスターの一部を白燕はきらきらと光る瞳に映す。
「なるほどカプギアで戦うこともできるのだな!」
「あちらのようですね」
コスプレパレードに賑わう通りを過ぎ、通りに面した店舗の壁一面がガチャガチャに占められた玩具屋の前に辿りつく。店舗の前には小規模なステージと、それからその脇に控えるバンドの面々。
特設ステージ上で繰り広げられるカプセルギアの熱戦には、
「うひゃー!」
古尾 桐子
を始めとした小さな観客たちがかぶりつきで熱いまなざしと声援を送っている。
「盛り上がってるッスね!」
応援していたアニメキャラコスプレの女の子と相棒のギアが勝ちを収めたことに両拳を突き上げて喜び、隣に居合わせたサイバーパンクなコスプレの知らないお姉さんとハイタッチを決め、桐子は朗らかに笑う。
「こりゃあ参加するっきゃねーッスね!」
「私も参加しちゃおうかな!」
人懐っこくて明るい桐子と手を取り合ってぴょんぴょん跳ねながら、『CY-KILL』のヒロイン衣装な
仙藤 蒼
も大きく頷き返す。
「ヒャッハー!」
「やっほー!」
ふたり揃って参加申し込みに向かおうとして、桐子はふと自分の服装と蒼の服装を見比べる。ついでにステージも見遣ってみれば、次にステージに登場した参加者もアニメキャラクターのコスチュームをばっちり着こなしている。
「レンタルのお店知ってるよ」
「バトル参加までは結構待ちそうッスし、その間に借りてくるッス!」
行き会った縁とばかり、蒼と一緒に黄色い着ぐるみ店員のいるコスプレ専門店に向かい、桐子が選んだのはアニメ『ニャッと安心 宇宙海賊!』のキャラクター。
「ふっふー、今日のウチは宇宙海賊スペースキリコッス!」
赤毛ドクロの眼帯、未来チックなレプリカ電子銃を片手に、スペースキリコは迷彩柄の海賊ジャケットの裾を翻してくるりと回ってみせる。
「似合う似合う!」
「うっしゃー!」
わあわあとはしゃぎながらコスプレパレードに賑わう来た道を戻る。参加受付の玩具屋店主に尋ねると、出番まではまだもうしばらくかかるとのこと。
「お?」
ステージ脇で音楽を演奏しているバンドのお兄さんたちの傍の看板に、『君の好きなバトルBGM演奏するよ!』の文字を見つけ、桐子は栗色の眼を輝かせた。
「おー、流石特設バトルステージッス! こりゃテンション上がるッスね!」
大はしゃぎしてくれるボーイッシュなギアマスターに、演奏を終えたバンドの面々が手招きをする。誘われるままぱたぱたと近寄り、桐子はギターのお兄さんが差し出してくれた楽譜を受け取った。この中の曲なら何でも、と言われ、桐子は目を丸くする。
「こんなにたくさん! すごいッス!」
照れくさそうなお兄さんたちともハイタッチをしてから、桐子はライブ演奏を聴きながらリクエスト曲の選定にかかる。
「何にする?」
「えっと」
隣に立って楽譜を覗き込んでくる蒼と頭を寄せ合い、
「テンションが上がりそうなのがいいッス」
「これとか、それとか?」
蒼が示したのはロボットアニメのオープニング数曲。
「うん、じゃあこのロボットアニメの曲頼むッス!」
バンドのお兄さんたちにリクエストを済ませ、出番の訪れたステージに立つ。
「うっしゃー! ウチの番がきたッスね!」
迷彩ジャケットの襟を立てて気合いを入れる桐子と対峙するのは、幾何学模様マントを翻す蒼。
「次なる対戦者は『宇宙海賊スペースキリコ』とギアマスターAOI扮する『CY-KILL・リディッシュ』!」
参加申し込みを受け付けてくれた玩具屋の店主が対戦カードを読み上げる。それに合わせて流れ始めるのは、勇ましいトランペットソロが印象的な一曲。
「おおー」
リクエスト通りの曲をステージ上に立った身体いっぱいに浴びて、桐子は顔中を笑顔にする。
「上がるッス! バトル開始ッス!」
握りしめた拳を空へ突き上げ、桐子は吼える。起動させるカプセルギアは、とあるアニメの量産型戦闘ロボットを意識して物作りを趣味とする桐子が組み立てたもの。
「今日のトルーパーは一味違うッスよ! 気分的に!」
テンションマックスなマスターの意志を感じ取ったかのように、トルーパーはターゲットのロック機能に優れるモノアイをピカリと赤く輝かせた。
赤の一眼に映るは、蒼のカプセルギアDiablo Azul。
「おー、蒼も塩見原重工ッスね!」
「だね、桐子ちゃんも!」
ボーイッシュな少女ふたりはステージ上で笑み交わす。そうして、ほぼ同時に互いのギアを起動させる。
「トルーパー、発進!」
「Diablo Azul、ゴー!」
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阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
70人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年03月28日
参加申し込みの期限
2019年04月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年04月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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