this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
伊豆で泳ごう! 夏の臨海学校!
<< もどる
1
…
10
11
12
13
14
…
15
つぎへ >>
「先生、お疲れ様です」
遠泳後の興奮冷めやらぬ浜辺の中、時子は尚輝の姿を見て思わず声をかけた。彼女の周囲には干物づくりに向かう生徒たちが居て、時子は尚輝と一緒に干物づくりをしようと決めると、彼を誘う。
「あ、ああ……いいんでしょうか」
「教師は参加できないとは聞いてないので……この機会にぜひ」
尚輝は悩んでいるのかいないのかよくわからない仕草をすると、彼女に向って頷いた。干物づくりの作業場では、ガイドによる簡単な説明がなされる。時子と尚輝はそれを真剣に聞いて、自らも干物を作るべく道具を手に取った。
「干物ってこう作るんですね」
「ですね。自分で作ったらより美味しくなりそうです」
時子と尚輝のほんわかした空気の横で、莉鳥と雅樹の腐れ縁コンビの周りはどことなく奇妙な空気が漂っている。
「なんでこうなるかな」
「そりゃ学校行事だからな」
「別行動でも、いいと思うわ」
「今更すぎる」
昼休憩で合流し、その流れのまま、ここまで来てしまったが――二人はいつも通り、噛み合っているようで嚙み合っていない会話を繰り広げていた。莉鳥は隣の雅樹を横目に見ながら、なんでこうなるかな、と思いつつ、こんな時間を悪くないと思う。
「流れで参加したけど、あなたはどうするの」
「猫鳴館での個人備蓄に使う」
「すごい食欲ね」
彼女は昼休憩での彼の食べっぷりを思い出し、次に干物をモリモリと食べる彼の姿を想像した。
「さっきのBBQもあんな親の仇みたいに」
「食べられるときに食べとかないとな」
「来年はそんなことしないで済むわよ」
「来年か……」
来年、という単語を聞いて雅樹の手が止まった。事情があって学年が違う二人は、同時に卒業できるわけではない。
――わからんな……なんだって、俺は未だに……。
彼がこう考えている横で、莉鳥もまた、
――もう終わったはずなのに、なぜ私は雅樹とこんな妙な関係が続いてるんだろう……?
と考えていた。雅樹は止まった手をなんとか動かすと、再び口を開く。
「もしかしたら、来年以降もこうしてるかもな」
「そうかしら」
莉鳥も莉鳥でいまいち噛み合わない返答をしながら、魚を捌いた。
「あなた大学で新しい彼女作るんじゃないの?」
「そう見えるか?」
「それは自分で考えて」
まだ見ぬ彼の大学生活を想像しながら、雅樹と莉鳥は自分たちの未来に思いを馳せる。ややぼやけたイメージにお互い頭を振りつつ、マイペースながら作業に集中した。ぱっくりと開いた魚を眺めて、莉鳥はこんなことを考える。
――本当に終わるのだろうか……こんな奇妙な関係。
声もなく放たれた問いに答える者は誰も居らず、莉鳥の心の中で反響し続けた。
「アズィ!!」
なんとなくもどかしい空気を打ち破るように、
旅鴉 月詠
は叫びだした。魚を開いて、洗って、塩水に浸けて、干す! 簡単かつシンプルな動作を着実にやっていく!
「アズィ!!」
その動きに迷いはない! 実のところ干物づくりとは、魚を綺麗におろすことや、干し方に拘らなければ初心者でもできる――のである。月詠はそれが分かっているのか、てきぱきと作業を進めていく。
その横で、時子も負けじと魚を捌き、洗った。尚輝は時子の作業を真似しながら、不器用なりに魚に包丁を入れる。
「慣れてますね、よく作るんですか」
「ああ、いえ……初めてですが、捌くのは慣れてるので」
時子は手を動かしながら、尚輝の手元を覗き込んだ。
「尚輝先生はお魚捌けたでしょうか?」
「あー……難しいですね」
「実験とはまた違いますもんね」
彼女は自分の作業を尚輝に見せながら、コツを教える。尚輝はそれを聞くと、のんびりながら魚を捌くことが出来た。
「ありがとうございます」
「いいえ、お役に立てて嬉しいです」
尚輝の言葉を聞くと、時子はふわりと微笑んだ。そうして開いた魚は、参加者の手によって干されていく。
「天日干しは鳥に獣に滅茶苦茶狙われるよ。網をちゃんと張ってね」
と、月詠はどこかに語り掛けながら作業を終えた。彼女の言葉通り、空では鳥が旋回して獲物を狙っている。月詠は天を指さしつつ、こう続けた。
「干すことによって水分をとばすことでうまみが凝縮されます。家でも干せる。冷蔵庫でも作れる。ちょいと磯臭くなるけど」
「そうなんですか!?」
「そうなのだ」
驚いた様子の時子にこくりと頷くと、月詠はビシっとどこかを指さした。
「というわけで家でもお試しあれ」
片付けの後、ずらりと並んだ魚を覗き込み、時子と尚輝はその身の鮮やかさに感心する。
「新鮮なお魚なのでお刺身で食べたくなりますね」
「たしかに……」
そう話す二人の声の上に、説明をする声が重なった。出来上がった干物は後日郵送されるという。それを聞き終えると、二人は完成した干物をどう食べるか話し始めた。
「郵送……ですか……届くのが楽しみですね」
「はい。少し焙ってご飯と一緒に頂きたいですね」
するとどこからか誰かの腹の音が聞こえる。笑いに包まれる会場の中で、時子は尚輝に笑顔を見せた。
「みてるだけでおなかがすくやつ!」
一方、月詠はというとキラキラした目で干物の姿をスケッチしていた。海風が魚の匂いを遠くへ運ぶ。それに捲れ上がるスケッチブックには夏の思い出が描かれつつあった。
<< もどる
1
…
10
11
12
13
14
…
15
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
伊豆で泳ごう! 夏の臨海学校!
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
六原紀伊
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
スポーツ
定員
30人
参加キャラクター数
26人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年03月25日
参加申し込みの期限
2019年04月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年04月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!