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アイドル・リバイバル
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chapter.7 バカみたいに会いたい
傷の手当てを終えたゆずかは、千鶴を連れて先ほどまで行動を共にしていた面々と無事合流を果たしていた。
「よーっし、最後のクソ力でもうひと頑張りするよ!」
とはいえ、もう放課後になってからだいぶ経ち、さすがに生徒の数も減っている。
7組に歌がうまい女子がいたはず。天野からもらったそんな情報を頼りに教室へ寄ってもみたが、時間帯が悪かったのかもぬけの殻だった。
あとはもう、部活中の生徒に声をかけていくしかないだろうか。そう思っていたゆずかだったが、運良く、まだ校内に残っていた女子生徒を見つけた。
同時に、あちらも彼女らの存在に気づいたらしい。
「あれ、変なチョーカーをつけた人がいるけど……どう見ても学校の人じゃないよね?」
ゆずかの首輪を見て不審な目を向けたその女子生徒は、
雪原 真白
だった。
こんな時間まで学校に残るつもりはなかったのだが、校内が騒がしいことに気づき、何かが起こる予感がして気になっていた。この出会いは、そんな予感の結果だ。
ならば、その出会いに飛びつかない手はない。真白は、自らゆずかに近寄っていった。
「すいませーん、何してるんですかー?」
「こんにちはー! 実は今ね、こういう募集をしてて」
言って、ビラを見せるゆずか。それを見た真白は、驚いて声を上げた。
「ええっ、アイドル!?」
「うん、今メンバーを募集してるとこなんだ!」
「そうだったのね……ていうかそれ……」
真白がゆずかの首を指さした。遠目では分からなかったが、この距離ならはっきり分かる。
これ、チョーカーじゃなくて首輪だ。犬の首輪だ。
「あ、これ? これは元DOGって証明のためにつけててね」
「そ、そうだったんですね。すいません私てっきりそういう趣味のおねーさんかと」
「え?」
「ううん、なんでもないです」
言おうとしたことのすべてを、真白は飲み込んだ。
「それで、どうかな? アイドルとか興味ないかな?」
ゆずかが尋ねる。向こうから話しかけてきてくれたというところに、僅かな期待があった。間を置かずに答えた真白の返答は、その期待に答えるものだった。
「ありますっ! 私にもアイドルやらせてくださいっ!」
元々、楽しいことには目がない真白。そんな彼女が誘いに乗る理由は、「面白そう」というそれだけで充分なのである。
ありがとう、とお礼を言うゆずかの前で、真白はテンションが上がったのか早速ポーズなんかを取ってみせるのだった。
「アイドルっていうと……こんな感じ? どうですか?」
くるりと回った彼女のスカートが翻る。なんともアイドルらしいその仕草に、ゆずかの顔が綻んだ。
雪原真白、ノリノリで加入が決定。
◇
時刻は18時を少し回ったところ。閉門まで時間はそう残っていない。ゆずかたち一同は、東門のところへと集まっていた。
ゆずかは改めて、グループに入ってくれるという生徒たちに目を向けた。美嘉、絵梨菜、真白。それに暫定加入のかなえと千鶴。自分自身もカウントすれば6人という人数になる。
今日一日で集めたにしては、上出来すぎる数字だろう。
さらに一同の中には、彼女たち以外にも様子見のため行動を共にしていた円や海、刀もいる。
「みんな、ほんとにありがとう!」
その場にいる全員に向かって、頭を下げるゆずか。
と、そこに校舎の方から天野が歩いてきた。
「あれ、だいぶ人数が増えてるね。もしかしてこの中の何人かは、アイドルに立候補した人だったりするのかな?」
天野が尋ねると、ゆずかが嬉しそうに頷いた。
「そう。良かった。じゃあ僕がやってたことも、無駄になることはないみたいだね」
「……?」
彼の言葉が何を意味するのか、その答えは彼が手にしている紙にあった。それは、ゆずかと別れた時に渡されたビラとは明らかに違う紙のようだ。
「やってたこと、って?」
ゆずかの問いに、天野は持っていた用紙を見せる。そこには、寝子島の地図が記されていた。よく見ると、地図の中にいくつか印がついてある。
「ビラ配りが早めに終わったから、ちょっと調べ物をしてたんだ。印がついてるのは、ライブに使えそうなステージとかお店の場所だよ」
「え、それってもしかして……!」
「人の前に出てこその、アイドルじゃない? 初舞台を用意できれば、君たちの希望にも繋がるかなって」
どうやら天野は、ゆずかがメンバーを集めたその先のことを既に考えていたようだ。おそらく図書館あたりで丁寧に調べたのだろう。
「逆巻……お前すごいな」
その見事な先回りっぷりに感心したのか、つい刀の口からそんな言葉が漏れた。すると天野は、少し意地悪さを含んだ口調で彼に言葉を返す。
「僕は、自然に女子たちの集団に溶け込んでる御剣の方がすごいと思うけどね。やっぱり君ってむっつ」
「むっつり言うな! たまたまこの状況なだけだ!」
ふたりが軽口を叩き合っている一方で、ゆずかは天野が調べてくれた資料を見て感動していた。
「こんなことまで調べてくれるなんて……ありがとう!」
動き回った披露など感じさせない笑顔で、ゆずかが礼を言う。そんな彼女へ、天野はさらにある提案をした。
「せっかくこうしてメンバーも集まったことだし、これから会議でもしない?」
ちらりと、時計を見る。記憶が確かなら、彼が思い浮かべているお店のラストオーダーには間に合うはずだ。
その場にいた全員が賛成すると、天野はその店に向かった。
「ここだよ」
一行が着いたのは、299カフェという喫茶店だ。席に着くと、ゆずかに誘われた面々が簡単な自己紹介し、それから今後どうしていくかという話題になった。
イベントをまず試しにやってみたら、とかグループ名を決めよう、なんて提案が出てくる中、少し異質な言葉が耳に飛び込んできた。
「いや……まずは、しっかりと自分たちのことを認識することから始めるべきだな」
その声に、全員が顔を向ける。するとそこには、さっきまでいなかったはずの男がいた。その男こそ、声の主である
野沢 コブラ
だ。
「え、あれっ?」
「いつの間に!」
「ていうか誰!?」
驚いた一同が、次々に声を上げる。コブラはすっと立ち上がって名乗ってみせた。
「何、ただの通りすがりのプロデューサーさ。コブラPとでも呼んでくれ」
一斉に、コブラの周りにスペースが出来た。突然知らない男がしれっと会話に混ざってきたらこうなるのは当たり前だ。
「おっと、悪かった。ちゃんと名乗るべきだったな」
フェアじゃない登場の仕方を反省し、コブラは改めて自己紹介をした。
「俺の名はコブラ。アイドルをこよなく愛する19歳だ」
え、19歳? 上級生? そんな言葉が、ひそひそとテーブルの上を飛び交う。しかしそれを意に介さず、コブラはここにいる理由を説明し始めた。
どうやら彼は、ゆずかたちがアイドルの話をしながら門から出てくるところを偶然見かけ、アイドルへの愛ゆえに会議に加わりたい衝動を抑えきれなかったということらしい。
「俺との出会いが、きっと運命を切り開くきっかけになる。さぁみんな、席に座るんだ。俺と一緒に、宇宙的アイドルを目指そうじゃないか!」
やけに自信満々な様子で、会議を再開させようとするコブラ。
怪しい度は相当に高いのだが、口ぶりや態度から、アイドルへの愛情が本物であることだけは伝わってきた。
それを感じ取った他の面々は最初よりはいくらか警戒を緩める。
「えっと、コブラさん? もあたしたちのことを思ってここまで来てくれたんだよね? それなら全然、歓迎だよ!」
何より、ゆずかが言ったこの一言が大きかったのかもしれない。
そしてそんな彼女を目の当たりにして、コブラの心拍数は、ひっそりと上昇していた。
——良かった。彼女は、DOGを止めてもちゃんと俺が好きな彼女のままだった。
決して口には出せない、心の声。そう、コブラはゆずかのことがずっと好きだった。まさに彼の中での、アイドルだったのだ。
ここに来たわけだって、アイドルへの愛なんて言葉でぼかしたけれど、本当は大沢ゆずかの再スタートを応援したかったからだ。
もちろん、コブラのそんな本音を知る由もない面々は、コブラを加え、座り直して会議を再開させた。
「それで、自分たちのことを認識するとか言ってたよね?」
「ああ。アイドル戦国時代の今、DOGが天下に近いのは間違いない。そして、多くのアイドルが『次は私』と奮闘している。そんな中で何の考えもなしに進むのは、嵐の海にコンパスひとつも持たずに漕ぎ出すようなものだ」
「なるほど……つまり、生き残るには色々なことをやってみて、適正を見極める必要があるわけだね」
そう発言したのは、千鶴だった。言うが早いか、彼女は携帯を取り出し、連絡帳の画面を開く。
「たとえば、こういった人たちに紹介して、仕事をさせてみてはどうだろうか」
「これって、有名な人?」
画面を見たゆずかが尋ねると、千鶴から予想外の返答がきた。
「まあ、主に演劇とか映画関係の人だね。あとはベテランの演歌歌手とかハリウッドで働いてる人もいるかな」
「ち……千鶴ちゃん何者!?」
「ぼくは、ただの絵が好きな高校生だよ。父親が画家をやっているけどね」
どうやら千鶴は、否、正確には千鶴の父親は、いわゆるコネクション的なものを持っている人物のようだった。
その人脈がどれほど強力なものかは分からないが、正直に言えば、利用しないよりはした方が確実に彼女たちの認知度は高まるだろう。しかしそれでも、ゆずかは千鶴の提案を呑まなかった。
「気持ちはすごく嬉しいし、そういう道もあるってことは分かってるけど……ごめんね。あたし、違う道で頑張ってみたいんだ。この首輪を使ってるのに、それを言うのもちょっとズレてるかもしれないけど」
そう言いながらも彼女の言葉には、強い決意が込められている。千鶴もそれを感じ取ったのか、それ以上は無理にすすめるのを止めた。
「あのー……タイミング的に変な話題だったらごめんなさい、でも、今ちらっと話題に出てたから、ついでに確かめたいんですけど」
今度は、真白が手を挙げてゆずかに質問した。
「アイドルになるためには、その首輪つけなきゃダメなのかな? ほら、DOGに対抗するなら首輪じゃなくてもいいかなー、なんて」
いっそ寝子島だし、猫耳カチューシャとしっぽにしてCAT108とか、と冗談交じりに言う真白。そこに千鶴も意見を出す。
「確かに、首輪というのはあまり趣がないね。縄なんてどうだろう」
「な、縄!? それじゃもっとそういう趣味の人に見られちゃうよ!」
よりアーティスティック志向を目指して言った千鶴のセリフだったが、真白にとって……というか大多数の人間にとって、それは首輪同様どう考えてもアレなアイテムでしかなかった。
「どうしても、首輪しなきゃいけないのかなぁ……」
真白が小さく呟く。彼女としては、「そういう趣味のアレはないから、誤解されないために」という思いからこの話題を持ち出したに過ぎない。
だがしかし、真白も意図しないところでそれは、会議に思わぬ流れをもたらすこととなる。
◇
時間は19時を回り、寝子島高校の門は閉められていた。
その門の前で、敷地から追い出されたかのように小さく佇んでいる少女がひとり。
「結局、ゆずか先輩に会えなかった……あんなに探したのに」
消え入りそうな声で呟く少女。その言葉から察するに、ゆずかに用事があったけれど、運悪く接触することが叶わなかったようだ。おそらく7組の歌が上手い子とは、彼女だろう。
「それとも、やっぱりただの噂だったのかな。元DOGがここでビラ配りをしてたなんて」
少女は諦めにも似た言葉を口にした。ゆっくりと、一歩踏み出す。ここにこれ以上いても、何も起きはしない。ただ未練と悔しさが、少女を引き留めていただけだ。
「暗くなってきちゃったし、帰らないと」
言うと、少女は正門を背にして、とぼとぼと歩き始めた。
数メートルほど、歩いた時だろうか。
——それは、本当に偶然の出来事だった。
少女は、地面に一枚の紙が落ちているのを見つけた。もしかしてと拾ってみれば、そこには「アイドルになりたい人募集中!」の文字。
落ち込んで足下を見ながら歩いていなければ、きっと見過ごしてしまっていたであろうそのビラは、間違いなくゆずかたちが配っていたものだ。
「これって……!」
少女は、慌ててビラを拾い上げた。何度も、そこに書いてある文字を読み返す。
アイドル。それは、ずっと憧れてきた少女の夢だ。その夢が叶うかもしれない切符が、今ここにある。もしかしたら、もう期限切れの切符かもしれない。
それでも、諦めるなんて選択肢はない。心臓が、追いかけろと急き立てる。気がつけば少女は、ビラを右手に握りしめ走っていた。
「やっぱり本当だったんだ! なら、可能性は追いかける……ううん、追いかけないといけない!」
少女——
夢宮 瑠奈
の息が、一際大きく弾んだ。
「あたしも……アイドルになりたい!」
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萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月07日
参加申し込みの期限
2013年08月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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