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夏の思い出、ください……ゲームショップで
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扉を開くと、幽(かす)かにオゾンの匂いのする風が
氷那月 蒼破
の髪を吹き上げた。シルクのようになめらかで、透明感の高いブロンドが、ふわりと舞って息を吹き返す。
外はピザ窯のように暑かった。このままでは人間型の消し炭になってしまうような気がして、蒼破はこのファミリーレストランに彷徨い入ったのである。
路上街路図の表示はたしかにファミレスだった。ドリンクバーで有名な、某全国チェーンの寝子島三号店。
しかし、
「……ファミレス……?」
首を傾げざるを得ない。
空調は高原さながらに効いている。ショパン『子犬のワルツ』がうっすらと流れる店内には、ある種の静謐さがただよっている。
しかしここはファミレスではない。全然、違う。
眼前にそびえ立つ硝子のショーケースには、アニメ調のキャラクターやロボット、シャーマン戦車などが整然と陳列されており、揃ってこちらを冷ややかに見おろしている。
出入り口に設置されたレジ前のカウンターには、発売されたばかりとおぼしき漫画本や模型の写真集、ゲーム雑誌らしきものが積まれている。
『新入荷!』というポスターが貼られた売り棚にはカードゲームの箱がうず高く積まれ、集まった少年たちがこれを前にして、さかんにディスカッションを交わしている様子だ。
奥の方にはテーブルも点在しているがいずれも飲食、ましてやドリンクバーとは縁もゆかりもなさそうだった。
「いらっしゃいませ」
レジカウンターの向こうから少女の声がした。感情のこもらない、電化製品に内蔵された自動音声のような声だった。
「……ここって……?」
「少し前にファミレス跡に越してきました。当店はゲームやプラモデルの総合ホビーショップ『クラン=G』です」
立て板に水のごとく少女は言うのだが、淀みのない口調すぎて現実味に欠けている。ひょっとしたら立体映像じゃないのか、と思うほどだ。
他を当たるとしよう、という考えがまず浮かんだものの、蒼破はどことなく立ち去りがたい気持ちも覚えていた。
――ゲームショップか、このような店もあるのだな。
自分の記憶リストにはまるで存在しないタイプの店だ。
特に急ぎの用があるわけでもない。店内が涼しいのも事実である。
「ええと……」
ためらいがちに蒼破は、店員の少女に問いかけた。
「ボードゲームのようなものはあるのかな?」
すると少女は、読んでいた本から顔を上げて、
「ウォーゲームなら、まっすぐ進んで左です」
「いや、そのウォーゲーム? というものではなく、もっと古典的なものでいいのだが」
少女は押し花のしおりを挟んで本を閉じ、カウンターから出てきた。
「わかりました。ご案内します」
緑のエプロン姿、丸い眼鏡をかけ、利発そうな目をした少女だ。中学生くらいだろうか。胸のバッジには『店長代理:
三佐倉 千絵
(みさくら・ちえ)』とある。
「君、店長なのかい? その若さで……すごいな」
蒼破は、率直に思ったことを口にした。しかし千絵はとくに感慨もなく、
「店長は父です、私は代理にすぎません。こちらへどうぞ」
と告げ卒爾と歩き出す。
少女の凜然とした歩みを蒼破は追った。
◆ ◆ ◆
八神 修
にとってゲームは、数ある趣味のひとつだ。
もともと読書好きゆえ、ゲームも『物語』として楽しんでいるといえようか。
自分とはまったく異なる別人として、別の世界で遊ぶことは楽しい。携帯ゲーム機でのゲームはもちろん、ボードゲームやシミュレーションゲームもたしなんでいる。
作る・育てることに重きをおくので、フィギュアや模型にも興味があった。
といっても自分で作りはしないのだが。
作らない理由は、技量が足りないとか根気がないというのとは違う。むしろまるで逆だ。
もし修が本腰を入れてフィギュアや模型に入れ込んでしまえば、度を超してはまってしまい、専用部屋を作るのが目に見えている。
――だから。
ショーケース内のフィギュアを鑑賞しつつ修は思うのだ。
眺める側で十分なんだ。
この日、ふと気が向いて修は『クラン=G』を訪れていた。
美術館に行くような気持ち、とでもいえばいいだろうか。フィギュア、とりわけ展示のジオラマを見に来たのだ。
いずれも見応えのあるものばかりだった。
アニメのなかのありえない設定をできるだけ現実のものとして考察し、場面を用意し、咀嚼した表現として作り上げる。それは、芸術家や職人の目指すものと同一だろう。
にししっ、と聞き覚えのある笑い声がした。
「やーがみん、あんたもこういうの好きだったとは意外だなあ」
クラスメイトの
野菜原 ユウ
だ。歯を見せて笑っている。
「野菜原と会うとは思ってなかった」
「俺もだ。やがみんを見かけて、人違いかと思ったよ」
それほど親しくもないのだが、ユウは修を『やがみん』と呼ぶことにしているようだ。
「工芸品が好きなんだ。ゲーム的な物だけじゃなくね……ほら、身近な所だと引出物でボンボニエールもらったりするだろ? あれも可愛いね」
「ボンボ……?」
「Bonbonniere、要は菓子を入れる器さ。小さな工芸品で、陶器であることが多い」
んー、とユウは頭をかいた。
「なんつかイメージできねーんだよなあ。小物入れって感じ?」
そんなところさ、と修は笑って、
「一番心が引かれたものといえば、インペリアルイースターエッグかな。実に素晴らしいよ。さすがに実物はもってないけれど実物が観たくてロシアに行ったこともある」
「インペリテリ?」
またもユウが首を傾げたので、
「ほら、こういうのだよ」
修はケースに陳列されたひとつを指さす。
卵形をした置物、金細工と宝石で美しく飾り立てられている。
「これはレプリカだけど、本物ってのはすごく、精緻で美しいんだ。見とれるほどだよ」
「あーなんか魔法少女アニメの変身アイテムで似た形のがあった……みたいな」
「魔法少女?」
修は目を丸くした。そんな発想はなかった。
野菜原と自分との接点はあまりに少ない。
だからこそ、面白いとも言えるのだが。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
ゲーム
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年03月20日
参加申し込みの期限
2019年03月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年03月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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